15 / 46
第一章 乱乱乱世
商いの集落
しおりを挟む地球B 2日目
AM 11時30分
神様なりきり事件も一段落し、オレはパンチョさんに連れられ、集落を案内してもらう事になった。
ここは『商いの集落』と呼ばれ、『東部』の『西端』に位置する場所らしい。
囲みの中には、商店や屋台がズラリと並んでいて、集落というよりも市場に近い様子だ。
人の賑わいは昨日のイカれ集落と変わらないように見えるが、武装してる人は明らかに少ない。
囲みの高さも半分ぐらいで、イカれ集落のような物騒な雰囲気は感じない。
パンチョさんによると、ほとんどの集落が『武力』によって統治者を決める中、商業に力を入れる商いの集落は、集落一番の『経済力』と『情報力』を持つパンチョさんが、統領として管理しているそうだ。
管理と言っても、各商店の意見のまとめ役を担っているだけで、ドリルのような独裁者的な振る舞いはしていないようだ。
話を聞くにつれ、この星の中では文化的で開明的な集落だとわかり、オレはこの場所が好きになってきた。
「パンチョさん、ここは凄いトコだけど、他の武力自慢の集落に襲われたりしないんですか?」
「そうですね、いわゆる『暗黙の了解』で、どの集落もここを襲ってくる事はありません。」
「ほぉ、暗黙の了解……なぜ?」
「ここは周辺の集落の食糧や武器などの物資の流通を担っているので、ここが落とされると、多くの集落の生活もマヒしてしまうんですよ。ですので、どこかの集落がここを襲おうとすると、『うちと取引のある集落も敵に回す』という事になってしまうんです。」
口調は大人しげだけど、そこはかとなく『ドヤ』の波動を感じるな……
まぁ、それだけ平穏な集落が自慢って事だな。
「上手いこと平和に統治してるんですね。」
「ははは、私の力ではありませんがね……しかし、あきらさんは聡明な方だ。話を聞いただけで、ここの魅力を理解してくださるとは……この世界では武を重んじる方が多いので、この集落を好意的に見てくれる方は中々いませんよ。」
「いや、聡明なんてとんでもない。オレのいた世界に政治の形が似ているんで……逆に、この世界の荒々しい部分に戸惑ってますよ。」
「そうですね、私も物騒な世の中には辟易しています。……この『大陸』の東部では、長らく集落同士の小競り合いが起き続けています。それに、西部がいつ争いを仕掛けてくるかもわかりません……困ったものです。……」
……ちーっとも安全じゃないじゃんか艦長よぉ……ゴリゴリの群雄割拠じゃないか……
要は、この大陸は統一される前で、『国家元首』がいないどころか『国』ですらないんだろ?
覇を競ってる真っ最中のスーパー乱世タイムな訳だ……
「……そりゃあ、落ち着きませんねぇ……あれ? そういえば、東部の集落同士がバラバラで、いざって時に西部と戦えるんですか?」
「まぁ、西部に大陸の全てを独り占めされる訳にはいきませんのでね、西部と争う時がくれば、連合を組んで対応しなければなりませんね。」
「はぁ……なら、ハナっからみんなで仲良くしてればよくないですか?」
「私もそう思うのですが……はぁーーー、大陸の平和など、叶わぬ夢なのですかね……」
そう言って、パンチョさんはウンザリしたように肩を落とした。
この人はきっとオレと同じで、この世界の野蛮な文化や常識が嫌いで仕方ないんだろう。
「……まぁ、物騒な話はこれぐらいにして、あきらさん、昼食にしませんか? この近くに行きつけの食堂がありましてね、是非ご馳走させてください。」
「そりゃいいですね! 確かにお腹減ってきました。……せっかくなんでお言葉に甘えちゃいます。」
パンチョさんに連れて行ってもらった食堂は、小さいながらに清潔な店内で、小降りな木目の椅子やテーブルが置かれた、『異世界メシ屋』といった雰囲気の可愛らしい内装だ。
どんなサービスが受けられるのか期待して席に着くと、漆器っぽい和風なコップに入った、ぬる~いオレンジジュースが食前の飲み物として出てきた。
どうにもチグハグな世界観なのは、この集落も一緒なようだ。
「すみませんあきらさん、食事の相手が私のような中年で。」
「とんでもない、おじさん二人で楽しく食べましょうよ!……あれ? そういやテッサはどこに?」
「テッサさんは集落の外にいますよ。私が外に出る時に護衛してもらう事が多いのですが、集落に戻った後は、彼女はほとんど外で過ごしていますね。」
「へー、友達か何かかと思ってましたけど、護衛なんですね。凄いですね女の人なのに。」
「あの人は少し特別なんですよ。」
「特別……。」
やっぱりエルフだから魔法でも使えるのか?
