のんびりしたくて

はりゅう

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はじめ

わたくしは

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 運ばれている道中、周りは明かりしかなく、高速道路とかのトンネルみたいだった。
 しかも床のスピードが遅くて、歩くスピードと同じくらいだと思う。
 私よりは速いけど。

 こんな技術があれば村ももっと発展してると思うんだけど。
 私はほとんど家から出なかったか知らないだけで、うちが貧乏過ぎただけ?

 そうこうしてるうちに床の動きが止まった。
 行き先は壁。
 さっきと違うところは壁にあったのが、タッチパネル式のアレだった。
 
 また解けと。
 しかも高さが私用に?低かった。
 なのでさっさと解くことにした。
 簡単過ぎてすぐ終わる。
 5分位。

 で、また床が動いた。
 壁は自動で開いて私を通した。

 床が動くから進んでるけど、そろそろ私は限界みたい。
 身体を起こしているのも辛くなって横になる。

 もともと、限界に近い状態だったから、ここまでよく持ったものだよ。
 衰弱死、かな。
 前世は過労死、今世は衰弱死。
 ……。
 笑えない。

 
『オールクリア』

「…?」

 電子音がまた聞こえた。
 気になるけど目が霞み始める。
 
 怖い。

 死ぬのが怖い。

 また1人ぼっち。

 また、誰にも気付かれず、1人で死ぬのかぁ。

 ……やだなぁ…。

『~ーーメイレイヲー』

 …め……れ………?

『~ーーメイレイヲー』

 ……。

 めいれい、…命令…?

 ……。  

 なら…。

「………ひとり………しない…で……」

 …もう、ひとりは、いや。
 ひとりはいや。
 いや。
 いやなの。
 だから。

「…ず…と………い…ょ…………い……………て……………」

 
『ーーーーーーーーーーーー』


 なに?
 もう、なにも、きこえない。

 









 …………………………。

 ………………………………………?

 あったかい…。

 ああ、気持ちいいなぁ。

 
 
「ーーお目覚めですか」

 んー?なぁに?
 
「お目覚めですか。マイマスター」

 ん?なに、それ。

「マスター。わたくしの、マイマスター。おはようございます」

 おは?
 …?朝なの?

「はい。朝の8時43分23秒です。おはようございますマイマスター」

 ……。
 なに?マイ…?

「わたくしはマスターのドールです」

 …?

「わたくしは、機体ナンバー3。永久機関搭載支援万能型ドールです。マイマスター、名前をつけてください」

 どーる…?
 なまえ?
 へ?

「マイマスター。名前をつけてください」

 ええ?
 なまえって…。
 ……。

「…………りーす」

「『リース』。登録しました。わたくしは、機体ナンバー3永久機関搭載支援万能型ドール、リースです。マイマスター、ありがとうございます」

 そう、よかったね。
 ところで、

「……ここ……どこ?」

「マスター。おはようございます。起き上がれますか?」

「………、む、むり…」

 うごけない!?
 え!?なんで!

「マスター、ご無理為されませぬよう。…かなり衰弱なさっておいででしたので、治療させていただきました。ただ、お身体に負荷がかかってしまって、実はマスターがお眠りになられてから3日過ぎているのです」

 ええ!?

「……3…日?」

 うう…、声も出にくい。

「はい。マスターがここに着いた時には既に意識がなく、緊急に保養容器にて治療に当たらせていただきました。…調子はどうでしょうか」

 調子…?
 手、動いた。
 足、……あれ?指は動くんだけど他がダメ。
 えっえっ!?
 動かない?
 なんでっ?

「マスター!落ち着いてください!」

「ゃ…!うご…っ!?っっ!?」

「マスター!大丈夫です!衰弱していたので身体が急な動きが出来ないだけです」

「どぅいう……っ」

「泣かないでくださいマスター。大丈夫です。ゆっくり休めば動くようになります」

「ほん、と…?」

「はい、本当です。焦らなくていいんです。……栄養も足りていないようですので、少しずつ食事、取っていきましょうね」

「……うん」

「ふふ。…もう少し、お休みください。次、目覚めたら動くようになってますよ」

「……うん」


 マスターがお眠りになった。
 とても小さなマイマスター。
 わたくしはこの小さく弱い、そして愛らしいマスターを生涯お護り致します。
 
 わたくしは機体ナンバー3、永久機関搭載支援万能型ドール、リース。
 マスターだけの、リースです。
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