28 / 297
【26話】
しおりを挟む
もう10日もサイヒに会っていない。
サイヒに手渡されたハンカチにはもうサイヒの匂いの欠片もない。
毒で体が苦しいわけでは無いのに眠ることが出来ない。
”安眠”のポーションも効果が出ない。
自分がもう1人で寝ることも出来ない様に、ルークは自嘲した。
「結局私はサイヒが居なければ何も出来ない役立たずと言う事か…」
泣きたくもないのに涙が流れる。
もう自分の涙腺は決壊してしまったらしい。
何と愚かな人間なのだろう。
傷つけた相手に縋らなくては生きていけない、愚かな人間。
国を治めるなどおこがましい。
自分程に他者を護れぬ存在など、もうこの国には必要ないのではないか?
最近その思考にルークは陥り、寝る事さえ出来なくなっていた。
カーテン越しの月の光さえ自分を責めているように感じて、ルークは頭からシーツを被って眠りにつこうとした。
:::
「ルーク、起きろ。朝だ」
愛おしい声が聞こえる。
甘く優しい声がルークの鼓膜を震わせる。
何と甘美な声色か。
ルークはとうとう自分の頭が可笑しくなったのだと思った。
でなければ誰よりも愛おしいサイヒの声が聞こえる訳がない。
「ルーク、良い子だから出ておいで。私にお前の顔を見せてはくれないのか?」
狂ってしまったのなら、もうどうでも良い。
自分はこの甘美な妄想に耽ろうとルークは考えた。
自分の頭の中での出来事なのだ。
自分の思うようにして何が悪い?
「サイヒ…」
シーツから顔を出すと、誰よりも見たかったサイヒの姿がそこにあった。
ベッドに腰かけたサイヒがルークの額の髪を細い指先ではらってくれる。
「あぁ、そんなに瞼を腫らして…痛いだろう?すぐに直してやるからな」
サイヒの顔が近づく。
そしてサイヒはルークの目尻に唇を押し当てた。
暖かく柔らかいその感触にルークは心が震える。
10日間、欲してたまらなかったモノがココにある。
「ルーク、目を閉じて」
「ん」
サイヒの言葉に従い瞳を伏せる。
そうするとサイヒの柔らかな唇が何度も何度もルークの瞼に押し当てられるのだ。
「気持ち良い……」
「そうか」
瞼に優しくキスを落としながら、サイヒは空いている手でルークの髪を梳く。
それが気持ちよくて、10日間寝ていないルークの睡魔が一気に襲ってきた。
「眠いのなら寝て良いのだぞ?」
誘惑するその声は甘い。
だがようやくサイヒに会えたのだ。
一瞬たりともその存在を失いたくない。
「私はお前の傍を離れないよ。ゆっくりお休み、私のルーク…」
甘美な声と甘い匂いに包まれて、ルークの思考は深い深淵に落ちていった。
:::
目が覚めると瞼の熱さが引いていた。
ピリピリする痛みも感じない。
「あぁ、夢は終わってしまったのか……」
それにしても心地の良い夢であった。
どうせなら目覚めぬままで良かったのに。
そう思うルークは右手に温もりがある事に気が付いた。
「まさか…本当に……?」
ばさり、とシーツを剥ぐ。
ソコには求めてやまない存在。
サイヒがルークの手を握り締めてベッドの上で眠っていた。
「サイヒ…サイヒサイヒ!!」
ルークが両手でサイヒの手を握る。
夢じゃなかった。
本物だった。
何よりも愛しい存在が、ルークの隣で無防備に寝ている。
警戒心も抱かずに。
スヤスヤと眠っているのだ。
「私は其方に嫌われたのでは無かったのか…?」
「ん…」
ふるり、と睫毛が震え瞼の下から美しい青銀の瞳が現れた。
初めて見た時と同じだ。
「やはり其方の目は美しい……」
その青銀の目に魅了される。
「あぁ、すまない。心地よくて私の方が眠ってしまった」
「いや、良いんだ!それよりサイヒは何故ここに?」
「クオンに手引きして貰った。待つのは私の症で無い」
「私の事が呆れたのでは無かったのか?」
「そんな心配をしていたのか?私がお前を嫌う訳がないだろう?」
ふわり、と花が綻ぶ様な微笑みをサイヒが浮かべる。
ルークがこの世で1番美しいと思う笑みだ。
「私は決断できなかった。目の前の同情を取ろうとしてその先まで考える事が出来なかった。こんな私は王の器では無い。私が身を引いた方が国は上手く動くのではないだろうか……」
パンッ!
