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絆と禁忌
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このロボットの操縦方法は単純そのもの。
右のレバーを使えば、右手が動き、左のレバーだと左手が動く。
右のフットペダルで右足が、左のペダルは動くみたいだ。
これのメリットは直感的に操作が可能になることだ。
動かすだけなら、誰でもすぐにできるようになるだろう。
機獣が生み出される前はこいつで戦っていたのだろうか?
それにしては貧弱過ぎる気がする。ロボットに武装は内蔵されていない。
強力な外部兵装で補っていたのだろうか?
今はコネクトバインダーを通じて、ジルコニアからのエネルギー供給をされているが、取り外せば、コンピューターすら動かせなくなる。
動力源を調べると、ブランクケルンという物を使っているそうだ。
反応がないので、壊れているか、もしくは抜き取られているのだろう。
詳しいことは不明だけど、名前から推測するとケルンの亜種みたいな物に違いない。
だったたら、ケルン製造装置なら作れるかもしれない。
上層にいるタマさんと通信を繋げる。
『何か用にゃー?』
「装置でブランクケルンって作れませんか?」
『ちょっと待つにゃー…………できるみたいにゃー』
「悪いんですけど、シガラキラクーンドッグのケルンの製造が終わったら、そっちを優先してもらえませんか?」
『構わないにゃー。完成したら、そっちに持って行けばいいのかにゃー?』
「はい。お願いします。生体金属は後で持っていきますんで」
ケルンの製造には一個作るのに一時間は掛かる。
タヌキの製造に入ってから、まだ30分ほどしか経過していないので、ブランクケルンが出来上がるのは早くても一時間半後。何もせずに待っているのは時間の無駄だ。
届いてから、すぐにセットできるよう準備をしておく。
ブランクケルンがセットされる動力炉はロボットの背部にあるらしい。
ここからロックを解除することができるみたいだ。
ロボットの背部に回り込み、動力炉の扉を開ける。
「これがブランクケルンか」
普通のケルンと異なり、光が灯ってない。ただの水晶の玉のように見える。
大きさは小型の機獣のケルンよりもさらに小さい。直径1mぐらいだろう。
それにロボットから出ているケーブルが突き刺さっていた。
取り外そうとしたが、軽く手で触れただけで、ブランクケルンは粉々に砕け散ってしまった。
とりあえず、掃除をしよう。
砕けたブランクケルンのせいで、動力炉はぐちゃぐちゃだ。
手早く掃除を済ませ、セットの準備を整える。
「何かで代用できないの?」
「代用?」
「試してみる価値はあるんじゃない?失敗してもまだあるじゃない」
アローさんの言う通りかもしれない。
ブランクケルンの完成を待つ暇つぶしにもなるだろう。
ブランクケルンに刺さっていたケーブルの先端は針のように尖った端子だった。
とりあえず、一番オーソドックスなバッテリーをそれに繋いでみたが、うんともすんともなかった。
電力では駄目らしい。
次はライフクリスタルを試してみる。
ケルンのエネルギーは機獣たちの生命力だと思われる。
生命力といえば、ライフストリームだ。
ひょっとしたら、ライフクリスタルで代用できるかもしれない。
ライフクリスタルを出そうとしたが、その手を途中で止めた。
このロボットの動力はライフストリーム関連に近いが、別物。
だったら、あれでもいけるかもしれない。
「タリスマン持ってきてるよね?ちょっと貸してくれる?」
マイグラントの認証キーでもあるので、アローさんにもタリスマンを当然渡してある。
「いいけど、これをどうするの?」
「動力に使えるかもしれない」
腕輪から必要となる石を取り外す。
タリスマンはライフクリスタルの生命力吸収による死亡事故を防ぐためのお守りだ。
ライフクリスタルを加工した物だけど、あれとは異なり、動力として使用はできない。
これは通常のライフクリスタルにタリスマン内に保存しているライフストリームを吸わせても同じ、そのライフクリスタルは動力にはならない。
ライフストリームについてはまだまだ研究中なので、確証はないけど、タリスマンに保存している間にライフストリームに何らかの変質が起こってしまうからだと推測している。
しかし、このロボットならば、タリスマンのエネルギー使用できるかもしれない。
「さて、どうやって付けようかな」
タリスマンとブランクケルンは形状が全く違うし、バッテリーのように端子はない。
このままでは付けることはできない。
ブランクケルンのように端子を突き刺すのは論外。
そんなことをすれば、壊れてしまうだろう。
右のレバーを使えば、右手が動き、左のレバーだと左手が動く。
右のフットペダルで右足が、左のペダルは動くみたいだ。
これのメリットは直感的に操作が可能になることだ。
動かすだけなら、誰でもすぐにできるようになるだろう。
機獣が生み出される前はこいつで戦っていたのだろうか?
