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霧の魔
開け、勝利への道
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アシュラをB.I.Sモードに切り替える。
ただし、シールドの展開はまだしない。
今したら、BSゴルゴンに到達する前に、暴発してしまう。
ブレイクインパルスソードとして使うのは、単純にエネルギーシールドとして使うよりも、不安定になりやすいのだ。
ある程度、接近するまでは未展開のままで行く。
「行きます!」
ブースターの出力を限界まで上げた。全速力だ。
BSゴルゴンまでの道のりは障害が多い。
三匹のラージスケールが妨害に現れた。
「その程度で僕を止められると思うな!」
減速せずに、突撃する。
ラージスケールは全速力のガーディフォースの攻撃に反応はできない。
一匹の首を刎ねると返す刀でもう一匹も倒す。
残りの一匹に向かおうとしたら、後方からパイルが飛んできて、その蛇の額に突き刺さった。
『援護します。先に進んでください』
「お願いします」
砲手はコミツさんの乗るFA4だった。
彼女だけじゃない。
後衛にいるウィルフレッド隊も援護に来てくれた。
進路上にいるラージスケールが彼女たちの手で蹴散らされていく。
問題になるのはラージスケール以上の敵だけ。
ミディアムスケール以下にガーディフォースを止める手段はないから、無視しても問題はない。
BSゴルゴンが蛇を放射してくるが、やつに今のガーディフォースのスピードは捉えられない。
蛇が森に着弾した時には、もうそこに僕はいない。
すると、BSゴルゴンを頭を回したのか、誰にもいない場所に放射し始めた。
そこは僕が通る予定の場所だった。
放射により、広大な蛇の沼が構成されてしまった。
これぐらいなら飛び越えることができるが、下手に飛び越えるのは危険だ。安全策を選ぶ。回り道をしよう。
進路を変えようとしたら、通信が届いた。
『飛び越えてください!』
声を信じ、跳躍する。
沼を飛び越え、着地すると、それを待ち構えていた沼の蛇が襲い掛かってくる。
『させません!』『させるか!』
スパークパイルが沼に刺さり、蛇が感電する。
ママサミさんとヤッパリだ。
スパーク中隊はもう四機しか残っておらず、その内二機は満身創痍だから、前線にいるのはこの二人だけだ。
両機とも、仲間から引き継いだパイルランチャーを片手に一つずつ持ち、スパークパイルを連発している。
さっきの放射で確定した。
BSゴルゴンは僕を脅威だと認識している。
これから先、さらなる妨害が入るだろう。
でも、大丈夫だ。僕には心強い仲間がいる。
彼らなら、道を作ってくれるはずだ。
次に妨害に来たのは飛行種だ。
数えるのが馬鹿らしくなるほどの数が、僕に向かってきた。
飛行種相手では全速力でも振り切ることはできない。
ここで彼女たちが助けに来てくれた。
『我々が倒します。あなたは先へ!』
セイヨウさん率いる蜜蜂騎兵団だ。
彼女たちも無傷ではない。半数が撃墜されている。
数が減っても、その戦力は全部隊のトップクラス。
彼女たちは一匹たりとも、僕のもとまで通さない。
空の次は地上。
ラージスケールが群れを成し、立ち塞がった。
次に援護に来てくれたのはBANKARAだ。
『こいつらはあっしらにお任せを!』
シャテーたちがラージスケールに組み付いた。
彼らも蜜蜂騎兵団と同じく半数以上がやられていたため、ラージスケールの群れとは数で負けていたが、彼らの玉砕覚悟の突撃のおかげで、道は開いた。
ラージスケールの先には分裂蛇がいた。
「まだ残っていたのか」
分裂蛇が発見されると、総攻撃で優先的に撃破してきたから、全滅させたつもりだったんだけど、まだ生き残りがいたみたいだ。
しかも、この分裂蛇。今までの分裂蛇よりも大きい。
小さく見積もっても1.5倍はある。
大型飛行種が空の切り札だとしたら、陸の切り札がこいつなんだろう。
『バンチョーキック!』
大分裂蛇の横面にバンチョーが飛び蹴りを叩き込んだ。
普通の分裂蛇なら、吹き飛ぶ勢いだったが、大分裂蛇では怯ませる程度だった。
怯んだところに、ピンク色のシャテーがかかと落としをした。
あのシャテーは薫さんの物だ。
怒涛の連続攻撃によって、蛇の頭が地面に叩きつけられた。
『今だ!行け!』
『こいつはあたいらがやる!』
タリキさんと薫さんなら、大分裂蛇相手でも負けないだろう。
だいぶ近づいていた。そろそろブレイクインパルスソードの準備をする。
今回のブレイクインパルスソードは特別だ。
分裂蛇に使ったブレイクインパルスソードは限界出力で撃ったものじゃない。
ブレイクインパルスソードは自壊を防ぐためにリミッターを設けているのだ。
今回はそれを解除して、最大出力で使う。
