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≪蒸気船編≫
11.しずかの修行
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マリンの魔法も、村の周囲に張った結界も効きが悪く、稲穂ちゃんとおばあさんの容体が悪化、熱が下がらずに苦しんでいる……
「水面君は大丈夫?」
「僕は大丈夫です! マリンおねーさんが貼ってくれた御札のお陰ですね、有難うございます」
「御札を直接体に貼り付けてあれば、まだ効くみたいね!」
「水面君、そんな所に御札貼られたけど、邪魔じゃないか?」
「大丈夫です! 裕翔さんも、気を使って頂き有難うございます」
「水面君はしっかりしてるんだな、何歳なんだ?」
「僕はもう、6歳です!」
「……そうか6歳か……1人でおばあさんと妹の看病をしてえらいぞ!」
「そんな事はありませんよ、僕がもっと確りしないといけないんですけど……」
「すごいぞ~! みなもく~ん! 可愛すぎる~!」マリンは母性本能を擽られたのか、水面君に抱きついて、スリスリしている……
「こら~マリン、どさくさに紛れて、その行動はどっちなんだ?……」
「感動したのよ!」
「本当なのか?」
『ニャー』
「ミーシャ、 どうした?」……村の回りに貼った御札をくわえている。
「それって! さっき張った結界の御札じゃないの?」
「なんか? 焦げてる? 黒くなってないか?」
「多分これって、何かの妖気に結界が負けたのよ!」
「ミーシャ! 他の御札もなの?」
『ニャー』
「それは、まずいわね! 原因を突き止めないと!」
「でも、どうやって?」
「私に考えがあるわ! けど、その前に、稲穂ちゃんと、おばあちゃんを治療しないと……熱が高すぎるわ……」
……
マリンは、治癒魔法を使うも、思うように治療が出来ない……何とか力を振り絞り、御札を作り上げて、おばあさんと稲穂ちゃんに貼り付ける……
「これで大丈夫よ! 良くなって来るからね……たぶん…… 」マリンは少し自信がなさそうだ……
「マリンおねーさん、有り難う! でも、ちょつと違う場所に御札、貼って欲しいです……」
「あ、ごめんなさい、それじゃ……ここね!」
「……ありがとう……」
「水面君、なんかね、御札の力が弱まっていて、直ぐには熱は下がらないから、冷たい水で冷やしてあげてね!」
「はい、わかりました」
「それじゃ! 裕翔! ミーシャ! 原因を突き止めに行くわよ!」
「わかった、急ごう!」
……
御札を貼った場所まで戻ると、異様な景色に変わり果てていた……草は枯れ、木々の葉は黒く変色している。結界を張った時には綺麗な水を湛えていた池も汚れて、死んだ魚が浮かんでいる……
「何があったんだ?」
「裕翔、これを見て!」
「ん? 北側に貼った御札が真っ黒だ!」
「この辺りに、何かいるわよ!……しずかの力を借りれば浄化魔法、使えるかな?」
マリンは水色に輝く特大の魔法陣を出現させる……
『なに!? ま、まつのじゃ! マリン! いきなりその様な特大の浄化魔法を使うとは! 心の準備が~~~……』
しずかは、妖気の毒気に当たって調子が悪そうで、顔色が悪い……
「しずか! ごめんなさ~い、もう、まてないわ~! 止められな~い!」
マリンは特大の浄化魔法を放つ!
「やった! 使えた!」
『うあ~~~~~~』
しずかは、かなりの神通力を持って行かれて、ぐるぐる目を回す……
「マリン、『私に考えがあるわ!』って言ってたけど、強引に浄化魔法を使う事だったのか……」
……
しばらくすると、浄化魔法が効いたのか、地中から妖気の塊があらわれる!
