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第二章 キリン探し
ストロングスタイル
しおりを挟む地球B 10日目
AM 10時00分
集落の外へ探索に出ていたテッサが戻って来たらしい。
パンチョさんの伝手で、護衛の依頼は了承してもらっているらしく、この後テッサと合流して、旅を再開する事にした。
屋敷の玄関で、パンチョさん親子と別れの挨拶をしていると、娘のサシャちゃんがグズり出した。
「ねぇ神様もう行っちゃうの? もっとダービー達と遊ぼうよぉ……」
ぐぅぅぅ、そんな言い方はズルいよサシャちゃん……
小さい女の子のおねだりってのはね、おじさんにとっちゃほとんど凶器なんだよ……
「……ごめんねサシャちゃん、もう行かなきゃなんだ。でもちょこちょこ帰ってくるよ、この集落と二人のことが大好きだからね。」
「ホントにぃ? 絶対また来てね、来なきゃ絶交だからね。……私は神様と結婚するんだから!」
「え! けっこ!?……」
「あきらさん! あなた一体どういうつもりですか!? サシャはまだ8歳ですよ! 変わった人だとは思ってましたけど、子どもをたぶらかすとは……」
パンチョさん、小さい子どもの言うことじゃないか……
そんなマジな顔しなさんなって……
「いや、パンチョさん? オレが言い出した訳じゃないし……えーっとサシャちゃん、結婚……はどうだかわからないけど、絶対また来るから遊ぼうね。お父さんと仲良くして待っててね。」
「いや! お父さんおデブさんだもん! 神様の方がいいもん!」
「げぅうっ!……サシャァ……ッサシャァァァ……」
あぁ! パンチョさん!
……なんてこった、ヒザにきてるじゃないか……
「サシャちゃん、そんな事言っちゃダメだよ。お父さん、悲しくて死んじゃうよ?」
「……ごめんなさぁい。さっきのウソだから、お父さん死なないでぇ。」
「サ、サシャァ……いいんだよ、その言葉だけでお父さんはとっても元気になったよ。……サシャはお母さんに似て優しい子だね……」
「ホントにぃ!? えへへへへへ……」
たるんだホッペを更にたるませたダラしない笑顔で、一心不乱に愛娘を撫でくり回している。
普段はきちんとした人なのに、サシャちゃんが絡むと人が変わってしまうようだ。
ダービーやショルダーと戯れるオレも、他人からはこんな風に見えてるのかと思ったらゾッとした。
オレの生暖かい視線にようやく気付いたパンチョさんは、一つ咳払いをしてからいつもの敏腕商人の顔に戻った。
「えー……あきらさん、この手形を渡しておきます。」
そう言って渡されたのは、ごちゃごちゃと文字のようなものが書いてある、葉書サイズの木の板だった。
「これは……手形とな?」
「私の商会の者が身分を証明するために使う物です。他の集落に入るのが楽になりますよ。」
「おぉ、それは凄い! パンチョさん、何から何まで本当にありがとう。」
「なに、このぐらいお安い御用ですとも。」
とか言って、ドヤが漏れ出てるよキミぃ……
「ふふ……よし、じゃあ行くよ。一ヶ月もしない内に戻って来る予定だから。」
「くれぐれも気をつけてくださいね。」
「……神様、絶対絶対戻って来てね!」
「うん。いってきます!」
姿が見えなくなるまで、お互いに何度も手を振りながら別れた。
この星に来た当初は、孤高の一人旅を思い描いていたが、帰る場所ができるというのもやっぱりいいものだ。
楽しい日々を振り返りながら、通りをチョコチョコと歩いていると、門のそばに素晴らしいスタイルの女性が立っているのが見えた。
もしやと思い、早足で近づいてみると、そこに立っていたのはやっぱりテッサだった。
えらく不機嫌そうな顔をしているが、よく考えたら神と勘違いされてる時以外は、不機嫌そうな顔しか見たことがない。
「ごめんごめん、お待たせ。今日からよろしくお願いします!」
「遅いぞモドキ。」
「モドキ!? 何それ?」
「お前は神を騙る『神モドキ』だろ?」
「あぁー、そうね。」
「そんな事より、行くぞモドキ。」
「へぇへぇ。」
うわぁ……もったいない。
こんな性格だって知らなきゃ、一目惚れするほど綺麗なのに……
残念美人ってのが現実に存在したとは……
「おい、ショルダーを出してくれ。」
「いやぁ、人目につくとこじゃ出したくないんだよね。」
「この集落の人間はショルダーの事を知ってるぞ? 統領を助けた『神の箱』として、結構人気のようだ。」
「そうなの!? へぇー、全然知らなかった。」
「お前の前で騒ぐなと、パンチョが言い聞かせているらしい。」
「はぇー、さっすがパンチョさん。じゃあショルダー呼んじゃうね。」
ーー パキィン ーー
「ショルダー、今日からテッサも一緒によろしくね。」
「よろしく頼む。なぁ、荷物を積んでもいいか?」
「あいよ、ちょっと待ってー。」
バックドアを開いてやると、サンドバッグ風のカッコイイカバンと、白い布に巻かれた、スノボ大の何かを積み込んだ。
「うわ、何そのデカいの?」
「じきにわかる、触るなよ。」
「そうですか……うし、じゃあ行こうか。」
ショルダーに乗り込むと、「東へ行ってくれ。」とテッサが言うので、東方面へ出発した。
言われるがまましばらく走ってきたが、助手席のテッサはたまに方向の指示出す以外、無言でムスッと前を見つめているだけで、車内では長らく沈黙が続いている。
気まずい、実に気まずい。
何か広がりそうな話題はないものだろうか……
「テッサさんや……」
「なんだモドキ?」
「テッサは、その……エルフなの?」
「それはどういう意味だ? この前もエルフだなんだと言っていたが、私はテッサだ。」
いやー、そんだけ美人で耳とんがって、太もも出した緑の服着といて……そりゃないよ。
……そもそも地球Bには『エルフ』っていう言葉がないのか? 翻訳機能ちゃんと働いてくれよ……
「んーと、オレの世界では、テッサのように特徴的な……失礼だったらごめんよ。特徴的な耳を持つ、エルフという種族の物語があってね……」
「この耳か? これは種族の特徴ではない。私の両親とも普通の耳をしている。……この耳は私が『力』を持っている証だ。」
「力?……やっぱり魔法かなんか?……」
「ちょっと待て!」
「うぉう! びっくりしたぁ!」
なんだよ? 前の方睨んでるけどなんもないぞ……
……力ってあれか?『私って霊感あるんだよね女子』か?
