異世界に移住することになったので、異世界のルールについて学ぶことになりました!

心太黒蜜きな粉味

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ガンガルシア王国編

217話 主人公、異世界最強を知るー3

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「セシルさまは、自分の魂と姫の身体をひとつにしようとしている。それで本当に紋章システムは継続可能なの?」

「理論的には可能。※※※※は…。アイツは不思議なチカラの持ち主だった。異世界の穴を閉じるなんて、ボクにはできない。でも、アイツは笑ってこう言ったよ。自分には異世界に行くなんてできないよって。アイツは、異世界への扉を開けたり閉じたりすることが出来た。でもそれを実行するには、その世界にいる必要がある。ボク達ドラゴンのように、自由に異世界へ行くことはできないの。ボクとアイツはお互いに補う存在だった。」

「ソラが出来ることは精霊王には出来ない。でも精霊王が出来ることはソラには出来ない。そういうことか。じゃあ、二人は上手く力をあわせてこの世界を守っていたんだね。」

「アイツは、ボクにとって唯一無二の存在。だから、いなくなったと知った時は、何とも言えない気持ちになったよ。」

 ソラはドラゴンだ。ヒトとは違う思考の持ち主。なのに、精霊王の姫にとても協力的なのはどうしてだろうかと不思議に思っていた。
 精霊王は、ソラにとって大切な存在だったんだ。この世界に帰ってきた時に、残っていた精霊王の強い思念を感じ取ったソラは、精霊王の代わりに姫を守ろうとしたんだな…。

「継続は可能だけど、根本的な解決にはならないよ。チカラが尽きれば同じこと。」

「いまの紋章システムは、精霊王の城と姫を核にしてるけど、それはドラゴンでも可能だと思う?」

「ドラゴン用に術式を変更する必要があるけど、可能だよ。まさか?タクミが核になるつもり?」

「僕は長命になるって、ソラが言ってくれたからね。それもいいかなって。僕はずっと考えていたんだよ。紋章システムを使用するには、なにか仕事をしなくてはいけない。僕は仕事を探すためにも、この世界のことを知りたいと思って、すべての国に行った。そして、僕は自分にしかできないことがあるなら、それを仕事にしたいと思ったんだ。」

「自分にしかできない仕事?それが紋章システムの核になるってこと?」

「うん。僕が紋章システムを引き受けたら、異世界の穴を塞ぐのは、精霊王の城と姫で大丈夫だよね?」

「そうだよ。元々あの仕組みは、セシルの魂が強くなるまで継続できるものにしてある。アイツのようなチカラを得るためには、最低でも2000年。そのくらいの期間なら問題ない。」

「やっぱり僕を核とした紋章システムの構築が一番現実的だよね…。あとは、いまの紋章システムが継続できなくなるまでに、開発が間に合うかってことだけど…。」

「タクミ…。なぜタクミがそこまでする必要があるの?ここはタクミの生まれ故郷じゃない。核になったら、眠り続けることになるんだよ?それでもいいの?」

「そんなに変なことかな?僕は、この世界で出会った人達が好きなんだよ。そして、この世界の仕組みもね。すべての人が幸せに暮らせるってスゴいことだよ。僕はそれを守りたいんだ。僕にできるかもしれないなら、そうしたいんだよ。」

 ソラは不思議なものを見る目で、僕を見つめてくる。
 ソラはドラゴンとして、自分の好きなように生きてきた。自分より他人を優先することが理解できないのだろう。

「ボクには、タクミの気持ちが分からない…。」
 ソラは、哀しそうにつぶやく。

「そんなこと無いよ。ソラだって、タムが幸せになると嬉しいよね?自分の好きな人が幸せになると、自分も嬉しくなるんだよ。」

「……。うん…。タムが笑っていてくれるのが一番嬉しい。だから、タムには長生きしてほしい。」

「僕も同じ気持ちなんだよ。自分が好きなった人達に幸せでいてほしいんだ。」

「だから、自分が犠牲になるの?」

「犠牲じゃないよ。きっと、ジル達が違う方法を見つけてくれるよ。この世界は紋章システムのおかげで、様々な技術が進歩したんだから!僕はそれまでの間、眠るだけ。」

「タクミがそんなことをする必要はない。タクミがするくらいなら、ボクが!」

「何言ってるの?ここにいるソラは分身体。分身体には本体のようなチカラは無いって言ってたよね?」
 自分の発言に、ハッとする。
 ここにいるソラは分身体のはず…。
 でも何か違和感を感じる。少年の姿から、成人女性に容姿が変化したせいだと思っていたけど…。
「ソラ…。まさか今の君は…。」

「……。ふふっ、タクミは鋭くなったね…。」
 ソラは力無く笑う。

「ソラ?どういうこと?」

「ばれちゃったか…。これも運命なのかな…。タイジュがタクミ達に未来を託したように、ボクもそうする時なのかも…。」
 ソラは一瞬目を閉じた後、僕の目を見て語りかける。
「タクミに知ってほしいことがある。そして、セシルとエルにも。」

 セシルさまとエル?

「セシリア王国の王宮の地下に秘密の扉がある。その奥で待ってる。タイジュに案内させるけど、他の人にはナイショだよ。」

 その言葉を言い終えると、ソラの姿は、僕の目の前からフッと消えた。




「ミライ、セシリア王国の王宮の地下って言ってたね?」
「あい!」
「急いで行くよ。何かイヤな予感がするんだ。」

 僕とミライは、セシリア王国に急遽行くことになったと碧に伝言を頼み、セシリアへと向かう。碧は事情を察してくれたようだ。あとのことは、上手くやってくれるだろう。

 胸騒ぎがする…。
 ソラに一体何が?
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