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4話
しおりを挟む「あっ、もう、倫太郎さん……」
「気持ちいい?」
「気持ちいい……」
脚を降ろされたので、沙世は立ち上がった倫太郎のベルトに手をかけた。スラックスを下ろすと、盛り上がった下着が出てきたので、沙世は布越しに撫でて先のところにキスをした。伸びた爪を引っ掛けながらゆっくりとその下着を下ろすと、先から根本のほうへ、沙世はその長い指を這わせる。倫太郎に頭を撫でられたので、薄く笑んでからわざと大袈裟に舌を出して、見せつけるようにそこを舐めた。
くちの中にすっかり含むと、舌で包み込むようにして舐めていく。玉の向こう側まで指を這わせると、倫太郎は少し焦ったように息を詰めた。
「もういいよ」と顎を撫でられくちから出すと、たっぷりの唾液が糸を引いて床に落ちる。沙世は倫太郎の腕で転がされるようにして、ソファの背もたれにしがみついた。
腰を上げると後ろからぬちっとしたものが宛がわれる。期待に息を詰めると、それは圧迫感を伴って沙世の中に潜り込んできた。
「あっあっ、……あ、」
喉から洩れ出る声を抑えることもなく、沙世は穿たれる快楽に酔いしれた。倫太郎が沙世の肩を掴んで小刻みに腰を振るから、その衝撃を逃がすすべもなく沙世は全身で受け止めるしかない。奥の奥まで侵食してこようとする倫太郎に、沙世はすっかり翻弄された。
「ベッドへ行こうか、沙世」
汗の滲んだ身体に支えられてベッドへ移動すると、倫太郎は沙世を正面から抱いた。さっきとは違う角度で攻められるなかは、新しい刺激を素直に受け入れる。倫太郎の手は沙世の身体の上を好き勝手に動いて、胸の先をつまんだり、脇を撫でてきたりした。何度か体制を変えてひたすら攻め立ててきた倫太郎は、最後は沙世の腹の上に出した。沙世は甘く痺れた身体を持て余して、倫太郎が腹の上をティッシュで拭いている間、自分の指でそこを慰める。面白がった倫太郎がそこに指を重ねて入れるので、沙世は最後にもう一度イッた。
「明日も会えるかな」
ベッドに横になった倫太郎が、傍らの沙世の髪に手櫛を通しながら囁く。その低く掠れた声に、沙世はまた奥が疼くような気がした。
「さあ、どうかしら」
「俺はもう一度会いたい」
「そうね、気が向いたら」
沙世が寝返りを打つと、倫太郎は露わになったその背中に舌を這わせた。沙世はその感触に痺れる。
「フロアにいる間、きみのこの背中が布越しに見え隠れしていたから、ずっと触りたいと思っていたんだ。他のやつに先を越されなくて良かったよ」
「あら、あなたが知らないだけかもしれないわよ」
「おいおいやめてくれ」
くすくすと笑いながらもう一度寝返りを打ち、沙世は倫太郎の胸に頬を寄せた。
「じゃあ、明日、何時にしましょうか?」
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