「なんだ? あれは!」
『こら~! マリン! 突然すぎるぞ、ドキドキが止まらないぞ、 神通力の半分以上持って行きよって! この村に来てから調子が悪くて寝込んでおったのじゃ~』
「そんな事より、大変! しずかも見て!」
妖気の塊は次第に、 妖刀に顕現した。
『な! なんじゃ! あれは? 妖刀か? 凄まじいほどの妖気を感じるぞ! 浄化魔法が効かなかったとはな~、これはまずいのではないか……』
「そうだな、でもなんで? こんな場所に妖刀が居るんだよ?」
『この辺は乱世の頃、結城合戦と言われる大きな戦があってな、その時にこの辺りで討ち死にした武将達の怨念 の塊が妖刀になったのじやろうな……』
「此奴のせいで、この村の人達がひどい目に合っているのね! 裕翔、退治しちゃて!」
「無理言うなよ! マリンの魔法で浄化出来ないのか?」
「無理!」
「無理? って、なんで?」
「此奴、かなり手強いわ、それにさっき、しずかの神通力の半分使っちゃたから分が悪いのよ……」
『そうじゃな! わしも勝てる気がせぬぞ……』
「それなら、一旦引いて作戦を立てるぞ!」
……
村に戻ると、水面君や稲穂ちゃんも、また熱をだして寝込んでいた。
「ちょと、さっきの妖刀、怒らせちゃたみたいね……」
「どうする?」
「そうね、 強力な御札は作れないけど、応急措置で、防御の御札を家の扉に貼り付けましょう。それで、一時的だけど妖気を弱めるわ、手分けして村全部の家に貼るのよ! しずか、少し神通力もらうね!」
『うわ~~~、これ以上は無理じゃ~~~』
しずかはまた、ぐるぐる目を回す……
……暫くして
「貼り終わったよ!」
「これで、少しは妖気を弱められるはず……」
暫くすると、水面君、稲穂ちゃんの熱が下がってきたのか、少し落ち着いて会話が出来る様になった。だけど、おばあさんはまだ少し熱があるので冷たい水で、おでこを冷やしてあげる……
「おねーちゃん……」
「あ! 稲穂ちゃん、 ごめんね! 病気の根源が分かったけどね! 強力な奴でね、今のままじゃ勝てないから、一旦帰ってきたのよ」
「妖怪? そうね! 妖刀ってやつね!」
「怖い……」
「大丈夫よ! 稲穂ちゃん、落ち着いて、私に任せなさい!」
……
「マリン! そんな約束して、大丈夫なのか? 勝てるのか?」
「そうね、今のままだとちょっと厳しいかな……でもね! もう少し浄化魔法の力をアップ出来れば勝てると思うのよ」
「どうするんだ?」
「修行するわ!」
「え、修行?」
「そうよ、修行!」
「そうか分かった、俺も協力するよ、で! 何の修行をする? 滝行か? あれは流木に注意しないと死ぬぞ……」
「裕翔、 心配してくれて有り難う! でもね、私じゃなくてね、しずかにね、修行してもらうのよ!」
『なに~!? なぜわしなのじゃ? マリン?』
「だってしずか様~、私の力は微々たる物じゃないですか~、ほとんどが、しずか様の神通力に頼ってるし~、だからね、ここはしずか様の神通力を上げるのが一番の近道かと思って~……」
『なんじゃマリン、その喋り方は? 語尾を伸ばすでない、可愛いがの! それからなぜ急に『さま』を付けて呼ぶのじゃ? 友達なのだから不用なのじゃ! しかしな、確かに理屈はそうかもなのじゃが……修行はお断りなのじゃ!』
「そんなこと言っても良いんですか? この辺りは正に、しずかの本拠地ではないですか! 守護神なのに病気で苦しんでいる人々を助けないんですか?」
『うー! マリン、痛い所をついてくるな! しかしな~ 私は実体がないぞ! どうやるのじゃ?』
「大丈夫よ! 式神に憑依させるわ!」
『そんな事で神通力が鍛えられるのか~?』
「も~! 何時まで駄々をこねているんですか! やる? やらない? どっちにしますか?」
……
『わかった、やる! 修行やる!』しずかは渋々ながら、修行に同意する……
「時間がないわ! 早速はじめましょう」
裕翔はマリンとしずか、2人のやり取りを見ていたが……しずかの姿は他の人には見えない……ちょっと気になり横を見ると、水面君と稲穂ちゃんとおばあちゃんが冷めた目でマリンの事を見ていた。
「やっぱりな! あれは、儀式の様なものだから、気にしないでね!」……傍目からは、やっぱり1人で騒いでいる様にしか見えないよな……
しばらくすると、しずかが憑依した式神が動き出した。
「凄~い!」
水面君と稲穂ちゃん、おばあさんの目が驚きに変わった!
