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御使い様が誑しに進化しました
【御使い様は学びたい20】
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「それでフカミちゃん追い返したんですか?」
「………はい」
「子供産んであげるまで言われて?」
「………はい」
はぁぁぁぁぁぁぁぁっ、とルナトーは腹の底から溜息を吐いた。
中々の肺活量である。
「フィルド様のチキン」
グサッ!
フィルドの胸に氷の刃が突き刺さった(物理では無い)。
そう言えば何故臆病者をチキン呼ばわりするのだろう?
ルナトーは自分で言っておいてふと思う。
臆病者をチキン呼ばわりするのは神話時代からのお約束である。
※チキン(英: chicken)とは、主にアメリカ合衆国で用いられる臆病者のことを蔑んで言うスラングである。「チキン野郎」とも言われることがあるが、同義である。
日本語の「腰抜け」に相当する。チキンの由来は、寒いときや何か恐怖を感じたとき、ヒトの皮膚は体温を維持するために鳥肌がたつ。
このときの様態がニワトリの羽根をむしった状態と同様であることや、鳥類が周囲に気を配りキョロキョロしていることなどから、四六時中まわりの目を気にして動向を伺うことで自らの安寧を保とうとする臆病者として表現される。
両拳を胸の前に置いた姿勢で肘を上下させ、ニワトリの口真似をするジェスチャーで表現されることもあり、侮辱的な意味で用いられる。
ただし、実際のニワトリは闘鶏に用いられることからもわかるように、比較的好戦的な動物である。
ウィ〇様より
閑話休題
「朝からこれ以上俺の心えぐらないでルナトーちゃん!」
「顔射までしておいて」
「うぅ……………」
フィルドは返す言葉も無い。
「で、最後は己の右手で慰めた、と」
「………もう許してください」
フィルドがテーブルに顔を伏せる。
髪で目が見えないのに、テーブルに顔を伏せたせいで表情まで分からない。
ただどんよりしたオーラで落ち込んでいるのは分かる。
「はぁ、まぁそうなったものはしょうがないですね。私も顔射フカミちゃん見たかったなぁ~」
「ルナトーちゃんでもフカミちゃんに手出したら駄目だからね!」
ガバリとフィルドが顔を上げる。
必死さが半端ない。
何せルナトーは女の子が好きなうえに物凄いテクニシャンなのである。
そのテクで堕ちた女の数知れず。
王宮に勤めるメイドたちの十数人はルナトーに喰われている。
出し抜き禁止のファンクラブがある始末である。
キスの1つでも冗談でされたら深海がオチない保証が無い。
ある意味1番の危険人物だ。
「夏の新刊で売り子してくれたら止めて上げますよ」
「ウラセテクダサイオネガイシマス………」
こうしてルナトーは最高の売り子をゲットしたのである。
腐女子強し………。
そうこうしているうちに深海から2人に声がかけられた。
食事を運んでくれと言う事だ。
深海の調理中を狙っての会話であった。
当然だ、深海の前でこんな会話が出来る訳が無い。
☆朝食ワンプレート☆
・くるみトーストをこんがり焼いて、mixナッツ&メープルがけ
・千切りきゅうりの上に塩コショウ味の目玉焼き
・キウイにヨーグルトとハチミツがけ
・カフェラテ
パパッと10分ほどで作ったとは思えない彩も良い美味しそうなワンプレートの朝食が出てくる。
もう見て匂いを嗅いだだけで美味しいのが分かる。
フィルドとルナトーのお腹がクルルと鳴った。
腹の虫は正直である。
「温かいうちに食べましょうね」
「今日も美味しそう♡と言うか絶対美味しいし!フカミちゃん毎日私にご飯作ってくれる関係にならない?」
