婚約者の王子に聖女など国に必要ないと言われました~では私を信じてくれる方だけ加護を与えますね~

高井繭来

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《211話》

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(う~ドキドキする、です…ドクター、見れない、で、すぅ………)

 本日の朝食の支度はセブンの番だ。
 そう、サラは今もセブンの家で御厄介になっている。
 名義上の御厄介。
 実質は同棲に近い。

 エプロンを付けて手際よく調理する姿をサラはダイニングからボ―ッと見ていた。

 はふぅ、と溜息が漏れる。

(背、高いです。腰の位置が高くて細いです。スラリと伸びた足も素敵です。でもヒョロヒョロしていなくて割とがっしりしているの、知っている、です。
アーシュさんだった時に、体拭くために、裸にした事ある、ですから………て、言うか!私セブンさん剥いちゃったです!真っ裸にしてしまったです!!
胸筋も意外とあって、腹筋も割れていて、綺麗な体でした………思わず見惚れるくらいでした。あの時はそんな余裕無かった、ですから。
でも今思い返すと………凄くご馳走様、な体でした、って私何考えているですかぁぁぁぁ―――――――っ!!!)

 もうサラの思考はぐちゃぐちゃである。
 好きな相手の裸体。
 年頃の女の子にとっては堪らないものがあるだろう。
 まぁサラは”夜のオカズ”何て言いうのは知らないくらいに清純であるが。
 一応元聖女なもので、それにしてはしている妄想は清らかなものでは無いのであるが。
 もう聖女、いや元聖女は名乗る資格はないだろう。

「出来たぞ」

 コトン、とダイニングテーブルに食事が置かれる。

(はわわわわわ、腕まくり!上腕、筋肉、エロいですぅぅぅっぅぅうっ!!)

「どうしたサラ、顔が赤いぞ?」

「はうっ!大丈夫です!!」

 涎が垂れていなくて良かったとサラは心から思った。

「お腹が、空き過ぎただけで、すぅぅぅっ!」

「ククク、本当にお前は食いしん坊だな」

(笑顔が眩しい!セブンさんてこんなに優しく、笑う、でしたっけ………?それにしてもはふぅ、格好良い、ですぅぅぅっ………)

「じゃぁ食べるか」

 ポン、とサラの頭にセブンが掌を乗せる。
 大きい手の感触に、サラの心臓は運動会だ。

 ☆本日の朝食☆
 ・かぼちゃとさつまあげの煮物
 ・ピーマンの焼き浸し
 ・切り干し大根のじゃこ煮
 ・鮭の照り焼き
 ・豆腐とわかめ、油揚げのみそ汁
 ・白ご飯

 旅館の朝食の様な完璧なメニューである。
 王族だと言う事が知られた後も、セブンはセブンとして生きるらしい。
 主婦魂は捨てる気はないようだ。

「美味しそう、です、ね」

「美味しそうでなく美味いんだよ」

 ククク、とセブンが小さく笑う。
 その悪役笑いでも格好良く見えてしまって、サラは自分はもう末期だなぁ、なんて思うのだった。

 因みにサラはちゃんと朝食はご飯3杯頂きました♪
 花も団子も美味しく頂ける年頃のサラなのであった。
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