のんびりしたくて

はりゅう

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はじめ

おはなし に

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「契約するとどうなるの?」

「…実は、契約はもうしてあります」

「!?どういう…!」

「わたくしに名付けした時に。わたくしがして欲しいのは所有者の限定です」

「ええと?」

「わたくしは、前マスターに製造された為、わたくしの所有者は前マスターです。わたくしは、わたくしの全てがマスターモノでありたいのです!」

「な、何でそこまで…?」

「マスターは、マスターはわたくしの理想です!」

「ふえ!?」

「小さい!かわいい!愛らしい!わたくしの好み!ああ!もっと着飾らせたい!服も髪もいろいろしたい!今は痩せてて肌艶が悪いけど、これからわたくしが食事を管理して健康にして…!そうしてああしてあれもして…うふ、うふふふ、ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」

 …………リースが、こわれた?
 なんか、怖い。
 契約して、いいのだろうか。いや、契約はしてあるのか。

「ねぇ、リース?」

「!!?………し、失礼しました。なんでしょうか?」

「リースの言う契約すると、どうなるの?」

「マスターの権限が全て移ります。ああ、そうでした。マスターにはそれもあって限定契約して欲しいのです」

「…どうして?」

「マスターをお守り出来ないからです。わたくしには絶対攻撃出来ないよう、強い制約が掛かっています。…前マスターは、自衛ができる好守優れた方でした。わたくし達を守りつつ、相手を行動不能まで持っていける、かなり強い方でした。わたくし達は、前マスターにとって守る対象であるように、自衛もできないであるようにされていました。しかし、前マスターはこの制約を変えずに亡くなった為、わたくしは自衛もできず、マスターが何かに襲われても、わたくしはなにもできず、ただ、見ていることしかできません。それは、嫌です、絶対に」

「…リース?」

「マスター、お願いです。わたくしに、マスターを守らせて下さい!わたくしには様々な機能があります。戦う術もあるのです。前マスターは格好つけるためだけにわたくし達から戦う術を奪っていただけで、だから。どうか。お願いします…!」

「ええと?そういうのって、変えないほうがいいんじゃないの?」

「はい」

「じゃあー」

「しかし!いいえです!」

「ええ?」

「何故なら、マスターは弱い!」

「………」

「怒らないでください…。……先程も言ったように、マスターは弱いのです。身体は小さく、体力もありませんよね…?魔力もあまりありません。マスターは自衛すら困難です」

「それは確かに!本当にその通りだよ!」

「怒らないでください、ね?」

「フン!…で?」

「…。ですので、わたくしに守る力を与えて欲しいのです。…わたくしは貴女のものなので貴女しか守りませんが」

「………」

「わたくしの全てで、わたくしに守らせて下さい、マスター」

「………」

「マスターが、で死ぬまで過ごしてくださるのなら、ここままでも構わないのですが」

「え…?それは、いや、かなぁ」

「そうですか。ここは、要塞になり得る頑強な造りです。戦えないわたくしを誰にも手出し出来ぬようにしている為、ここの中だけで全てが賄えるようになっています。マスターがこの中だけでこの先を生きるなら、ほかに誰も来れないので、なにもせずとも良いのですが…。外に出るのを望むのなら、わたくしに、マスターを守ることを許してください。…マスターは、これから、どうしたいと考えていらっしゃいますか?」
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