「申し訳ないですが俺の時間はフィルド様のためのものなんで無理です。これからフィルド様の朝食は全部俺が担当することも旅の間に決まりましたし」
「あ~そう言えばそんな会話してたわね」
「でもお菓子くらいなら差し入れますよ」
「やった!お菓子ゲット♡」
(唐の時代、隴西の李徴は若くして科挙試験に合格する秀才であったが、非常な自信家で、俗悪な大官の前で膝を屈する一介の官吏の身分に満足できず詩人として名声を得ようとした。しかし官職を退いたために経済的に困窮し挫折する。妻子を養う金のため再び東へ赴いた李徴は、地方の下級官吏の職に就くが、自尊心の高さゆえ屈辱的な思いをしたすえ、河南地方へ出張した際に発狂し、そのまま山へ消えて行方知れずとなる。
翌年、李徴の旧友で監察御史となっていた袁傪(えんさん)は、旅の途上で人食い虎に襲われかける。虎は袁傪を見るとはっとして茂みに隠れ、人の声で「あぶないところだった」と何度も呟く。その声が友の李徴のものと気づいた袁傪が茂みの方に声をかけると、虎はすすり泣くばかりだったが、やがて低い声で自分は李徴だと答える。そして人食い虎の姿の李徴は、茂みに身を隠したまま、そうなってしまった経緯を語り始め、今では虎としての意識の方が次第に長くなっているという。李徴は袁傪に自分の詩を記録してくれるよう依頼し、袁傪は求めに応じ、一行の者らに書きとらせる。自分が虎になったのは自身の臆病な自尊心、尊大な羞恥心、またそれゆえに切磋琢磨をしなかった怠惰のせいであると李徴は慟哭し、袁傪も涙を流す。
夜が白み始めると、李徴は袁傪に別れを告げる。袁傪一行が離れた丘から振り返ると、草むらから一匹の虎が現れ、月に咆哮した後に姿を消す。)
ルナトーと深海の和やか(?)な会話を遠目に、フィルドはヨーグルトを見て昨夜深海にぶっかけてしまったことを思い出し、反応してしまった魔法の杖を鎮めるべくひたすら別の事で頭の中を埋めるのであった。
千年後、同じ方法で勃ち上がったモノを収めた医者が生まれることなどフィルドでも知る事は出来ないであろう。
「………はい」
「子供産んであげるまで言われて?」
「………はい」
はぁぁぁぁぁぁぁぁっ、とルナトーは腹の底から溜息を吐いた。
中々の肺活量である。
「フィルド様のチキン」
グサッ!
フィルドの胸に氷の刃が突き刺さった(物理では無い)。
そう言えば何故臆病者をチキン呼ばわりするのだろう?
ルナトーは自分で言っておいてふと思う。
臆病者をチキン呼ばわりするのは神話時代からのお約束である。
※チキン(英: chicken)とは、主にアメリカ合衆国で用いられる臆病者のことを蔑んで言うスラングである。「チキン野郎」とも言われることがあるが、同義である。
日本語の「腰抜け」に相当する。チキンの由来は、寒いときや何か恐怖を感じたとき、ヒトの皮膚は体温を維持するために鳥肌がたつ。
このときの様態がニワトリの羽根をむしった状態と同様であることや、鳥類が周囲に気を配りキョロキョロしていることなどから、四六時中まわりの目を気にして動向を伺うことで自らの安寧を保とうとする臆病者として表現される。
両拳を胸の前に置いた姿勢で肘を上下させ、ニワトリの口真似をするジェスチャーで表現されることもあり、侮辱的な意味で用いられる。
ただし、実際のニワトリは闘鶏に用いられることからもわかるように、比較的好戦的な動物である。
ウィ〇様より
閑話休題
「朝からこれ以上俺の心えぐらないでルナトーちゃん!」
「顔射までしておいて」
「うぅ……………」
フィルドは返す言葉も無い。
「で、最後は己の右手で慰めた、と」
「………もう許してください」
フィルドがテーブルに顔を伏せる。
髪で目が見えないのに、テーブルに顔を伏せたせいで表情まで分からない。