「しずか! その姿は?」
マリンの式神は人と見紛うほどの高性能になっていた……
『どうじゃ! 裕翔よ! この様な女は好きか? 美人じゃろ! どうやら、見た目が変えられる様じゃ!』
「 凄い! 美人だ!……」
『裕翔! 気に入ったか? マリンの姿にもなれるぞ! ほれ! どうじゃ?』
「しずか! 遊ばないで!」
『わかった、わかった! じゃがなマリン、この式神は重さが無いぞ! 修行になるか?』
「大丈夫です! 最初はミーシャと水面君に手伝ってもらいましょ!」
そう言うと、薪を運ぶ背負子を持って来て、しずかに背負ってもらい、水面君とミーシャに乗ってもらう!
『う! これは重い……』
「それじゃ! 村の中を走ってもらいます」
「裕翔も護衛で一緒に走って!」
「え! 俺もか!?」
……
地獄の猛特訓が始まり数時間が経過した。
『太ももが~』
「しずか! まだまだ! 続けて、腕立て伏せ100回!」
『これは楽じゃ! 重さが無いからな!』
「ミーシャ! 背中に乗って!」
『え~~!』
しずかの手足は『ぷるぷる』と小鹿のように震えている。
『ちょっと、そろそろ、休ませてくれ~!』
……
しずかはマリンから治療魔法をかけてもらっている。
『あ~! 気持ちがいい~』
「どうですか? 修行と治療を繰り返せば、かなり早く神通力がパワーアップ出来るはずよ!」
『そうかの~、楽しみじゃな~!』
「それでは、特訓開始~!」
『え~、もう少し休みたいのじゃ~~~』
徹夜の特訓は続く……
次の日……
……『コケコー』
『もうだめじゃ~、早く治癒魔法を掛けてくれなのじゃ~!』しずかは足腰が立たなくなっていて、座り込んでいる姿が可愛い!
「しずか、横になって楽にして! 」
治療魔法を掛ける……
「どう?」
『かなりよいぞ! 神通力も上がった気がするぞ! そろそろ、戦いに行くか?』
「そうね! これならば勝てるかも!」
「準備は出来たんだな! よし! 俺も新しい技を試してみるかな!」
『なんじゃ! 裕翔も修行してたのか?』
「これは俺の剣術の流派の奥義の一つでな、修行は大変だったが、この鷲宮神社の刀があれば……」
……
『一旦マリンの中に戻って神通力を全開にしてから戦いたいのじゃが? どう思う?』
「そうしましょう!」
2人とも、裕翔の話は途中から聞いていなかった……
……つづく
「水面君は大丈夫?」
「僕は大丈夫です! マリンおねーさんが貼ってくれた御札のお陰ですね、有難うございます」
「御札を直接体に貼り付けてあれば、まだ効くみたいね!」
「水面君、そんな所に御札貼られたけど、邪魔じゃないか?」
「大丈夫です! 裕翔さんも、気を使って頂き有難うございます」
「水面君はしっかりしてるんだな、何歳なんだ?」
「僕はもう、6歳です!」
「……そうか6歳か……1人でおばあさんと妹の看病をしてえらいぞ!」
「そんな事はありませんよ、僕がもっと確りしないといけないんですけど……」
「すごいぞ~! みなもく~ん! 可愛すぎる~!」マリンは母性本能を擽られたのか、水面君に抱きついて、スリスリしている……
「こら~マリン、どさくさに紛れて、その行動はどっちなんだ?……」
「感動したのよ!」
「本当なのか?」
『ニャー』
「ミーシャ、 どうした?」……村の回りに貼った御札をくわえている。
「それって! さっき張った結界の御札じゃないの?」
「なんか? 焦げてる? 黒くなってないか?」
「多分これって、何かの妖気に結界が負けたのよ!」
「ミーシャ! 他の御札もなの?」
『ニャー』
「それは、まずいわね! 原因を突き止めないと!」
「でも、どうやって?」
「私に考えがあるわ! けど、その前に、稲穂ちゃんと、おばあちゃんを治療しないと……熱が高すぎるわ……」
……
マリンは、治癒魔法を使うも、思うように治療が出来ない……何とか力を振り絞り、御札を作り上げて、おばあさんと稲穂ちゃんに貼り付ける……
「これで大丈夫よ! 良くなって来るからね……たぶん…… 」マリンは少し自信がなさそうだ……
「マリンおねーさん、有り難う! でも、ちょつと違う場所に御札、貼って欲しいです……」
「あ、ごめんなさい、それじゃ……ここね!」
「……ありがとう……」
「水面君、なんかね、御札の力が弱まっていて、直ぐには熱は下がらないから、冷たい水で冷やしてあげてね!」
「はい、わかりました」
「それじゃ! 裕翔! ミーシャ! 原因を突き止めに行くわよ!」
「わかった、急ごう!」
……
御札を貼った場所まで戻ると、異様な景色に変わり果てていた……草は枯れ、木々の葉は黒く変色している。結界を張った時には綺麗な水を湛えていた池も汚れて、死んだ魚が浮かんでいる……
「何があったんだ?」
「裕翔、これを見て!」
「ん? 北側に貼った御札が真っ黒だ!」
「この辺りに、何かいるわよ!……しずかの力を借りれば浄化魔法、使えるかな?」
マリンは水色に輝く特大の魔法陣を出現させる……
『なに!? ま、まつのじゃ! マリン! いきなりその様な特大の浄化魔法を使うとは! 心の準備が~~~……』
しずかは、妖気の毒気に当たって調子が悪そうで、顔色が悪い……
「しずか! ごめんなさ~い、もう、まてないわ~! 止められな~い!」
マリンは特大の浄化魔法を放つ!
「やった! 使えた!」
『うあ~~~~~~』
しずかは、かなりの神通力を持って行かれて、ぐるぐる目を回す……
「マリン、『私に考えがあるわ!』って言ってたけど、強引に浄化魔法を使う事だったのか……」
……
しばらくすると、浄化魔法が効いたのか、地中から妖気の塊があらわれる!
「なんだ? あれは!」
『こら~! マリン! 突然すぎるぞ、ドキドキが止まらないぞ、 神通力の半分以上持って行きよって! この村に来てから調子が悪くて寝込んでおったのじゃ~』
「そんな事より、大変! しずかも見て!」
妖気の塊は次第に、 妖刀に顕現した。
『な! なんじゃ! あれは? 妖刀か? 凄まじいほどの妖気を感じるぞ! 浄化魔法が効かなかったとはな~、これはまずいのではないか……』
「そうだな、でもなんで? こんな場所に妖刀が居るんだよ?」
『この辺は乱世の頃、結城合戦と言われる大きな戦があってな、その時にこの辺りで討ち死にした武将達の怨念 の塊が妖刀になったのじやろうな……』
「此奴のせいで、この村の人達がひどい目に合っているのね! 裕翔、退治しちゃて!」
「無理言うなよ! マリンの魔法で浄化出来ないのか?」
「無理!」
「無理? って、なんで?」
「此奴、かなり手強いわ、それにさっき、しずかの神通力の半分使っちゃたから分が悪いのよ……」
『そうじゃな! わしも勝てる気がせぬぞ……』
「それなら、一旦引いて作戦を立てるぞ!」
……
村に戻ると、水面君や稲穂ちゃんも、また熱をだして寝込んでいた。
「ちょと、さっきの妖刀、怒らせちゃたみたいね……」
「どうする?」
「そうね、 強力な御札は作れないけど、応急措置で、防御の御札を家の扉に貼り付けましょう。それで、一時的だけど妖気を弱めるわ、手分けして村全部の家に貼るのよ! しずか、少し神通力もらうね!」
『うわ~~~、これ以上は無理じゃ~~~』
しずかはまた、ぐるぐる目を回す……
……暫くして
「貼り終わったよ!」
「これで、少しは妖気を弱められるはず……」
暫くすると、水面君、稲穂ちゃんの熱が下がってきたのか、少し落ち着いて会話が出来る様になった。だけど、おばあさんはまだ少し熱があるので冷たい水で、おでこを冷やしてあげる……
「おねーちゃん……」
「あ! 稲穂ちゃん、 ごめんね! 病気の根源が分かったけどね! 強力な奴でね、今のままじゃ勝てないから、一旦帰ってきたのよ」
「妖怪? そうね! 妖刀ってやつね!」
「怖い……」
「大丈夫よ! 稲穂ちゃん、落ち着いて、私に任せなさい!」
……
「マリン! そんな約束して、大丈夫なのか? 勝てるのか?」
「そうね、今のままだとちょっと厳しいかな……でもね! もう少し浄化魔法の力をアップ出来れば勝てると思うのよ」
「どうするんだ?」
「修行するわ!」
「え、修行?」
「そうよ、修行!」
「そうか分かった、俺も協力するよ、で! 何の修行をする? 滝行か? あれは流木に注意しないと死ぬぞ……」
「裕翔、 心配してくれて有り難う! でもね、私じゃなくてね、しずかにね、修行してもらうのよ!」
『なに~!? なぜわしなのじゃ? マリン?』
「だってしずか様~、私の力は微々たる物じゃないですか~、ほとんどが、しずか様の神通力に頼ってるし~、だからね、ここはしずか様の神通力を上げるのが一番の近道かと思って~……」
『なんじゃマリン、その喋り方は? 語尾を伸ばすでない、可愛いがの! それからなぜ急に『さま』を付けて呼ぶのじゃ? 友達なのだから不用なのじゃ! しかしな、確かに理屈はそうかもなのじゃが……修行はお断りなのじゃ!』
