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はじめ
おはなし よん
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「契約って、本当に私に害はないの?」
「はい!わたくしがマスターだけのものになるだけです!わたくしがマスターだけの為に存在し、わたくしがマスターだけの為に行動し、わたくしだけがマスターを愛でることができるのです!」
「!?」
「間違えました。ええと、ともかく、わたくしがマスターのものになるだけです。契約してください、マスター」
どうしよう。
本当にしていいのか不安になる。
外の世界は危険がいっぱいらしいし、リースが守ってくれれば行きたい所に行ける。
でも、リースが時々、なんか怖い。
ううん。いいのかなぁ?
私は6歳。
まだまだ子供。
守る人は必要。
それがリースなら?
私を誰かに売ったりはしないだろう。
なにより、
「リース、死なない…?」
「マスター…。はい、マスターと最後まで、ずっとそばに居ます。…死んだりしません」
「うん。最後まで、そばに居てね」
「では…っ!」
「うん。契約、するよ」
こうして、私はリースと、限定という契約をした。
本当はしっかり契約内容は確認しないといけないんだけど、私はだんだん眠くなってしまい、途中からあまり覚えていない。
危険なことだったのはわかっていたけど、身体はまだ、弱っていてがんばれなかった。
話しの最中に私は意識を失ってしまったから。
リースが慌てていたのだけはわかって、うれしいと、思った。
それから私は自分の身体が旅に耐えられるようになるまでここで過ごす事になった。
私は本当に弱っていて、すぐに旅に出られる状態ではなかったのだ。
きっと、ここに落ちてこなければ、2日目には、死んでいたのだと思う。
リースは私を嬉々として世話を焼きまくった。
前世の記憶持ちとしてはかなり恥ずかしかった。
上から下まで丸洗いはもちろんのこと、服装全てがリースによって決められ、いろんな種類の衣装で1日を過ごすという、罰ゲームのような日もあった。(動物の着ぐるみパジャマみたいなのや、どこで着るの?のゴージャスなドレスだったり、ねぇ、これコスプレでしょ?な、よくわからない系の服だったり)
リースは楽しんでいたよ…。
たくさん話もした。
リースの前マスターの話は興味深かった。
わたくしの前マスターについて、少しお話ししまね。
前マスターは先程も言ったように召喚者で、約100年この世界で生きました。
不思議な事に老いがありませんでした。
なのでとっても元気に最後まで楽しんでからこの世を去りました。
前マスターは自分の為にたくさんの物を作りました。
この施設もそうです。
この世界にいくつかこのような場所があります。
前マスターの別荘ですね。
この世界には無い、新しい文化になり得るこの技術を、前マスターは決して広めませんでした。
争いになることがわかっていたからです。
わたくし達が戦えないのも、もし誰かの手に渡り戦う事を強制され、国すら滅ぼせる程の強大な力を知られたくなかったからです。
前マスターにとっては、格好つけることが第一目的でしたが…。
前マスターはいつも、楽しそうでした。
わたくし達は、毎日がゆったりと、流れる、そんな毎日でした。
ある日、前マスターはわたくし達に自分が死んだ後の話をしました。
特に、わたくしとわたくしの同型機の子にはしっかり確認をとりました。
…わたくし達2人が永久機関を持っていたからです。
永久機関は、危険です。
わたくし達が動いている時ならば、おそらく問題はないのかもしれません。
永久機関だとは思われないですからね。
けれど、自分達の意思の及ばない死後は、誰かが見つけ、悪用しないとは言い切れません。
なので、どうするか、早めに決めるよう言われたんです。
わたくしは、悩みました。
前マスターに作られた“ドール”ですから、その為にあればいいと思っていましたから、決めるよう言われた時、意味がわからなかったんです。
わたくしに聞くことじゃないと、思いました。
だから、悩みました。
これからどうするかではなく、前マスターがなにを聞いているのか、という事を。
答えは出ませんでした。
ただ、ナンバー1とナンバー2は永久機関持ちではないので、前マスターと共にある事を選びました。
2人は前マスターが大好き設定でしたしね。
…設定は最初だけのプログラムで、後は学習するので思考は次第に変化してましたよ。
変わらないものもありました。
わたくしは、ならば、もう1人くらい、マスターを持ってもいいのではと、考えたんです。
少し、驚きました。
わたくしは、そんな事を、考えたのだと。
マスターの為にあるのがわたくし達です。
自分がマスターではない誰かを求めたのですから。
前マスターは嬉しそうに、笑ってましたが。
わたくしの望みのために、マスターはここの入り口の仕掛けを作りました。
そして、わたくしをここに残しました。
永い、時でした。
1人、ここにずっと。
そして、マスターが現れたんです。
「はい!わたくしがマスターだけのものになるだけです!わたくしがマスターだけの為に存在し、わたくしがマスターだけの為に行動し、わたくしだけがマスターを愛でることができるのです!」
「!?」
「間違えました。ええと、ともかく、わたくしがマスターのものになるだけです。契約してください、マスター」
どうしよう。
本当にしていいのか不安になる。
外の世界は危険がいっぱいらしいし、リースが守ってくれれば行きたい所に行ける。
でも、リースが時々、なんか怖い。
ううん。いいのかなぁ?
