聖女の力を姉に譲渡し国を出て行った元聖女は実は賢者でした~隣国の後宮で自重せずに生きていこうと思います~

高井繭来

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【閑話・小話詰め13】

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【小話16】

「わ~ルーク良く似合うね~」

「うむ、良い出来だぞフェルゴール」

「全能神様に褒めれちゃった~」

 のほほんとした空間がルークの部屋に漂う。
 全能神になったサイヒを前にして依然と態度が変わらないのだから、フェルゴールは大物と言うしかないだろう。

「サイヒ、何故お前ではなく私がドレスを着ているのだ?今日は仮縫いの日では無かったのか?」

 頬をバラ色に染め、モジモジとルークは居づらそうな佇まいだ。
 そして何故かドレスを着せられている。
 さらにそのドレスはウェディングドレスである。

 フェルゴールの手によって化粧も施され、ルークの髪と同じ色のロングストレートのウィッグを被せられている。

 目の覚めるような花嫁がソコには居た。

「大体、何で私の3サイズが分かるんだ!?ジャストフィットだぞこのドレス!!」

「あ、ボク服の上から見ただけで人の3サイズが分かるから~」

 ニッコニコとフェルゴールが答えた。
 その言葉にルークは己の身でサイヒを隠す。

「傷つくな~その行動~、ボク誰もかれも3サイズ見てる訳じゃないからね~コンプライアンスに引っかからないようにしてるんだよ~これでもプロだから~」

(うむ、恥じらう姿も愛らしいが女装であるのに凛々しさを見せる姿もまた良いな。フェルゴールに頼んで良かった。今夜はこの姿のまま愛でるとしよう)

 悪阻で体調が割るにも関わらず、サイヒの欲望はかなり強いものらしい。
 まぁルーク限定だが。

 そしてその日の夜、ルークは声が枯れるまで鳴かされた。
 【防音】の術がかけられているのでサイヒしか聞いていないが。
 むしろ自分以外がこのルークの声を聴いた者が居たらサイヒは間違いなく相手を抹殺する。
 サイヒは意外と嫉妬深いのだから。

 証拠隠滅、と枯れた声を【治癒】で回復させたがマーキングの後は消さない。
 鬱血なので【治癒】で治せるのだが。
 独占欲が強いサイヒは常にルークの身をマーキングしておきたいのだ。
 全能神の伴侶に粉をかける輩など現れるはずもないのだが……。

 恋とは何とも盲目なものである。
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