これなら仕留め損なうことはないはずだ。
ガーディフォースはどうなるかわからないけど。
ただし、シールドの展開はまだしない。
今したら、BSゴルゴンに到達する前に、暴発してしまう。
ブレイクインパルスソードとして使うのは、単純にエネルギーシールドとして使うよりも、不安定になりやすいのだ。
ある程度、接近するまでは未展開のままで行く。
「行きます!」
ブースターの出力を限界まで上げた。全速力だ。
BSゴルゴンまでの道のりは障害が多い。
三匹のラージスケールが妨害に現れた。
「その程度で僕を止められると思うな!」
減速せずに、突撃する。
ラージスケールは全速力のガーディフォースの攻撃に反応はできない。
一匹の首を刎ねると返す刀でもう一匹も倒す。
残りの一匹に向かおうとしたら、後方からパイルが飛んできて、その蛇の額に突き刺さった。
『援護します。先に進んでください』
「お願いします」
砲手はコミツさんの乗るFA4だった。
彼女だけじゃない。
後衛にいるウィルフレッド隊も援護に来てくれた。
進路上にいるラージスケールが彼女たちの手で蹴散らされていく。
問題になるのはラージスケール以上の敵だけ。
ミディアムスケール以下にガーディフォースを止める手段はないから、無視しても問題はない。
BSゴルゴンが蛇を放射してくるが、やつに今のガーディフォースのスピードは捉えられない。
蛇が森に着弾した時には、もうそこに僕はいない。
すると、BSゴルゴンを頭を回したのか、誰にもいない場所に放射し始めた。
そこは僕が通る予定の場所だった。
放射により、広大な蛇の沼が構成されてしまった。
これぐらいなら飛び越えることができるが、下手に飛び越えるのは危険だ。安全策を選ぶ。回り道をしよう。
進路を変えようとしたら、通信が届いた。
『飛び越えてください!』
声を信じ、跳躍する。
沼を飛び越え、着地すると、それを待ち構えていた沼の蛇が襲い掛かってくる。
『させません!』『させるか!』
スパークパイルが沼に刺さり、蛇が感電する。
ママサミさんとヤッパリだ。
スパーク中隊はもう四機しか残っておらず、その内二機は満身創痍だから、前線にいるのはこの二人だけだ。
両機とも、仲間から引き継いだパイルランチャーを片手に一つずつ持ち、スパークパイルを連発している。
さっきの放射で確定した。
BSゴルゴンは僕を脅威だと認識している。
これから先、さらなる妨害が入るだろう。
でも、大丈夫だ。僕には心強い仲間がいる。
彼らなら、道を作ってくれるはずだ。
次に妨害に来たのは飛行種だ。
数えるのが馬鹿らしくなるほどの数が、僕に向かってきた。
飛行種相手では全速力でも振り切ることはできない。
ここで彼女たちが助けに来てくれた。
『我々が倒します。あなたは先へ!』
セイヨウさん率いる蜜蜂騎兵団だ。
彼女たちも無傷ではない。半数が撃墜されている。
数が減っても、その戦力は全部隊のトップクラス。
彼女たちは一匹たりとも、僕のもとまで通さない。
空の次は地上。
ラージスケールが群れを成し、立ち塞がった。
次に援護に来てくれたのはBANKARAだ。
『こいつらはあっしらにお任せを!』
シャテーたちがラージスケールに組み付いた。
彼らも蜜蜂騎兵団と同じく半数以上がやられていたため、ラージスケールの群れとは数で負けていたが、彼らの玉砕覚悟の突撃のおかげで、道は開いた。
ラージスケールの先には分裂蛇がいた。
「まだ残っていたのか」
分裂蛇が発見されると、総攻撃で優先的に撃破してきたから、全滅させたつもりだったんだけど、まだ生き残りがいたみたいだ。
しかも、この分裂蛇。今までの分裂蛇よりも大きい。
小さく見積もっても1.5倍はある。
大型飛行種が空の切り札だとしたら、陸の切り札がこいつなんだろう。
『バンチョーキック!』
大分裂蛇の横面にバンチョーが飛び蹴りを叩き込んだ。
普通の分裂蛇なら、吹き飛ぶ勢いだったが、大分裂蛇では怯ませる程度だった。
怯んだところに、ピンク色のシャテーがかかと落としをした。
あのシャテーは薫さんの物だ。
怒涛の連続攻撃によって、蛇の頭が地面に叩きつけられた。
『今だ!行け!』
『こいつはあたいらがやる!』
タリキさんと薫さんなら、大分裂蛇相手でも負けないだろう。
だいぶ近づいていた。そろそろブレイクインパルスソードの準備をする。
今回のブレイクインパルスソードは特別だ。
分裂蛇に使ったブレイクインパルスソードは限界出力で撃ったものじゃない。
ブレイクインパルスソードは自壊を防ぐためにリミッターを設けているのだ。
今回はそれを解除して、最大出力で使う。
これなら仕留め損なうことはないはずだ。
ガーディフォースはどうなるかわからないけど。
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