うわぁ……だとしたらクソめんどくせぇ……
「……丁度いい、お前に力を見せてやる。このまままっすぐ進め。」
「お、おう。」
えぇー、うっさんくさいなー……
……うん? なんか黒いのが見えてきたぞ……え! あれ見えてたの!? エルフの視力えぐぅっ! 『力』ってお目々自慢って事か?
……ってかあの黒いのはなんだ?
あー、なんだか見覚えのある……まーた熊じゃないのさ……
「おいテッサ、バカデカい熊だぞ。道を逸れて進むからな。」
「いい、このまま進んでヤツの手前で止めろ。パンチョ達が襲われても面倒だ、私が仕留める。」
えぇーーー……カッコイイィィ……
……いやいや、流石に無理だよな。
「仕留めるって言ったって、熊だよ?」
「……いいから、私の言う通りにしろ。」
折れてくれそうにないので、言う通りに熊の20メートル程手前でショルダーを停めると、テッサは助手席から降りて、熊に向かってゆっくりと歩き出した。
……ゴリゴリの生身だけど、どうやって仕留めるんだ?
やっぱり魔法か? 緑魔法的な……うわばみって言うぐらいだから毒とかか?
……うわぁ熊も立ち上がったよ、熊五郎級だ……
…………無理だ、あんなの人間がどうこうできる訳がねぇ……
逃げろ……テッサ逃げろ!
熊と並び立つテッサの姿を見て、確実な死の気配を感じたオレは、車から飛び降りてテッサのもとへ駆け出した。
「おいテッサァ! 無理だ! 逃げ……うっそぉおおお!?」
目の前の光景が信じられなかった。
巨大な熊が、テッサに覆いかぶさるように襲いかかると、すかさずテッサは両手で両前足を押さえ込み、プロレスでお馴染みの『手四つ』の形で力比べをしているではないか。
……いや、テッサよ、お前170ぐらいだよな? そんな3メートル熊と渡り合っ……うわぁああ、熊が押されてる……キモぉ!
……そうか魔法か、マジカル手四つだ! すげぇ!
「すげぇぞテッサ、やっちまえーーー!」
……お、手を掴んだまま片足を上げて……熊のみぞおちにマジカルケンカキーック! ガァッデェム!
うわ、すげぇ効いてる……熊フラフラじゃん、この後どうするんだ?
右腕を振りかぶって……ガラ空きのノドにマジカル剛腕ラリアットだーーーー! 熊はノドを抑えて身動きがとれなーい!
からのー、バーニングハンマーか? ノーザンライトボムか?
……バックに回ってぇ、マジカルチョークスリーパー……って、テッサ! 首に手ぇ回ってないよぉ……
流石にそれは無理だよ、首ごん太だもの熊さん。
そんな「おっかしぃな~?」みたいな顔してないで、ほら、熊振り返っちゃったよ!
うわ、振りかぶったぞ、よけろ!
ーー ゴチュッ ーー
……え?……ウソ、直撃した?……そんな……助かる訳がねぇ……
「テッサァァァァ!…………ちくしょう! 何やってんだよオレはぁ……はしゃいでスゲェスゲェ言って、女の子一人に戦わせてよぉ! 何がカッコイ……」
「なんだぁ!? 忙しいのが見てわからんのか!? お前から叩き殺してやろうか?」
「はらー?」
……たったさっき熊の掌底が頭に直撃した人間が、ピンピンしながらブチ切れている、と……
ふむふむ……はぁ? いや……はぁあ?
「いや、テッサ……あれぇ? 頭に直撃してたから……大丈夫かなーって、終わったかなーって……」
「大丈夫かだと? やはりバカか? 熊の攻撃が頭に当たったんだぞ……」
「そうだよな! 無理す……」
「痛いに決まっているだろう!」
「痛い?…………あ、そう? よーーーし、頑張れ!」
痛いで済む訳ねーだろうが、サモアの怪物かよお前……まぁ、大丈夫なら続きを楽しもう。
……思わぬ反撃を受けたテッサ、そのまま熊のラッシュを受け続けているぅ!
マジカルピーカブーで耐え切る事は出来るのでしょうか?
おっとぉガードを解いたぁ! そのまま熊に掴み掛かりぃ……マジカル大外刈りだぁ!
すかさず立ち上がろうとする熊、しかしテッサはバックに回り込んでいる、またしてもチョークか?
やはり頭はあまりよくないようだぁ……
いや、あれは違うぞ! 助走をとって狙いを定め、中腰の熊の後頭部へ走り込んだ勢いそのままに膝をねじ込むぅ! マジカルボマイエ炸裂ーーー!
熊は完全に意識が途切れたかぁー、大の字になってピクリとも動かない!
すかさずテッサ、右足の底で熊の胸元を抑えつけるぅ!
「カウントォ! ワーン! ツー! スリー!」
ーー ゴギゴギンッ! ーー
ん?……なんだ? 何の音だ? あぁ、熊の胸骨が砕けたのか……えっぐ!
ま、まぁトドメを刺さないと危ないしね……
武人としてね、無駄に苦しめずに楽にしてあげないといけないとかね、よく言うしね。
……今度はどうしたテッサ? 熊の頭側に移動して……あ、呼吸の確認してるのか、慎重慎重……
なに? 右足を振り上げて……
ーー ゴキャアンッ ーー
頭にサッカーボールキィーック!
とんでっもねぇ蹴りだ、なにストゥータだよ……
ーー ゴッ、ゴッ、ゴッ…… ーー
……顔面にストンピングの連打ね……無表情で延々やってんよ……キッツぅ……
……長いな、執拗過ぎません?……もうよくない?
明らかオーバーキルでしょうよ……
「おい、テッサー。」
ーー ドゴッ、ドゴッ、ドゴッ ーー
「……テッサってば、テーッサ!」
ーー ズガン! ズガン! ズガン! ーー
「あ、出ちゃう、出ちゃうよ脳みそ出ちゃう……テッサさぁーーーん!?」
「ん? どうした?」
「……いや、そんなにしぶといのその熊?」
「こいつか? 胸を潰した時点でコト切れている。」
「……じゃあ、今は何の作業?」
「なに、畜生の分際で生意気にも反撃してきたのが許せなくてな。……つい、な。」
「お、おぉ……イカれてらっしゃるのね……」
テッサの猟奇的なストレス解消が済んだようなので、熊のそばまでショルダーを寄せる。
これからどうしたものか、3メートルの肉の塊なんて、処理の仕方がわからない。
「テッサ、この熊さんどうするんだ?」
「犬やら鳥やらが始末してくれるぞ。」
「……ちょっとだけでも食べてやらないか?」
「なんだ? 食いたいのか?」
「んー……と言うか、オレらが襲われた訳でもないのに、殺して放置ってのはさ、あんまりな気がして。」
「はっ、お前はまた妙な事を言う。まぁいい、お前の短刀を寄越せ。せっかくなら美味い部分を切り取ってやる。」
「う、うん……綺麗に使ってくれよ。」
我が愛刀の切れ味も手伝ってか、熊の解体ショーはアッサリ終わった。
食べる分だけの肉を回収し、残りは野生動物たちのエサになるよう道の脇に重ねてまとめた。
リンチを苦に、悪霊熊になられても困るので、亡き骸タワーに手を合わせて、冥福を祈る事にしよう。
「悪いな熊さん、美味しくいただくよ……」
「モドキ、なにをやっているんだ? そいつに謝っているのか?」
「それもあるけど、なんて言えばいいのかな? 安らかな眠りを祈る、というか……」
「ふん、これから食おうってのに、勝手なヤツだ。」
「まぁね、オレらの世界の風習みたいなんもでな。やっとかないとなんか気持ち悪いんだよ。」
「……手を合わせれば、こいつに最後の言葉を届けられるのか?」
「そうだね、手を合わせて好きな事を唱えるなり念じるなり。」
「ふん……こうか?」
「そうそう、いい感じよ。」
手を合わせ、目を閉じながら何かを念じるテッサの横顔は、日差しに照らされる金髪の輝きも相まって、神々しさすら感じた。
『聖女』という言葉でも似合いそうな美しい姿だ。
耽美な横顔をウットリ眺めていると、テッサの口元が微かに動いているのに気付いた。
先程の残虐ファイトの懺悔でもしているのだろうか?
気になるので耳を澄ますと、ボソボソと声が聞こえてくる。
「……おい、思い上がるなよ畜生……お前の一撃が私に当たったのはな……モドキがごちゃごちゃうるさったからでな、お前の実力ではない……」
「えぇー……」
どうやらオレの旅の相棒は、根に持つタイプのバーサーカーだったようだ。
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―――――――――
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そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
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