「そんなこと言っても良いんですか? この辺りは正に、しずかの本拠地ではないですか! 守護神なのに病気で苦しんでいる人々を助けないんですか?」
『うー! マリン、痛い所をついてくるな! しかしな~ 私は実体がないぞ! どうやるのじゃ?』
「大丈夫よ! 式神に憑依させるわ!」
『そんな事で神通力が鍛えられるのか~?』
「も~! 何時まで駄々をこねているんですか! やる? やらない? どっちにしますか?」
……
『わかった、やる! 修行やる!』しずかは渋々ながら、修行に同意する……
「時間がないわ! 早速はじめましょう」
裕翔はマリンとしずか、2人のやり取りを見ていたが……しずかの姿は他の人には見えない……ちょっと気になり横を見ると、水面君と稲穂ちゃんとおばあちゃんが冷めた目でマリンの事を見ていた。
「やっぱりな! あれは、儀式の様なものだから、気にしないでね!」……傍目からは、やっぱり1人で騒いでいる様にしか見えないよな……
しばらくすると、しずかが憑依した式神が動き出した。
「凄~い!」
水面君と稲穂ちゃん、おばあさんの目が驚きに変わった!
「しずか! その姿は?」
マリンの式神は人と見紛うほどの高性能になっていた……
『どうじゃ! 裕翔よ! この様な女は好きか? 美人じゃろ! どうやら、見た目が変えられる様じゃ!』
「 凄い! 美人だ!……」
『裕翔! 気に入ったか? マリンの姿にもなれるぞ! ほれ! どうじゃ?』
「しずか! 遊ばないで!」
『わかった、わかった! じゃがなマリン、この式神は重さが無いぞ! 修行になるか?』
「大丈夫です! 最初はミーシャと水面君に手伝ってもらいましょ!」
そう言うと、薪を運ぶ背負子を持って来て、しずかに背負ってもらい、水面君とミーシャに乗ってもらう!
『う! これは重い……』
「それじゃ! 村の中を走ってもらいます」
「裕翔も護衛で一緒に走って!」
「え! 俺もか!?」
……
地獄の猛特訓が始まり数時間が経過した。
『太ももが~』
「しずか! まだまだ! 続けて、腕立て伏せ100回!」
『これは楽じゃ! 重さが無いからな!』
「ミーシャ! 背中に乗って!」
『え~~!』
しずかの手足は『ぷるぷる』と小鹿のように震えている。
『ちょっと、そろそろ、休ませてくれ~!』
……
しずかはマリンから治療魔法をかけてもらっている。
『あ~! 気持ちがいい~』
「どうですか? 修行と治療を繰り返せば、かなり早く神通力がパワーアップ出来るはずよ!」
『そうかの~、楽しみじゃな~!』
「それでは、特訓開始~!」
『え~、もう少し休みたいのじゃ~~~』
徹夜の特訓は続く……
次の日……
……『コケコー』
『もうだめじゃ~、早く治癒魔法を掛けてくれなのじゃ~!』しずかは足腰が立たなくなっていて、座り込んでいる姿が可愛い!
「しずか、横になって楽にして! 」
治療魔法を掛ける……
「どう?」
『かなりよいぞ! 神通力も上がった気がするぞ! そろそろ、戦いに行くか?』
「そうね! これならば勝てるかも!」
「準備は出来たんだな! よし! 俺も新しい技を試してみるかな!」
『なんじゃ! 裕翔も修行してたのか?』
「これは俺の剣術の流派の奥義の一つでな、修行は大変だったが、この鷲宮神社の刀があれば……」
……
『一旦マリンの中に戻って神通力を全開にしてから戦いたいのじゃが? どう思う?』
「そうしましょう!」
2人とも、裕翔の話は途中から聞いていなかった……
……つづく
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