サイヒが両手でルークの頬を挟んだ。
ちょっぴり痛い、と思ったがルークは静かにサイヒの言葉を待つ。
「確かにお前は甘すぎるよルーク。優しさだけでは人は救えない。
確かに自分で言うように王の器では無いのかもしれない。でも王になるには1人で何もかもこなさないといけないのか?
お前が冷酷になれぬなら私が冷酷になってやろう。お前が決断できぬ事は私が決断してやろう。お前の重荷を共に私が背負おう。私がお前の半身になる。お前が優しい王であれるよう、私が隣に立ち、その手を放さず、共に道を歩もう。
だからお前はその優しさを失うな!お前が優しくあり続ける限り、私はお前の傍を離れないっ!!」
「サイヒ、それで良いのか…私は情けない男だぞ……?」
「知っている」
「私は英断出来る王にはなれない」
「知っている」
「私は、其方が居なければ満足に立って歩けない!また其方を傷つけるかもしれない!」
「知っている。だから何だというのだ?お前が出来ないことは私がしよう。
だからお前はその胸に灯る優しさの火を消さないでくれ。私はお前のその優しさの火が好きだよ。何時までも見守っていたいと思っている。
お前のその優しさを護るためならば、私はお前の半身となりお前と共に、お前の隣に立って、共に生涯を歩むことを誓おう」
ブワッ
サイヒとルークの体から青銀とエメラルドの緑の光が放たれ絡み合いながら、天に昇った。
「な、何だ今のは!?」
「どうやら誓いが天に通じたようだ…」
「誓い?」
「簡単に言うと神に我々が半身であると言う誓いが認められたと言う訳だ。強い誓いや祈りは光の柱となって天へ昇る。見れる者はあまり居ないがな。クオン辺りには見えたかもしれんな。
ルークは私の法力を毎日浴びていたから見れたのだろう。我々の誓いも神に認められる位には強いモノだったようだな。
こんな事は結婚でも滅多に起こらん。それ程に私に心を預けてくれて嬉しく思うぞルーク」
「神様が認めてくれた…では、サイヒも私と同じく強く私を想ってくれているのか!?」
「感情の種類が何かは分からないが、そう言うことだな」
「サイヒが私の半身…夫婦よりも強い絆……」
うっとりとルークが目を細める。
すっかりルークの心の淀は洗い流されていた。
(こんな綺麗な存在が、私の半身…あぁサイヒが共に歩んでくれるなら、私はどんなイバラの道でも歩くことが出来る……絶対に離しはしない、私の半身!)
「サイヒ、明日からまた後宮に行っても構わないだろうか?」
「ふふ、後宮はルークのものだろう?私に了承を取るのはおかしくないか?」
「後宮は私の物だが、あの裏の広場は私とサイヒのものなんだ。だからサイヒから了承の言葉が欲しい」
「甘えただな。まぁソコが可愛い所だが。あぁ、後宮に来れば良い。私ももう待ちぼうけは嫌だからな」
「待っててくれていたのか?」
「10日間待っていたよ。明日からは待たせないでくれ」
「有難うサイヒ、そしてすまなかった。もう待たせない!だから今日はもうこのまま一緒に寝よう!」
「だからの意味が分からんが…まぁたまには一緒に寝るのも良いだろう」
ルークがサイヒの首に腕を廻し、その胸に顔を埋める。
「やはりサイヒの匂いは、落ち…つ、く……サイ、ヒ…あ、し……る………」
そのままスヤスヤとルークは眠りに落ちてしまった。
先程の10分ほどの睡眠ではルークの睡眠負債を補えなかったらしい。
10日間の睡眠不足が一気に来た。
「やはり寝るお前を抱きしめるのは心地が良いな」
クスリ、と笑い。
サイヒも意識を深く沈め眠りに入っていった。
1時間後。
抱きしめ合って眠る2人を見つけ、クオンの胃が痛むのは別の話である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヒロイン?
何それ美味しい?(´~`)モグモグ
男らしいルークを期待した方すみませんでしたm(__)m
やっぱりサイヒの方が男前でした…。
何時かルークの男ら良いところも必ず書きますので!!💦
需要があれば、コソッ
サイヒに手渡されたハンカチにはもうサイヒの匂いの欠片もない。
毒で体が苦しいわけでは無いのに眠ることが出来ない。
”安眠”のポーションも効果が出ない。
自分がもう1人で寝ることも出来ない様に、ルークは自嘲した。
「結局私はサイヒが居なければ何も出来ない役立たずと言う事か…」
泣きたくもないのに涙が流れる。
もう自分の涙腺は決壊してしまったらしい。
何と愚かな人間なのだろう。
傷つけた相手に縋らなくては生きていけない、愚かな人間。
国を治めるなどおこがましい。
自分程に他者を護れぬ存在など、もうこの国には必要ないのではないか?