ただどんよりしたオーラで落ち込んでいるのは分かる。
「はぁ、まぁそうなったものはしょうがないですね。私も顔射フカミちゃん見たかったなぁ~」
「ルナトーちゃんでもフカミちゃんに手出したら駄目だからね!」
ガバリとフィルドが顔を上げる。
必死さが半端ない。
何せルナトーは女の子が好きなうえに物凄いテクニシャンなのである。
そのテクで堕ちた女の数知れず。
王宮に勤めるメイドたちの十数人はルナトーに喰われている。
出し抜き禁止のファンクラブがある始末である。
キスの1つでも冗談でされたら深海がオチない保証が無い。
ある意味1番の危険人物だ。
「夏の新刊で売り子してくれたら止めて上げますよ」
「ウラセテクダサイオネガイシマス………」
こうしてルナトーは最高の売り子をゲットしたのである。
腐女子強し………。
そうこうしているうちに深海から2人に声がかけられた。
食事を運んでくれと言う事だ。
深海の調理中を狙っての会話であった。
当然だ、深海の前でこんな会話が出来る訳が無い。
☆朝食ワンプレート☆
・くるみトーストをこんがり焼いて、mixナッツ&メープルがけ
・千切りきゅうりの上に塩コショウ味の目玉焼き
・キウイにヨーグルトとハチミツがけ
・カフェラテ
パパッと10分ほどで作ったとは思えない彩も良い美味しそうなワンプレートの朝食が出てくる。
もう見て匂いを嗅いだだけで美味しいのが分かる。
フィルドとルナトーのお腹がクルルと鳴った。
腹の虫は正直である。
「温かいうちに食べましょうね」
「今日も美味しそう♡と言うか絶対美味しいし!フカミちゃん毎日私にご飯作ってくれる関係にならない?」
「申し訳ないですが俺の時間はフィルド様のためのものなんで無理です。これからフィルド様の朝食は全部俺が担当することも旅の間に決まりましたし」
「あ~そう言えばそんな会話してたわね」
「でもお菓子くらいなら差し入れますよ」
「やった!お菓子ゲット♡」
(唐の時代、隴西の李徴は若くして科挙試験に合格する秀才であったが、非常な自信家で、俗悪な大官の前で膝を屈する一介の官吏の身分に満足できず詩人として名声を得ようとした。しかし官職を退いたために経済的に困窮し挫折する。妻子を養う金のため再び東へ赴いた李徴は、地方の下級官吏の職に就くが、自尊心の高さゆえ屈辱的な思いをしたすえ、河南地方へ出張した際に発狂し、そのまま山へ消えて行方知れずとなる。
翌年、李徴の旧友で監察御史となっていた袁傪(えんさん)は、旅の途上で人食い虎に襲われかける。虎は袁傪を見るとはっとして茂みに隠れ、人の声で「あぶないところだった」と何度も呟く。その声が友の李徴のものと気づいた袁傪が茂みの方に声をかけると、虎はすすり泣くばかりだったが、やがて低い声で自分は李徴だと答える。そして人食い虎の姿の李徴は、茂みに身を隠したまま、そうなってしまった経緯を語り始め、今では虎としての意識の方が次第に長くなっているという。李徴は袁傪に自分の詩を記録してくれるよう依頼し、袁傪は求めに応じ、一行の者らに書きとらせる。自分が虎になったのは自身の臆病な自尊心、尊大な羞恥心、またそれゆえに切磋琢磨をしなかった怠惰のせいであると李徴は慟哭し、袁傪も涙を流す。
夜が白み始めると、李徴は袁傪に別れを告げる。袁傪一行が離れた丘から振り返ると、草むらから一匹の虎が現れ、月に咆哮した後に姿を消す。)
ルナトーと深海の和やか(?)な会話を遠目に、フィルドはヨーグルトを見て昨夜深海にぶっかけてしまったことを思い出し、反応してしまった魔法の杖を鎮めるべくひたすら別の事で頭の中を埋めるのであった。
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