私は6歳。
まだまだ子供。
守る人は必要。
それがリースなら?
私を誰かに売ったりはしないだろう。
なにより、
「リース、死なない…?」
「マスター…。はい、マスターと最後まで、ずっとそばに居ます。…死んだりしません」
「うん。最後まで、そばに居てね」
「では…っ!」
「うん。契約、するよ」
こうして、私はリースと、限定という契約をした。
本当はしっかり契約内容は確認しないといけないんだけど、私はだんだん眠くなってしまい、途中からあまり覚えていない。
危険なことだったのはわかっていたけど、身体はまだ、弱っていてがんばれなかった。
話しの最中に私は意識を失ってしまったから。
リースが慌てていたのだけはわかって、うれしいと、思った。
それから私は自分の身体が旅に耐えられるようになるまでここで過ごす事になった。
私は本当に弱っていて、すぐに旅に出られる状態ではなかったのだ。
きっと、ここに落ちてこなければ、2日目には、死んでいたのだと思う。
リースは私を嬉々として世話を焼きまくった。
前世の記憶持ちとしてはかなり恥ずかしかった。
上から下まで丸洗いはもちろんのこと、服装全てがリースによって決められ、いろんな種類の衣装で1日を過ごすという、罰ゲームのような日もあった。(動物の着ぐるみパジャマみたいなのや、どこで着るの?のゴージャスなドレスだったり、ねぇ、これコスプレでしょ?な、よくわからない系の服だったり)
リースは楽しんでいたよ…。
たくさん話もした。
リースの前マスターの話は興味深かった。
わたくしの前マスターについて、少しお話ししまね。
前マスターは先程も言ったように召喚者で、約100年この世界で生きました。
不思議な事に老いがありませんでした。
なのでとっても元気に最後まで楽しんでからこの世を去りました。
前マスターは自分の為にたくさんの物を作りました。
この施設もそうです。
この世界にいくつかこのような場所があります。
前マスターの別荘ですね。
この世界には無い、新しい文化になり得るこの技術を、前マスターは決して広めませんでした。
争いになることがわかっていたからです。
わたくし達が戦えないのも、もし誰かの手に渡り戦う事を強制され、国すら滅ぼせる程の強大な力を知られたくなかったからです。
前マスターにとっては、格好つけることが第一目的でしたが…。
前マスターはいつも、楽しそうでした。
わたくし達は、毎日がゆったりと、流れる、そんな毎日でした。
ある日、前マスターはわたくし達に自分が死んだ後の話をしました。
特に、わたくしとわたくしの同型機の子にはしっかり確認をとりました。
…わたくし達2人が永久機関を持っていたからです。
永久機関は、危険です。
わたくし達が動いている時ならば、おそらく問題はないのかもしれません。
永久機関だとは思われないですからね。
けれど、自分達の意思の及ばない死後は、誰かが見つけ、悪用しないとは言い切れません。
なので、どうするか、早めに決めるよう言われたんです。
わたくしは、悩みました。
前マスターに作られた“ドール”ですから、その為にあればいいと思っていましたから、決めるよう言われた時、意味がわからなかったんです。
わたくしに聞くことじゃないと、思いました。
だから、悩みました。
これからどうするかではなく、前マスターがなにを聞いているのか、という事を。
答えは出ませんでした。
ただ、ナンバー1とナンバー2は永久機関持ちではないので、前マスターと共にある事を選びました。
2人は前マスターが大好き設定でしたしね。
…設定は最初だけのプログラムで、後は学習するので思考は次第に変化してましたよ。
変わらないものもありました。
わたくしは、ならば、もう1人くらい、マスターを持ってもいいのではと、考えたんです。
少し、驚きました。
わたくしは、そんな事を、考えたのだと。
マスターの為にあるのがわたくし達です。
自分がマスターではない誰かを求めたのですから。
前マスターは嬉しそうに、笑ってましたが。
わたくしの望みのために、マスターはここの入り口の仕掛けを作りました。
そして、わたくしをここに残しました。
永い、時でした。
1人、ここにずっと。
そして、マスターが現れたんです。
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