最近その思考にルークは陥り、寝る事さえ出来なくなっていた。
カーテン越しの月の光さえ自分を責めているように感じて、ルークは頭からシーツを被って眠りにつこうとした。
:::
「ルーク、起きろ。朝だ」
愛おしい声が聞こえる。
甘く優しい声がルークの鼓膜を震わせる。
何と甘美な声色か。
ルークはとうとう自分の頭が可笑しくなったのだと思った。
でなければ誰よりも愛おしいサイヒの声が聞こえる訳がない。
「ルーク、良い子だから出ておいで。私にお前の顔を見せてはくれないのか?」
狂ってしまったのなら、もうどうでも良い。
自分はこの甘美な妄想に耽ろうとルークは考えた。
自分の頭の中での出来事なのだ。
自分の思うようにして何が悪い?
「サイヒ…」
シーツから顔を出すと、誰よりも見たかったサイヒの姿がそこにあった。
ベッドに腰かけたサイヒがルークの額の髪を細い指先ではらってくれる。
「あぁ、そんなに瞼を腫らして…痛いだろう?すぐに直してやるからな」
サイヒの顔が近づく。
そしてサイヒはルークの目尻に唇を押し当てた。
暖かく柔らかいその感触にルークは心が震える。
10日間、欲してたまらなかったモノがココにある。
「ルーク、目を閉じて」
「ん」
サイヒの言葉に従い瞳を伏せる。
そうするとサイヒの柔らかな唇が何度も何度もルークの瞼に押し当てられるのだ。
「気持ち良い……」
「そうか」
瞼に優しくキスを落としながら、サイヒは空いている手でルークの髪を梳く。
それが気持ちよくて、10日間寝ていないルークの睡魔が一気に襲ってきた。
「眠いのなら寝て良いのだぞ?」
誘惑するその声は甘い。
だがようやくサイヒに会えたのだ。
一瞬たりともその存在を失いたくない。
「私はお前の傍を離れないよ。ゆっくりお休み、私のルーク…」
甘美な声と甘い匂いに包まれて、ルークの思考は深い深淵に落ちていった。
:::
目が覚めると瞼の熱さが引いていた。
ピリピリする痛みも感じない。
「あぁ、夢は終わってしまったのか……」
それにしても心地の良い夢であった。
どうせなら目覚めぬままで良かったのに。
そう思うルークは右手に温もりがある事に気が付いた。
「まさか…本当に……?」
ばさり、とシーツを剥ぐ。
ソコには求めてやまない存在。
サイヒがルークの手を握り締めてベッドの上で眠っていた。
「サイヒ…サイヒサイヒ!!」
ルークが両手でサイヒの手を握る。
夢じゃなかった。
本物だった。
何よりも愛しい存在が、ルークの隣で無防備に寝ている。
警戒心も抱かずに。
スヤスヤと眠っているのだ。
「私は其方に嫌われたのでは無かったのか…?」
「ん…」
ふるり、と睫毛が震え瞼の下から美しい青銀の瞳が現れた。
初めて見た時と同じだ。
「やはり其方の目は美しい……」
その青銀の目に魅了される。
「あぁ、すまない。心地よくて私の方が眠ってしまった」
「いや、良いんだ!それよりサイヒは何故ここに?」
「クオンに手引きして貰った。待つのは私の症で無い」
「私の事が呆れたのでは無かったのか?」
「そんな心配をしていたのか?私がお前を嫌う訳がないだろう?」
ふわり、と花が綻ぶ様な微笑みをサイヒが浮かべる。
ルークがこの世で1番美しいと思う笑みだ。
「私は決断できなかった。目の前の同情を取ろうとしてその先まで考える事が出来なかった。こんな私は王の器では無い。私が身を引いた方が国は上手く動くのではないだろうか……」
パンッ!
サイヒが両手でルークの頬を挟んだ。
ちょっぴり痛い、と思ったがルークは静かにサイヒの言葉を待つ。
「確かにお前は甘すぎるよルーク。優しさだけでは人は救えない。
確かに自分で言うように王の器では無いのかもしれない。でも王になるには1人で何もかもこなさないといけないのか?
