のんびりしたくて

はりゅう

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はじめ

おはなし ご

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 リースのおはなしは楽しかった。
 この世界のことも聞いた。

 この世界はひらがなの“つ”のような形をしているらしい。
 真ん中に海があって、波は静かで魚も多いけど、魔魚というものもいるんだとか。

 今私がいるのは“つ”の上部分の左寄りの辺りでかなり辺境になるのだとか。
 大きな町や国の中央は発展が早く、辺境は忘れられているのでは?なくらい差が激しいらしい。

 “つ”は人種の領域だという。

 この世には魔種という種族がいて、“つ”の右端に大きな山脈で区切られるようにして、右側にずっと大陸は続いていて、そこが魔種の領域という事になっている。
 確かめた人はいない。
 なぜなら、誰も帰ってこないから。

 じゃあ、なぜ知ってるか、それは、魔種の中に人型がいて、人種の領域に現れたからだ。
 魔人種と呼ばれ、その魔人種が山の向こうの話をしたのだ。
 ふらっと現れたその魔人種は、またふらっと消えていったと話が残っているのだとか。

 人種は過去、何度も人を向わせたが、今まで1度も帰ってきた者はいない。
 でも、魔人種のことはいくつかの国で、いくつもの話は残っている。
 
 作り話かもしれないし、本当のことかもしれない。
 誰も、本当のことを調べられないから。

 けど、リースはあっさり、“いる”と答えた。
 なぜなら、リースの前マスターの住処が、魔種の領域だったから、だそうで。
 
 魔種は魔人種が多いが、人型をしているが獣、人型をしているが虫、というのも全て魔人種になり、かなり多様な種類だという。
 意思は通じるので問題はないらしい。


 食べ物は、魔種の領域の方が色々あるという。
 人種の方は、発展が遅いからなんだって。
 格式が~とか言って、周りに広めようとしないから、なかなか進んでいかないと。
 
 
 こう、話を聞いてると、魔種の領域に行きたくなった。
 ……食べ物が決め手になったんじゃないよ。
 …本当だよ?

 人種の領域をある程度見たら、魔種の領域に行こうと思う、そう言えばリースもそれはいい、と言ってくれたので私は、魔種の領域を最終目的地とする事にした。
 目的が決まるだけでも心は軽くなる。

 そのために学んで、身体も鍛えて(健康に、という意味で)、日々を過ごす。

 今までで、1番充実した日々だった。
 
 そして3ヵ月(こちらの世界も暦はほぼ一緒)程で私達はここを出る事になった。
 健康に近い状態になったからだ!
 あとは、ここにいる必要がないくらいなので旅立ちを決心した。

 ちなみに私は全く戦えないので何かあれば全てリースが対応して私は邪魔にならないようにする、という事に決まっている。
 …お荷物じゃないもん。

 ここは私にとって、大切な場所となっていた。
 そうリースに言ったら、いつでも戻ればいいと言ってくれた。

 
 あ、そうそう、私の名前、ルルゥっていうんだ。
 伝え忘れてた。
 だって、必要がなかったから。
 必要がないと、忘れちゃうよね。
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