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64 一試合目
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ミナガルデの大会に予選大会はなく、カイル王が招待状を送った国にそれぞれ枠が作られ、各国の王が参加者を決めるという仕組みのようだった。我がトリテアに割り振られた枠は元々二つで、参加するのは俺とシロナの二人だ。残りの枠はほぼミナガルデの勇者で埋め尽くされている。16人しか枠がなくて、その内の10人がミナガルデの勇者なのだから、力の入れようが分かると言うものだ。
「シロナ、他は全員勇者みたいだけど勝てそうか?」
「余裕だよー」
「本当か?」
「うん。でも、準決勝が私達だね。悪意感じるなー。手は抜かないけど」
シロナと本気で戦ったことはない。
俺も楽しみにしておこう。
「じゃあ、一回戦に行ってくるから」
シロナの試合は一試合目。
俺は少し飛んで四試合目だ。
選手用の控室から、彼女の出番を見守る。
大会のリングは野球ドームのような形で、場外負けなどという生易しいルールは存在しない。勝つか負けるか、それが全てのリングだ。
「よう、また会えたなおチビちゃん」
「誰だっけ」
シロナと昨日の勇者が対峙している。
まさか、一試合目があいつになるとはな。
「昨日会ったユウマだろ! 今日の試合で忘れられない名前にしてやるぜ。お前のことも実は狙ってたんだよ。可愛い顔してるからな」
「思い出したかも。アンナにちょっかいかけてたオッサンだ」
「これでも22なんだよ。ハジメの二つ下だぜ」
「へえー。興味ないけど」
ユウマは大剣を持っている。
対するシロナの武器は、聖剣のレプリカだ。
特別な力は何もないただの剣である。
トリテアに魔剣があったら渡してやれたのにな。
鍛冶系のスキルも今後は手に入れたいところだ。
鍛冶師の女を抱いたら手に入るだろうか?
「両者、礼!」
司会進行役の男が会場の中心から大きく離れた場所に位置取りする。
シロナとユウマは互いに礼をした。
(シロナ、相手に神器を使わせるなよ……)
間もなく試合が始まろうとしている。
俺は緊張と共に、シロナの試合を見守った……。
そして――
「試合始め!」
「『節制』しろ……!」
先に仕掛けたのはユウマの方だ。
彼の大剣が異様なプレッシャーを放ち、周囲を圧する。
次の瞬間、シロナは膝をついていた。
「くくく。節制は相手のステータスを全て一割にする能力……! どうだ剣聖よ。これでは試合にならんだろう」
「うまく動けない……助けて」
「可愛いなぁ剣聖シロナ! 俺のペニスを受け入れるなら助けてやる!」
なんて外道だ……! それでも男か!?
優勢になったとはいえ、相手は戦士だ。
その矜持を踏みにじろうとは……。
『犯せ!』『犯せ!』『犯せ!』『犯せ!』『犯せ!』
観衆から悪意の篭もったコールが響く。
それに応えるようにユウマは大剣を掲げた。
「ここに勝敗は決した! さあ、服を脱げ。ハジメの前で繋がろうではないか! 幼き剣聖よ!」
「うーん。ムリ。『節制』してくれない?」
「うっ!?」
ユウマが苦しげにしている。
今のは何が起きたんだ?
「相手の能力を一割にするかー。くらってみた感想はどう?」
「お前がなぜ……俺の能力を使える!」
「自分の能力とかバラすわけないじゃん。試合後も生きてたら教えてあげるよ。ま、ムリだろうけど」
シロナが剣を一閃した直後、ユウマの首がボトリと落ちた。
『おおおおおおっ!!!!』
大きなどよめきが会場を震えさせた。
「やった……!」
トリテアの誇る剣聖シロナ。
その一勝目だった。
「シロナ、他は全員勇者みたいだけど勝てそうか?」
「余裕だよー」
「本当か?」
「うん。でも、準決勝が私達だね。悪意感じるなー。手は抜かないけど」
シロナと本気で戦ったことはない。
俺も楽しみにしておこう。
「じゃあ、一回戦に行ってくるから」
シロナの試合は一試合目。
俺は少し飛んで四試合目だ。
選手用の控室から、彼女の出番を見守る。
大会のリングは野球ドームのような形で、場外負けなどという生易しいルールは存在しない。勝つか負けるか、それが全てのリングだ。
「よう、また会えたなおチビちゃん」
「誰だっけ」
シロナと昨日の勇者が対峙している。
まさか、一試合目があいつになるとはな。
「昨日会ったユウマだろ! 今日の試合で忘れられない名前にしてやるぜ。お前のことも実は狙ってたんだよ。可愛い顔してるからな」
「思い出したかも。アンナにちょっかいかけてたオッサンだ」
「これでも22なんだよ。ハジメの二つ下だぜ」
「へえー。興味ないけど」
ユウマは大剣を持っている。
対するシロナの武器は、聖剣のレプリカだ。
特別な力は何もないただの剣である。
トリテアに魔剣があったら渡してやれたのにな。
鍛冶系のスキルも今後は手に入れたいところだ。
鍛冶師の女を抱いたら手に入るだろうか?
「両者、礼!」
司会進行役の男が会場の中心から大きく離れた場所に位置取りする。
シロナとユウマは互いに礼をした。
(シロナ、相手に神器を使わせるなよ……)
間もなく試合が始まろうとしている。
俺は緊張と共に、シロナの試合を見守った……。
そして――
「試合始め!」
「『節制』しろ……!」
先に仕掛けたのはユウマの方だ。
彼の大剣が異様なプレッシャーを放ち、周囲を圧する。
次の瞬間、シロナは膝をついていた。
「くくく。節制は相手のステータスを全て一割にする能力……! どうだ剣聖よ。これでは試合にならんだろう」
「うまく動けない……助けて」
「可愛いなぁ剣聖シロナ! 俺のペニスを受け入れるなら助けてやる!」
なんて外道だ……! それでも男か!?
優勢になったとはいえ、相手は戦士だ。
その矜持を踏みにじろうとは……。
『犯せ!』『犯せ!』『犯せ!』『犯せ!』『犯せ!』
観衆から悪意の篭もったコールが響く。
それに応えるようにユウマは大剣を掲げた。
「ここに勝敗は決した! さあ、服を脱げ。ハジメの前で繋がろうではないか! 幼き剣聖よ!」
「うーん。ムリ。『節制』してくれない?」
「うっ!?」
ユウマが苦しげにしている。
今のは何が起きたんだ?
「相手の能力を一割にするかー。くらってみた感想はどう?」
「お前がなぜ……俺の能力を使える!」
「自分の能力とかバラすわけないじゃん。試合後も生きてたら教えてあげるよ。ま、ムリだろうけど」
シロナが剣を一閃した直後、ユウマの首がボトリと落ちた。
『おおおおおおっ!!!!』
大きなどよめきが会場を震えさせた。
「やった……!」
トリテアの誇る剣聖シロナ。
その一勝目だった。
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