お前が冷酷になれぬなら私が冷酷になってやろう。お前が決断できぬ事は私が決断してやろう。お前の重荷を共に私が背負おう。私がお前の半身になる。お前が優しい王であれるよう、私が隣に立ち、その手を放さず、共に道を歩もう。
だからお前はその優しさを失うな!お前が優しくあり続ける限り、私はお前の傍を離れないっ!!」
「サイヒ、それで良いのか…私は情けない男だぞ……?」
「知っている」
「私は英断出来る王にはなれない」
「知っている」
「私は、其方が居なければ満足に立って歩けない!また其方を傷つけるかもしれない!」
「知っている。だから何だというのだ?お前が出来ないことは私がしよう。
だからお前はその胸に灯る優しさの火を消さないでくれ。私はお前のその優しさの火が好きだよ。何時までも見守っていたいと思っている。
お前のその優しさを護るためならば、私はお前の半身となりお前と共に、お前の隣に立って、共に生涯を歩むことを誓おう」
ブワッ
サイヒとルークの体から青銀とエメラルドの緑の光が放たれ絡み合いながら、天に昇った。
「な、何だ今のは!?」
「どうやら誓いが天に通じたようだ…」
「誓い?」
「簡単に言うと神に我々が半身であると言う誓いが認められたと言う訳だ。強い誓いや祈りは光の柱となって天へ昇る。見れる者はあまり居ないがな。クオン辺りには見えたかもしれんな。
ルークは私の法力を毎日浴びていたから見れたのだろう。我々の誓いも神に認められる位には強いモノだったようだな。
こんな事は結婚でも滅多に起こらん。それ程に私に心を預けてくれて嬉しく思うぞルーク」
「神様が認めてくれた…では、サイヒも私と同じく強く私を想ってくれているのか!?」
「感情の種類が何かは分からないが、そう言うことだな」
「サイヒが私の半身…夫婦よりも強い絆……」
うっとりとルークが目を細める。
すっかりルークの心の淀は洗い流されていた。
(こんな綺麗な存在が、私の半身…あぁサイヒが共に歩んでくれるなら、私はどんなイバラの道でも歩くことが出来る……絶対に離しはしない、私の半身!)
「サイヒ、明日からまた後宮に行っても構わないだろうか?」
「ふふ、後宮はルークのものだろう?私に了承を取るのはおかしくないか?」
「後宮は私の物だが、あの裏の広場は私とサイヒのものなんだ。だからサイヒから了承の言葉が欲しい」
「甘えただな。まぁソコが可愛い所だが。あぁ、後宮に来れば良い。私ももう待ちぼうけは嫌だからな」
「待っててくれていたのか?」
「10日間待っていたよ。明日からは待たせないでくれ」
「有難うサイヒ、そしてすまなかった。もう待たせない!だから今日はもうこのまま一緒に寝よう!」
「だからの意味が分からんが…まぁたまには一緒に寝るのも良いだろう」
ルークがサイヒの首に腕を廻し、その胸に顔を埋める。
「やはりサイヒの匂いは、落ち…つ、く……サイ、ヒ…あ、し……る………」
そのままスヤスヤとルークは眠りに落ちてしまった。
先程の10分ほどの睡眠ではルークの睡眠負債を補えなかったらしい。
10日間の睡眠不足が一気に来た。
「やはり寝るお前を抱きしめるのは心地が良いな」
クスリ、と笑い。
サイヒも意識を深く沈め眠りに入っていった。
1時間後。
抱きしめ合って眠る2人を見つけ、クオンの胃が痛むのは別の話である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヒロイン?
何それ美味しい?(´~`)モグモグ
男らしいルークを期待した方すみませんでしたm(__)m
やっぱりサイヒの方が男前でした…。
何時かルークの男ら良いところも必ず書きますので!!💦
需要があれば、コソッ
45
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる
みおな
恋愛
聖女。
女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。
本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。
愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。
記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。
追放された聖女は幻獣と気ままな旅に出る
星里有乃
恋愛
精霊国家トップの魔力を持つ聖女ティアラは、王太子マゼランスの妃候補として約束された将来が待っているはずだった。ある日、空から伝説の聖女クロエが降りてきて、魔力も王太子も奪われ追放される。
時を同じくして追放された幻獣と共に、気ままな旅を始めることに。やがて運命は、隣国の公爵との出会いをティアラにもたらす。
* 2020年2月15日、連載再開しました。初期投稿の12話は『正編』とし、新たな部分は『旅行記』として、続きを連載していきます。幻獣ポメの種族について、ジルとティアラの馴れ初めなどを中心に書いていく予定です。
* 2020年7月4日、ショートショートから長編に変更しました。
* 2020年7月25日、長編版連載完結です。ありがとうございました。
* この作品は、小説家になろうさんにも投稿しております。
二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる