7 / 65
友達との作戦会議3
しおりを挟む「エイミー、僕に会いに来てくれて嬉しいよ」
「殿下、何を仰っているんですか!私はきたくてここに来ているわけじゃないのですよ!?」
私は前の約束を守るためにここまで来ただけなのに、勘違いされるような言い回しはやめてほしいわ!
「それでも僕は毎回嬉しいんだ。だからエイミー、ありがとう」
殿下との話し合いは毎回こうして始まるせいで、私はいつも出端を挫かれてしまうのよね……。
だけど今日の私は一味も二味も違うのだから!
殿下に嫌われる会で前回の失敗を考察した結果、気が付いたことがあるのよ!
さあ、何処からでもかかってきなさい!
「エイミー、今日の君の髪飾りは黒い髪に似合っていて素敵だ。より一層、君の可愛さが引き立てられている。そんな君をもっと僕に見せてくれないか?」
「いやいや、急に積極的すぎて無理!!!」
なんで今日に限って、積極的なのよ!!
恥ずかしくて余計に顔も見せられないわよ!!
「顔が赤くなってるエイミーもチャーミングで可愛いね」
「いや、もうそれ以上は言わないでください!!」
もうこれ以上は耐えられないわ……次に何か言われたらここから飛び出してやるんだから!
「ああ、ダメだ……」
そう言いたいのは私なのに、何故殿下のほうが声に出したのですか!?
もう、文句言ってやりたいぐらいよ!!
「今日は少しは我慢しようと思ったのに、僕にはやっぱり無理だったよ」
「えっと……一体何が……?」
「エイミー!!」
「は、はい!!」
不穏すぎて、つい返事しちゃったけど変な話じゃないわよね……?
「僕は、君の事が好きなんだ……」
「は、はぁ。お断りします……」
え、終わり!!?
じゃあさっきのは一体なんなのよ……。いつもと変わらない告白じゃない。
「今日はエイミーに告白しないように頑張ったのに、ダメだった!!!」
え?頑張るのそこなの!!!?
何故かしら、殿下はいつも頑張る方向を間違えている気がするのよね……でも私としては頑張って欲しくないから、絶対に言わないわ!
「くそ~、押してダメなら引いてみろ作戦だったのに!!」
「全然引けてませんでしたけど!!!?」
あれで引いてるつもりなら驚きだよ!!!
「そうだ、今日はエイミーに渡したい物があったんだった」
「殿下、私は物で釣られるような女じゃありませんよ!」
「そんなのわかってるよ。でも、エイミーにどうしても贈りたかったんだ。受け取ってくれ」
流石にこれは受け取らないわけにはいかないわよね……一体何が入って……。
「ぇえ!!?これ、私の好きな紅茶ブランド何ですけど!!??一体何で!?」
「僕はエイミーのこと何でもしってるからね!」
「いや、そんな自信満々に言わないでください!それただのストーカーですよ……!」
流石に私もドン引きですから!!!
「ええっ?好きな人のことは全部知ってるのが当たり前だって……!!?」
「誰ですかそんな怖い事行った人……」
「婚約者だよ!!!」
「婚約者様怖っ!!!!」
少し変わっているとは聞いていたけど、婚約者様が私の中でだいぶ変な人に格上げしたわよ!!
まあ、前座はこのくらいにして……今日は殿下のタイプを聞きに来たんだから!
前回は嫌いな物だったからいけなかったのよ!
だから今回は好きなタイプを聞いて、それに外れた行動を取ろうと思うわけなのよ!
「あの、殿下の好きなタイプを聞いてもいいですか?」
「え?好きなタイプ……もちろん、エイミーだよ!」
なんなのこの殿下!!
しかもドヤ顔で言うんじゃなーーい!!!!
これじゃあ答えになってないじゃない!!?
もうこうなったら逆もきいてやるんだから!
「じゃ、じゃあ嫌いなタイプは?」
「エイミーをいじめる奴全員」
この人何言ってんのーーー!!!!
しかもなんか目が笑ってないんですけど??
「もしエイミーをいじめる奴がいたら、すぐに島流しにしてやる」
「殿下!!暴君みたいな事を言うのはやめてください!」
「おっと、すまない。エイミーがいじめられたらと考えたらどうも感情が抑えられなくなってしまったよ」
えぇ、怖っ!!!!
もし私をいじめる人があらわれた日には、すぐに逃げて!としか言えないわね。全くおかしな話だけど!
「でもいじめられているエイミーの事を考えたからかな、僕はエイミーの事が少し理解できた気がするよ!」
「え!?妄想の中なのに!!!?」
「ああ、妄想の中でもエイミーは天使のようだった」
ちょっと話がついてけないわ!!
もうこんなんじゃ、作戦は大失敗じゃない!
でも私の殿下に対する好感度も大幅ダウンしたからいいのかしら?
「ねえ、エイミーは昔のことは覚えてないよね?」
「昔?昔っていつぐらいのですか……?」
「いや、覚えてないならいいんだ。確認したかっただけだから」
そんな風に言われると、気になるじゃない。
「でも、子供の頃のエイミーも天使のようなんだろうね!てこと、今は大天使!?」
「そんなわけ、あるかーーーー!!!!」
こうして今回も失敗してしまったけど、正直これなら痛み分けよね。
でも殿下が言っていた昔の話と言うのが何故か私は少し気になってしまって、私が何かを忘れているのかしらと、首をかしげてしまったのよね。
0
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
一途に愛した1周目は殺されて終わったので、2周目は王子様を嫌いたいのに、なぜか婚約者がヤンデレ化して離してくれません!
夢咲 アメ
恋愛
「君の愛が煩わしいんだ」
婚約者である王太子の冷たい言葉に、私の心は砕け散った。
それから間もなく、私は謎の襲撃者に命を奪われ死んだ――はずだった。
死の間際に見えたのは、絶望に顔を歪ませ、私の名を叫びながら駆け寄る彼の姿。
……けれど、次に目を覚ました時、私は18歳の自分に戻っていた。
「今世こそ、彼を愛するのを辞めよう」
そう決意して距離を置く私。しかし、1周目であれほど冷酷だった彼は、なぜか焦ったように私を追いかけ、甘い言葉で縛り付けようとしてきて……?
「どこへ行くつもり? 君が愛してくれるまで、僕は君を離さないよ」
不器用すぎて愛を間違えたヤンデレ王子×今世こそ静かに暮らしたい令嬢。
死から始まる、執着愛の二周目が幕を開ける!
魔法使いと彼女を慕う3匹の黒竜~魔法は最強だけど溺愛してくる竜には勝てる気がしません~
村雨 妖
恋愛
森で1人のんびり自由気ままな生活をしながら、たまに王都の冒険者のギルドで依頼を受け、魔物討伐をして過ごしていた”最強の魔法使い”の女の子、リーシャ。
ある依頼の際に彼女は3匹の小さな黒竜と出会い、一緒に生活するようになった。黒竜の名前は、ノア、ルシア、エリアル。毎日可愛がっていたのに、ある日突然黒竜たちは姿を消してしまった。代わりに3人の人間の男が家に現れ、彼らは自分たちがその黒竜だと言い張り、リーシャに自分たちの”番”にするとか言ってきて。
半信半疑で彼らを受け入れたリーシャだが、一緒に過ごすうちにそれが本当の事だと思い始めた。彼らはリーシャの気持ちなど関係なく自分たちの好きにふるまってくる。リーシャは彼らの好意に鈍感ではあるけど、ちょっとした言動にドキッとしたり、モヤモヤしてみたりて……お互いに振り回し、振り回されの毎日に。のんびり自由気ままな生活をしていたはずなのに、急に慌ただしい生活になってしまって⁉ 3人との出会いを境にいろんな竜とも出会うことになり、関わりたくない竜と人間のいざこざにも巻き込まれていくことに!※”小説家になろう”でも公開しています。※表紙絵自作の作品です。
冷遇妃ライフを満喫するはずが、皇帝陛下の溺愛ルートに捕まりました!?
由香
恋愛
冷遇妃として後宮の片隅で静かに暮らすはずだった翠鈴。
皇帝に呼ばれない日々は、むしろ自由で快適——そう思っていたのに。
ある夜、突然現れた皇帝に顎を掴まれ、深く口づけられる。
「誰が、お前を愛していないと言った」
守るための“冷遇”だったと明かされ、逃げ道を塞がれ、甘く囲われ、何度も唇を奪われて——。
これは冷遇妃のはずだった少女が、気づけば皇帝の唯一へと捕獲されてしまう甘く濃密な溺愛物語。
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件
水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」
結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。
出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。
愛を期待されないのなら、失望させることもない。
契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。
ただ「役に立ちたい」という一心だった。
――その瞬間。
冷酷騎士の情緒が崩壊した。
「君は、自分の価値を分かっていない」
開始一分で愛さない宣言は撤回。
無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。
以後、
寝室は強制統合
常時抱っこ移動
一秒ごとに更新される溺愛
妻を傷つける者には容赦なし宣言
甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。
さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――?
自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。
溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
氷の宰相補佐と押しつけられた厄災の花嫁
瑞原唯子
恋愛
王命により、アイザックはまだ十歳の少女を妻として娶ることになった。
彼女は生後まもなく始末されたはずの『厄災の姫』である。最近になって生存が判明したが、いまさら王家に迎え入れることも始末することもできない——悩んだ末、国王は序列一位のシェフィールド公爵家に押しつけたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる