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魂が覚えている※ジュン視点
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たまたま立ち寄った学園の食堂で、強引に腕を掴まれてるリリナ・カフテルを見つけた。
抵抗しようとして腕を強く掴まれるリリナ。
『助けて』という彼女の声を聞いた瞬間、なぜか俺は自分が呼ばれている錯覚を覚えた。
そして、気づいた時には俺は陛下の護衛を殴り倒していた。
ああ、不思議だったのは自分でも全く後悔がなかったことだ。
こうするのが当然だと、あの時の俺は考えていた。
自分でも理由の分からない怒りに支配されるなどいつ以来だろう。
俺は、俺自身の感情を常に制御できていたはずだ。
そうでなければ、無情な戦場で生き残ることなど不可能だった。
「正義」も「悪」も「道徳」も、命が等しく無価値に失われていく戦場では、心を委ねてはならないエラーだった。
戦場で必要なのは、感情に支配されず生きる冷徹さだったはずだ。
少なくとも、女が腕を掴まれた程度で身体が動いたりしないよう、俺という器は完成されていたはずなのに。
「リリナ……」
名前を囁くだけで胸が熱くなる。
以前はこんなことなかったはずだが、理屈では説明できない感情が、胸の内で燃えたぎっている。
あの後、医務室へ行くと言っていたリリナだが、荷物をまとめるとそのまま学園を飛び出してしまった。
放っておく気にもならず隠れて送り届けたが、向かった先は彼女の実家だった。
しかし、彼女の家は娘に厳しいことで有名だった。
すぐに学園へ連れ戻されてしまうはずだ。
そして、そうなれば再びレギが彼女を襲う可能性が高い。
彼女の悲痛な声が脳裏に蘇る。
もし、またあの声を聞いたら、俺は……。
と、ソファで脱力しながら考え事をしていると、玄関の方で控えめなノックの音が鳴った。
「誰だ?」
警戒しつつ玄関へ向かい、右手に持ったナイフを背中で隠しながら、左手で扉を開ける。
扉を開けた先にいたのは思わぬ人物だった。
平民らしく暖かい装いをした、美しい銀髪の娘。
溢れ出る気品は服装だけでは誤魔化せないらしい。
「リリナ?」
「あ、はい。あの、来てしまいました」
頭のなかでずっと考えていた令嬢。
リリナ・カフテルが俺の家を訪ねてきた。
抵抗しようとして腕を強く掴まれるリリナ。
『助けて』という彼女の声を聞いた瞬間、なぜか俺は自分が呼ばれている錯覚を覚えた。
そして、気づいた時には俺は陛下の護衛を殴り倒していた。
ああ、不思議だったのは自分でも全く後悔がなかったことだ。
こうするのが当然だと、あの時の俺は考えていた。
自分でも理由の分からない怒りに支配されるなどいつ以来だろう。
俺は、俺自身の感情を常に制御できていたはずだ。
そうでなければ、無情な戦場で生き残ることなど不可能だった。
「正義」も「悪」も「道徳」も、命が等しく無価値に失われていく戦場では、心を委ねてはならないエラーだった。
戦場で必要なのは、感情に支配されず生きる冷徹さだったはずだ。
少なくとも、女が腕を掴まれた程度で身体が動いたりしないよう、俺という器は完成されていたはずなのに。
「リリナ……」
名前を囁くだけで胸が熱くなる。
以前はこんなことなかったはずだが、理屈では説明できない感情が、胸の内で燃えたぎっている。
あの後、医務室へ行くと言っていたリリナだが、荷物をまとめるとそのまま学園を飛び出してしまった。
放っておく気にもならず隠れて送り届けたが、向かった先は彼女の実家だった。
しかし、彼女の家は娘に厳しいことで有名だった。
すぐに学園へ連れ戻されてしまうはずだ。
そして、そうなれば再びレギが彼女を襲う可能性が高い。
彼女の悲痛な声が脳裏に蘇る。
もし、またあの声を聞いたら、俺は……。
と、ソファで脱力しながら考え事をしていると、玄関の方で控えめなノックの音が鳴った。
「誰だ?」
警戒しつつ玄関へ向かい、右手に持ったナイフを背中で隠しながら、左手で扉を開ける。
扉を開けた先にいたのは思わぬ人物だった。
平民らしく暖かい装いをした、美しい銀髪の娘。
溢れ出る気品は服装だけでは誤魔化せないらしい。
「リリナ?」
「あ、はい。あの、来てしまいました」
頭のなかでずっと考えていた令嬢。
リリナ・カフテルが俺の家を訪ねてきた。
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