のんびりしたくて

はりゅう

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はじめ

おはなし さん

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「リース、私、何も分からないの」

「マスター?」

「今まで、小さな家の中だけが、私の世界の全てだったの。家の外はなにもしらない。だから、リースがなにを危険と感じているかもわからないの。だから教えて?でないと、私はなにも判断できないよ」

「……そう、ですね。わたくし、少し焦っていたようです。ここは安全なのに、不安でしかないのです。…少し、休憩入れましょう。飲み物、用意してきます」

 リースはそう言うと席を離れた。
 リースの座っていた椅子は、リースが離れると消えた。
 魔法、なのかな。

 それにしても、リースの前マスターは異世界人だったのか。
 まぁ、入り口のアレを見てから、もしかしてとは思ったけど。
 なんとな~く、同じ世代の人のような気がするんだよね。

 子供の時に流行ったアニメがリースの言う“ドール”っぽいの。
 ただアレは、戦隊物に近いアニメで、主人公は“ドール”の主で色んな場面をいくつかの“ドール”が解決していく格闘メインのアニメだったんだよね。
 そうなると、リースはかなりスペックが高いってことになる。
 アニメでは単機で宇宙に上がれたから。

 子供の頃、ロボットに憧れて将来の道を選ぶ人もいるし。
 そんな人がこっちに来て魔法使いになって、作ってみたら出来ちゃった、とか?
 動力とか、謎、だよね、ああいうの。
 凄い人だったんだね。

 
 リースは戻ってくると私の前だけに飲み物を置いて対面に現れた椅子に座った。
 飲み物は、

「ジュース?」

「はい、フルーツミックスです。搾りたてです」

「そっか。ありがとう。……ん、美味しい」

「~~~!!(可愛らしい!ああ、小さいお手で持ってお口に!)ありがとうございます!」

「?」

「お気になさらず!(ただ、可愛らしいだけです!)」

 リースがおかしい。
 なんとなく、聞いてはいけない気がする。


「え~と、あのねリース。私ね、前の人生でやりたいことやらずに死んじゃったから、この人生はそんなことにならないようにしたいの」

「……はい」

「私ね、美味しいもの食べたり、いろいろな所行ったりするつもりだったの。その前に、ここに落ちちゃったんだけどね。最終的には気に入った所で家持って、のんびり、暮らすつもりなの。その為に働きもする予定だし」

「………」

「私ね、小さいけど、魔法も使えたし、もっと、いろんなことがしたいの。だから聞いていい?この世界は、私が1人で居たら、危険なの?」

「………はい、です。この世界は、マスターの1人は、危険です。具体的には、5日は生きられないでしょう。街の中ならともかく、森の中には普通の動物もいますが、魔獣もいます。山や海、人の生活圏内ではないところにいつの間にか、生まれるのです。弱い魔獣もいますし強い魔獣も、どこにでもいます。そして、魔獣は人を襲います。魔獣にとって人は、獲物だからです」

「……私、今まで見たことも、聞いたこともないよ?」

「人の住む所には魔獣除けが作られているはずです。それがあれば、安全だと言われています。魔獣は群れを作りません。人数が多いと襲ってこないとも、聞いたことがあります」

「じゃあ、私1人なら、」

「すぐに襲われるでしょう」

「………」

「……戦う力があれば別ですが、…マスターは、戦えますか?」

「無理です」

「ね?だから、契約しましょう?」
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