浦島太郎とかぐや姫3030

浦島太郎とかぐや姫3030 その４ かぐや子

地球の自転と公転とともに、やがて浦島家の太郎が恋をするような年頃になりました。

そのうち、浦島家からちょっと離れた村に変わった女の子がいるらしいと言う噂が伝わって来ました。

それは竹細工師の竹取家の娘で、昔『かぐや姫』がその家から月に帰って行ったと言う話しがあり、現在いるその娘はそのかぐや姫の生まれ代わりかもしれないと言う噂でした。

その女の子の名前はかぐや姫にちなんで『かぐや子』と呼ばれているらしいです。
その噂の元は、満月の夜にかぐやが月に向かって上昇するのを誰かが見たと言う話しが広がったらしいのです。


太郎はその話しをお爺さんとお婆さんにしてみました。

｢もしかしてそのかぐや子と言う女の子は太郎と同じ種族なのかもしれん。彼女が空を飛ぶなら一度お願いして私も見てみたいもんじゃ｣とお婆さんが言いました。

｢そうじゃなわしも見てみたい、もしかしたら太郎と出会う運命の人かもしれないしな｣とお爺さんも言いました。

そんな話しが進んで、３人でその女の子に会いに行く事を決めました。


その竹取家のある村は遠いので、移動方法は夜のうちに舟に乗ってその村に行き、近くの民宿を借りてしばらく住み込んで竹取家の様子を見る事にしました。
そこまで行く舟の操縦はスマホのリーパにまかせます。

「マップで検索したらその村までは200キロ、時速100キロで行けば2時間で行けます」とリーパは言いました。リーパも、かなり普通の言語発音になってきたようです。

３人が舟に乗ってその村に行く途中、時おり何人かの人とすれ違ったがその人達は舟に気がついてない様子でした。

｢誰も気がつかないようだな｣と太郎が言うと、「透明モードで航行していますからね、誰にも見られません」とリーパは説明しました。




透明モードで竹取家のある村に２時間で着き普通モードに戻りました。
民宿は簡単に探す事が出来、舟は民宿の倉庫に置いてもらいました。
お爺さんは民宿の主人に竹取家の事を知っているか聞いてみました。
｢竹取家ですか、よく知ってますよ。うちの娘がかぐや子ちゃんと同じ年でよく遊んでいますし、うちの家内も竹取家にたまにお手伝いに行ってますから｣と主人は教えてくれました。

これなら情報収集は簡単に思えます。