いいねぇ、一回見てみたいよ。
「……さて、食事を注文しましょうか。……あきらさんは何にしますか?」
「それが……実はオレ、文字も読めなければ、こっちの食べ物も初めてで、何頼んでいいかわからないんですよね……」
「なんと、そうでしたか! それじゃあここのオススメにしましょうか? 大陸の名物でしてねぇ、おいしいですよ。」
「名物ですか? いいですね、それでお願いします。」
……いやー、初の異星メシだ! どんなんが出て来んだろう?
大陸の名物とか言うぐらいだからなぁ……伝統的ななんかかな? ゲテモノは勘弁だよ。
…………おや、ニンニクの良い香りがするな、野生動物のステーキとかか? 香草焼きとかだと、雰囲気出てロマンチックだよな。
未知の料理への期待に胸を膨らませながら待っていると、しばらくして、お盆を持った店員がオレ達のテーブル目指して歩いて来た。
「お! 出来たみたいですよパンチョさん。どんな料理なんっ…………なるほどぉ……」
テーブルの上に並べられた皿には、見た目も匂いも既視感たっぷりの、馴染み深い料理が盛り付けられていた。
「おぉ、届きましたね。うーん、いつ見ても美味そうだ……ふふふ、どうですあきらさん? これがこの大陸の名物、『パスタペペロンチィーノ』と『ピッッツァマルゲリィータ』です。」
パンチョさん、両手広げちゃってまぁ……
なにざんまいよ?……満面のドヤ顔じゃないの……
何回も食った事あるって言える雰囲気じゃないぞ……
「……うわぁ、すごーい、こんなのはじめてー、美味しそーう。……これって大陸の伝統料理なんですか?」
「いえいえ、この料理は30年ほど前に『流浪の料理人デルピエロ』がこの地に広めたものです。あまりに革新的な味に、子供の頃の私は一口食べて大好物になりましてね。」
「ほう、デルピエロ……なるほどなるほど。」
地球の料理を広めたオレの『前任者』ってことか?
地球Bに来る候補は日本人オンリーとは言ってなかったもんな……
「初めて食べる方は戸惑うんですがね、食べ方にコツがいるんですよ。見ててくださいね……こうやってフォークで持てるだけ持ち上げまして、一口で一気に……」
ーー ズバババババズバァーッ! ーー
違う、パンチョさん、絶対に違うぞ……
お髭がテッカテカじゃないか……デルピエロが見たらブチキレちゃうよ……
「むぅーん、やふぁりここのプァスタが一番美味い。……そしてピッッツァはこの三角の頂点から、耳の部分までくるっと巻いて、一口でこうやって……ふぉおぶぁって食べまふ。」
早食い競争じゃないんだから、チーズの伸びを楽しみなさいよ……ほっぺパンパンじゃないの……
あとピッッツァって何?
力入り過ぎて、言う度にツバ飛んでるよ。
「さぁさぁ、冷めない内に召し上がってください。」
「……わ、わーい、いったっだっきまーす。」
やってやるぞ、郷に入っては郷に従えだ、パンチョさんみたいな食い方を……
ダメだ、オレには出来ない! お手々とお口が言うことを聞いてくれない。
結局、ピザもパスタも普段通りに食べた。
パンチョさんは特に何もツッコんでこなかったが、パスタを巻いたフォークはガン見され、ピザのチーズを伸ばして食べた時には、「ウェェ……バッチぃ食い方ぁ……」とでも言いたげに、眉間をプルプルさせていた。
解せない気持ちでいっぱいだったが、オレは絶対に間違っていない。
リアクションを知らんぷりして、優雅に美味しく平らげた。
「ふぅー、ご馳走様でした。」
「味はいかがでしたか?」
「いやー、久々に食べましたけど、ここのは美味しいですねー!」
「久々……以前にも食べた事があるのですか?」
「……久々に珍しい料理を食べれたって事ですよ。まだこの世界の言葉に慣れてなくて、あはははは……げふんっ!……とにかく、とっても美味しかったです。」
「そうでしたか、気に入ってもらえたようで嬉しいです。」
流石にデルピエロなだけあって、抜群に美味かったよ……
でも、異星の一発目に食う物じゃあない。
骨つき肉とか、なんか具沢山なシチューとか食いたかったよ……
少しだけガッカリしながら食堂を出て、特にやる事もないのでどうしようかと思っていたら、パンチョさんが「夕食まで是非くつろいでほしい。」と、自宅に招いてくれた。
案内された屋敷は、小振りな洋館といったような作りの3階建てで、充分立派な建物だが、集落一の経済力の持ち主にしては控えめな家だった。
ふむふむ頷きながら、お宅探訪気分で玄関や廊下を見ていると、パンチョさんが頭をポリポリしながら、照れ臭そうに口を開いた。
「いやー、手狭な家で……お恥ずかしい。」
「いえいえ、家族だけで住むなら、全然大きいし快適そうじゃないですか。」
「ははは……あまりに豪華な屋敷というのはどうも趣味じゃなくてですね。……妻も早くに亡くしたもので、メイドと娘との三人暮らしなら、これで事足りるんですよ。」
……この大きさの家に三人暮らしなら、充分贅沢なんじゃないのか?
