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【28話】
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建国祭まであと5日。
王都は活気づいて来ている。
勿論後宮も活気づいている。
何せ年に何度も無い婚活の場でもあるもので。
当日どの衣装を着ようかと張り切る女性たちを見るのも良いものだ。
恋に酔いしれる女性は美しいとサイヒは思っているので中々に気分は良い。
「楽しそうだなサイヒ」
ルークがジトリとした目でサイヒを見る。
サイヒが後宮の女官たちがはしゃいでいる様子を楽し気に見ているのがお気にさわったらしい。
「恋する女性は魅力的ではないか?」
「私は特にそう思わない」
頬を膨らますルークにサイヒがクスクスと笑う。
「むくれるな。1番可愛いのはお前だよルーク」
「サイヒ、其方は可愛いと言っていれば私の機嫌が良くなると思っていないか?」
「ふむ、本音なのだがルークが嫌なら止めるぞ?」
「い、嫌ではない……」
「そうか、それは良かった。私も自分の気持ちに嘘はつきたくないからな。可愛いと思ったら可愛いと言うのが私の主義だ。そして私はルークを可愛いと思っているので、可愛いと言えないのは辛いからな」
「も、もうそれ以上はいい……」
ルークの顔が耳まで真っ赤になる。
ついつい緩みそうになる顔を我慢するだけでルークはいっぱいいっぱいだ。
そんな付き合いたてのな恋人同士のような光景を、微笑ましくホストであるマロン、従者のクオン、そして使用人たちが見ている。
「今日もルーク様は初々しいですわね。一向にお兄様の言動に慣れずに振り回されている様が可愛いですわ。そう思いませんかコーン様?」
「私はマロン妃の方が可愛いと思いますが……」ボソリ
「何か言いましたかコーン様?」
「い、いえ。今日もマロン妃の淹れて下さるお茶は美味しいですね」
「ふふふ、そう言って頂けるのが一番のご褒美です」
ニコニコ微笑むマロンをクオンは優し気な目で見つめる。
(愛らしく優しく家庭的で料理も上手く、天使ですか?マロン妃は後宮に舞い降りた天使ですか!?確かにサイヒは見目麗しいが男でしょうに、何故に殿下は男に走ることになったのか…私なら絶対にマロン妃を選ぶ。まぁ人の恋路に口を出すのは余計な世話だろうが、殿下は後継者をどうするつもりなのか?サイヒとの間には子は作れないぞ、男同士なのだから……)
クオンの胸中も中々に荒ぶっている。
すでにクオンの中ではマロンがルークの妻であると言うことは胸の片隅に追いやられている。
仕方も無いだろう。
とうのルークが同性相手に夢中で顔を赤くしているのだから。
言動も乙女である。
正直、後宮はサイヒとの逢引きの場でしかない。
どやってコレを誰かの夫と思えようか?
「そう言えばお兄様は本名で武道大会にエントリーなされたのですか?」
「いや、それは問題があると思って偽名にしておいた。”リリー・オブ・ザ・ヴァリー”だ」
「あら可愛らしいお名前なのですね」
「本名から離れているといざと言うとき呼ばれても反応出来ないからな」
「本名からもじりましたの?」
「あぁ」
「そう言えば私、お兄様のフルネーム知りませんわ」
「まぁわざと隠しているからな。追手に居場所をバレる訳にはいかない」
「「「追手!?」」」
ルークとクオンとマロンの声がはもる。
「サイヒ、お前どんな罪状を犯した!?女性の恨みは恐ろしいぞ!」
「お兄様!どこの女性たちを誑かしたのですか!?」
「サイヒがそんなに多数の女性に追われているなんて…私が絶対に無罪にしてみせるからな!!」
クオンとマロンが身を乗り出してサイヒに迫る。
ルークはふらりと倒れそうになりながらも職権乱用をしようとしている。
何故か皆して”サイヒが女性を誘惑した”と言うのが決定事項になっているのは何故であろうか。
「別に悪い事はしていないがな…居場所がばれたら連れ戻されかねん程度には捜索されているであろうから身は隠しておきたい。それにルークの傍を離れんと誓ったしな」
「そう言えば誓いの柱が上がっていたな」
「やはりコーンには見えたか」
「あんな派手な誓いの柱は始めて見た」
「私とサイヒが互いが半身であると言う誓いだ」
エメラルド色の瞳をウルウルとさせ、うっとりとルークが言う。
うん、コレは乙女だ。
クオンは出来るだけ視界に入れないよう心掛けた。
真正面から見て胃が痛むのは避けたいのだ。
「あ、”リリー”で思い出しました。お兄様のと同じように花から名前を取る国がありましたよね?確か建国祭に招かれている隣国の王太子様とその伴侶の聖女様の名前も花の名前だった気がします」
「何?カカンから王太子と聖女が来るのか!?」
「どうした驚いて?サイヒが驚いてるのを見たのは初めて見るな。でもソレも格好良い……」
ルークの最後のセリフは小声なので周りには聞こえていない。
聞こえていたら又クオンの胃が痛くなっていた事だろう。
「あぁ、カカンはローズ王太子が婚姻を結んだら王位を譲り受けるからな。隣国同士ここいらで交友を深めようと陛下が建国祭に招いた。カカンはガフティラベルの大きさには負けるが大国だからな。しかも1000年もの間国が傾いたことも無い。力ある国とは友好関係を結んでおきたいと言ったところだろう」
「花と美の国カカン、平和でいたるところに花が咲き誇る国なんですよね。何時か行ってみたいものです」
マロンが手を頬にあてて顔を綻ばせる。
(俺も1度行った事あるが確かに美しく、平和でありながら活気づいた国だったな。マロン妃を是非連れて行ってあげたいものだ。きっとお気にいるだろう)
「私もサイヒと行ってみたいな」
「カカンか…嫌でもそのうちに行く羽目になるだろうがな……」
ルークの言葉にサイヒは誰にも気づかれない程度の小さな溜息を吐く。
【認識阻害】を使っていても姉に正体を隠せる気がしない。
そしてサイヒはシスコンなのだ。
愛する姉を目の前にして接触を計らずにいることは出来ないだろう。
なにせ姉のマーガレットはサイヒにとって世界で2番目に愛おしい存在だ。
1番目は誰かと聞くのはクオンの胃の為にも止めておくべきであろう。
だが避けていた祖国だがルークが行ってみたいと言いうなら連れて行ってやりたいと思う。
サイヒとて祖国に愛着がある。
その祖国をルークが気に入ってくれるなら喜ばしいことだ。
既に己は半身であるルークと共にガフティラベル帝国に骨を埋めるつもりであったが、ルークにはあの花が咲き誇る国は良く似合うだろう。
サイヒは花に囲まれ笑顔を浮かべるルークを想像して、甘く疼く心を心地よく感じた。
その甘い疼きが何なのかは今のサイヒには分からない。
何時か分かる時が来るだろうが、それはしばらく先の事になりそうである。
王都は活気づいて来ている。
勿論後宮も活気づいている。
何せ年に何度も無い婚活の場でもあるもので。
当日どの衣装を着ようかと張り切る女性たちを見るのも良いものだ。
恋に酔いしれる女性は美しいとサイヒは思っているので中々に気分は良い。
「楽しそうだなサイヒ」
ルークがジトリとした目でサイヒを見る。
サイヒが後宮の女官たちがはしゃいでいる様子を楽し気に見ているのがお気にさわったらしい。
「恋する女性は魅力的ではないか?」
「私は特にそう思わない」
頬を膨らますルークにサイヒがクスクスと笑う。
「むくれるな。1番可愛いのはお前だよルーク」
「サイヒ、其方は可愛いと言っていれば私の機嫌が良くなると思っていないか?」
「ふむ、本音なのだがルークが嫌なら止めるぞ?」
「い、嫌ではない……」
「そうか、それは良かった。私も自分の気持ちに嘘はつきたくないからな。可愛いと思ったら可愛いと言うのが私の主義だ。そして私はルークを可愛いと思っているので、可愛いと言えないのは辛いからな」
「も、もうそれ以上はいい……」
ルークの顔が耳まで真っ赤になる。
ついつい緩みそうになる顔を我慢するだけでルークはいっぱいいっぱいだ。
そんな付き合いたてのな恋人同士のような光景を、微笑ましくホストであるマロン、従者のクオン、そして使用人たちが見ている。
「今日もルーク様は初々しいですわね。一向にお兄様の言動に慣れずに振り回されている様が可愛いですわ。そう思いませんかコーン様?」
「私はマロン妃の方が可愛いと思いますが……」ボソリ
「何か言いましたかコーン様?」
「い、いえ。今日もマロン妃の淹れて下さるお茶は美味しいですね」
「ふふふ、そう言って頂けるのが一番のご褒美です」
ニコニコ微笑むマロンをクオンは優し気な目で見つめる。
(愛らしく優しく家庭的で料理も上手く、天使ですか?マロン妃は後宮に舞い降りた天使ですか!?確かにサイヒは見目麗しいが男でしょうに、何故に殿下は男に走ることになったのか…私なら絶対にマロン妃を選ぶ。まぁ人の恋路に口を出すのは余計な世話だろうが、殿下は後継者をどうするつもりなのか?サイヒとの間には子は作れないぞ、男同士なのだから……)
クオンの胸中も中々に荒ぶっている。
すでにクオンの中ではマロンがルークの妻であると言うことは胸の片隅に追いやられている。
仕方も無いだろう。
とうのルークが同性相手に夢中で顔を赤くしているのだから。
言動も乙女である。
正直、後宮はサイヒとの逢引きの場でしかない。
どやってコレを誰かの夫と思えようか?
「そう言えばお兄様は本名で武道大会にエントリーなされたのですか?」
「いや、それは問題があると思って偽名にしておいた。”リリー・オブ・ザ・ヴァリー”だ」
「あら可愛らしいお名前なのですね」
「本名から離れているといざと言うとき呼ばれても反応出来ないからな」
「本名からもじりましたの?」
「あぁ」
「そう言えば私、お兄様のフルネーム知りませんわ」
「まぁわざと隠しているからな。追手に居場所をバレる訳にはいかない」
「「「追手!?」」」
ルークとクオンとマロンの声がはもる。
「サイヒ、お前どんな罪状を犯した!?女性の恨みは恐ろしいぞ!」
「お兄様!どこの女性たちを誑かしたのですか!?」
「サイヒがそんなに多数の女性に追われているなんて…私が絶対に無罪にしてみせるからな!!」
クオンとマロンが身を乗り出してサイヒに迫る。
ルークはふらりと倒れそうになりながらも職権乱用をしようとしている。
何故か皆して”サイヒが女性を誘惑した”と言うのが決定事項になっているのは何故であろうか。
「別に悪い事はしていないがな…居場所がばれたら連れ戻されかねん程度には捜索されているであろうから身は隠しておきたい。それにルークの傍を離れんと誓ったしな」
「そう言えば誓いの柱が上がっていたな」
「やはりコーンには見えたか」
「あんな派手な誓いの柱は始めて見た」
「私とサイヒが互いが半身であると言う誓いだ」
エメラルド色の瞳をウルウルとさせ、うっとりとルークが言う。
うん、コレは乙女だ。
クオンは出来るだけ視界に入れないよう心掛けた。
真正面から見て胃が痛むのは避けたいのだ。
「あ、”リリー”で思い出しました。お兄様のと同じように花から名前を取る国がありましたよね?確か建国祭に招かれている隣国の王太子様とその伴侶の聖女様の名前も花の名前だった気がします」
「何?カカンから王太子と聖女が来るのか!?」
「どうした驚いて?サイヒが驚いてるのを見たのは初めて見るな。でもソレも格好良い……」
ルークの最後のセリフは小声なので周りには聞こえていない。
聞こえていたら又クオンの胃が痛くなっていた事だろう。
「あぁ、カカンはローズ王太子が婚姻を結んだら王位を譲り受けるからな。隣国同士ここいらで交友を深めようと陛下が建国祭に招いた。カカンはガフティラベルの大きさには負けるが大国だからな。しかも1000年もの間国が傾いたことも無い。力ある国とは友好関係を結んでおきたいと言ったところだろう」
「花と美の国カカン、平和でいたるところに花が咲き誇る国なんですよね。何時か行ってみたいものです」
マロンが手を頬にあてて顔を綻ばせる。
(俺も1度行った事あるが確かに美しく、平和でありながら活気づいた国だったな。マロン妃を是非連れて行ってあげたいものだ。きっとお気にいるだろう)
「私もサイヒと行ってみたいな」
「カカンか…嫌でもそのうちに行く羽目になるだろうがな……」
ルークの言葉にサイヒは誰にも気づかれない程度の小さな溜息を吐く。
【認識阻害】を使っていても姉に正体を隠せる気がしない。
そしてサイヒはシスコンなのだ。
愛する姉を目の前にして接触を計らずにいることは出来ないだろう。
なにせ姉のマーガレットはサイヒにとって世界で2番目に愛おしい存在だ。
1番目は誰かと聞くのはクオンの胃の為にも止めておくべきであろう。
だが避けていた祖国だがルークが行ってみたいと言いうなら連れて行ってやりたいと思う。
サイヒとて祖国に愛着がある。
その祖国をルークが気に入ってくれるなら喜ばしいことだ。
既に己は半身であるルークと共にガフティラベル帝国に骨を埋めるつもりであったが、ルークにはあの花が咲き誇る国は良く似合うだろう。
サイヒは花に囲まれ笑顔を浮かべるルークを想像して、甘く疼く心を心地よく感じた。
その甘い疼きが何なのかは今のサイヒには分からない。
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