それにしては貧弱過ぎる気がする。ロボットに武装は内蔵されていない。
強力な外部兵装で補っていたのだろうか?
今はコネクトバインダーを通じて、ジルコニアからのエネルギー供給をされているが、取り外せば、コンピューターすら動かせなくなる。
動力源を調べると、ブランクケルンという物を使っているそうだ。
反応がないので、壊れているか、もしくは抜き取られているのだろう。
詳しいことは不明だけど、名前から推測するとケルンの亜種みたいな物に違いない。
だったたら、ケルン製造装置なら作れるかもしれない。
上層にいるタマさんと通信を繋げる。
『何か用にゃー?』
「装置でブランクケルンって作れませんか?」
『ちょっと待つにゃー…………できるみたいにゃー』
「悪いんですけど、シガラキラクーンドッグのケルンの製造が終わったら、そっちを優先してもらえませんか?」
『構わないにゃー。完成したら、そっちに持って行けばいいのかにゃー?』
「はい。お願いします。生体金属は後で持っていきますんで」
ケルンの製造には一個作るのに一時間は掛かる。
タヌキの製造に入ってから、まだ30分ほどしか経過していないので、ブランクケルンが出来上がるのは早くても一時間半後。何もせずに待っているのは時間の無駄だ。
届いてから、すぐにセットできるよう準備をしておく。
ブランクケルンがセットされる動力炉はロボットの背部にあるらしい。
ここからロックを解除することができるみたいだ。
ロボットの背部に回り込み、動力炉の扉を開ける。
「これがブランクケルンか」
普通のケルンと異なり、光が灯ってない。ただの水晶の玉のように見える。
大きさは小型の機獣のケルンよりもさらに小さい。直径1mぐらいだろう。
それにロボットから出ているケーブルが突き刺さっていた。
取り外そうとしたが、軽く手で触れただけで、ブランクケルンは粉々に砕け散ってしまった。
とりあえず、掃除をしよう。
砕けたブランクケルンのせいで、動力炉はぐちゃぐちゃだ。
手早く掃除を済ませ、セットの準備を整える。
「何かで代用できないの?」
「代用?」
「試してみる価値はあるんじゃない?失敗してもまだあるじゃない」
アローさんの言う通りかもしれない。
ブランクケルンの完成を待つ暇つぶしにもなるだろう。
ブランクケルンに刺さっていたケーブルの先端は針のように尖った端子だった。
とりあえず、一番オーソドックスなバッテリーをそれに繋いでみたが、うんともすんともなかった。
電力では駄目らしい。
次はライフクリスタルを試してみる。
ケルンのエネルギーは機獣たちの生命力だと思われる。
生命力といえば、ライフストリームだ。
ひょっとしたら、ライフクリスタルで代用できるかもしれない。
ライフクリスタルを出そうとしたが、その手を途中で止めた。
このロボットの動力はライフストリーム関連に近いが、別物。
だったら、あれでもいけるかもしれない。
「タリスマン持ってきてるよね?ちょっと貸してくれる?」
マイグラントの認証キーでもあるので、アローさんにもタリスマンを当然渡してある。
「いいけど、これをどうするの?」
「動力に使えるかもしれない」
腕輪から必要となる石を取り外す。
タリスマンはライフクリスタルの生命力吸収による死亡事故を防ぐためのお守りだ。
ライフクリスタルを加工した物だけど、あれとは異なり、動力として使用はできない。
これは通常のライフクリスタルにタリスマン内に保存しているライフストリームを吸わせても同じ、そのライフクリスタルは動力にはならない。
ライフストリームについてはまだまだ研究中なので、確証はないけど、タリスマンに保存している間にライフストリームに何らかの変質が起こってしまうからだと推測している。
しかし、このロボットならば、タリスマンのエネルギー使用できるかもしれない。
「さて、どうやって付けようかな」
タリスマンとブランクケルンは形状が全く違うし、バッテリーのように端子はない。
このままでは付けることはできない。
ブランクケルンのように端子を突き刺すのは論外。
そんなことをすれば、壊れてしまうだろう。
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