統領ってなると、もっと大豪邸に住むのが当たり前なのかもな……
……そういやケツアゴも一人だけバカみたいに豪華な鎧着てたな……実際バカだったけど……
「統領が倹約家ってことは、集落にとってもいい事ですよ。」
「そうですかね……そう言ってもらえると嬉しいですね。……まぁ、小さくとも内装や風呂には力を入れているので、安心してくつろいでくださいね。」
「風呂!? 風呂があるんですか?」
よっしゃ僥倖ぅうぅぅうう!!
「ええ、ありますよ。風呂がお好きなのですか?」
「まぁ、人並みに。」
「それは素晴らしい! 我が家の自慢の風呂なのですが、この世界には風呂好きな男というのがあまりいなくて、招待しても誰も喜んでくれないのですよ。」
倹約家のキレイ好きか、素晴らしい。
……こんな乱世に生まれながら、よくぞ素敵なおじさんに育ってくれたもんだ。
「どうです? 早速入っていかれませんか?」
「うぉお、是非お願いしたいです。実は昨日から風呂に入れてなくて……」
「それはさぞお辛いでしょう……今メイドに用意させますね。」
「ありがとうございます! あ、庭にショルダー出していいですか? 色々荷物を積んであって。」
「どうぞどうぞ。」
外に出てショルダーを呼び出し、着替えと石鹸とシャンプーを取り出した。
ついでに庭を眺めながら一服していると、風呂の用意が出来たと声をかけられた。
脱衣場まで案内され、花唄混じりで服を脱ぎ、ウッキウキで浴室の扉を開けると、異質な光景が現れた。
猫足のバスタブか、ライオンの口からお湯が出るタイプの浴槽があるべき場所に、ジャパニーズレトロスタイル『五右衛門風呂』が鎮座しているではないか。
脇には木製の『THE桶』まで置いてある。
なんだか腑に落ちないまま頭と体を洗い、浴槽から桶で汲んだお湯で泡を流して、足の裏や尻の火傷に怯えながら浴槽に浸かると、絶妙にぬるい。
……んー惜しい、気持ちいいっちゃ気持ちいいけど、『ぬぁー感』が足りないよ。
……ていうか、なんなんだかなー? みんなしっちゃかめっちゃかに文化持ち込み過ぎじゃないか?
異星で本格イタリアン食って、洋館の五右衛門風呂入るとは思わんかったわー。
なんつーの? 情緒がないじゃないの。
統一感ってものを意識してくれよなー……
「お湯加減はいかがでしょうかー?」
浴室の小窓の外から、女性の声でベタなセリフが聞こえてきた。
和服のおさげ髪さんでもいるのかと期待して覗いてみると、きちんとしたメイド服を着たブロンド美人が、竈門を竹筒でフーフーしていた。
ヤンキースタイルでかがんでいるのは、メイド服が地面に汚されるのが嫌だからなのだろう。
実にカオスな光景だ。
「……あー、じゃあすみません、もう少し熱くできますか?」
「かしこまりました。すぐに湯を温めますので、浴槽の温度にお気をつけください。」
そう言うと、竈門に薪を足して、より深く気合いの入ったヤンキー座りでフーフーしはじめた。
炎に照らされた顔面は汗だくで、強く息を吹き込む度にホッペはパンパンに膨らみ、顔や首に筋を作りながら小刻みに震えている。
和洋折衷のスーパーシュールさに目を奪われ、全裸のオレはしばらく小窓の前で立ち尽くし、心の中でメイドへの応援歌を歌い続けた。
0
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
『辺境伯一家の領地繁栄記』スキル育成記~最強双子、成長中~
鈴白理人
ファンタジー
ラザナキア王国の国民は【スキルツリー】という女神の加護を持つ。
そんな国の北に住むアクアオッジ辺境伯一家も例外ではなく、父は【掴みスキル】母は【育成スキル】の持ち主。
母のスキルのせいか、一家の子供たちは生まれたころから、派生スキルがポコポコ枝分かれし、スキルレベルもぐんぐん上がっていった。
双子で生まれた末っ子、兄のウィルフレッドの【精霊スキル】、妹のメリルの【魔法スキル】も例外なくレベルアップし、十五歳となった今、学園入学の秒読み段階を迎えていた──
前作→『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる