コスモス・リバイブ・オンライン

星海から訪れる侵略者

SS:運営緊急会議

◇お久しぶりです小説の人視点
　
　コスモス・リバイブ運営会議。
会議には主任クラスが出席するんだけど、今回は欠席者が多い。
代理の者が出席していた。私も主任の代理で出席している。
　主任クラスは多くの仕事を抱えているため、代理を立てることは少なくはない。
でも、今回はちょっと多すぎる。
それもそのはず。予定にない緊急会議だったからだ。


「頭を上げてもらえませんかぁ？困りますぅ」
「まことに申し訳ございません！」　

　アベル＆カイン担当である第六部署が　ダァン担当の第五部署に頭を下げている。
ただの謝罪ではない。土下座だ。
　第六の彼はたしか土下座の文化がある国の人間じゃない。
どこで学んだのかしらね。


　彼が謝罪するのは当然。
アベル＆カインから逃走した一団がダァンに災いを運んできたのだ。
　そいつの名はコードＡＤＥ。ズールとも呼ばれている。
本格的に動き出すのはもっと後だったはず。
それがアベル＆カインの馬鹿のせいで動き出してしまった。


　ＡＤＥはずっと前にスワロさんがエンカウントした物とは桁違いに進化を遂げている。
いくらスワロさんたちでも勝てはしない。
ダァンが滅んでもおかしくはなかった。

「謝罪は後にしてください。今は対策を話し合わないと」

　一番簡単なのはＡＤＥを弱体化させること。
しかし、それは許可されないと思う。運営方針に反するからだ。


「デバイス強化をしましょう」
「それしかないですよね」

　会議の結果、デバイスの強化を前出しすることに決定した。
モンスターの弱体化するよりもマシだろう。
　適当なイベントをでっち上げてＳＰＰを配布。
さらにデバイスの解放率の加算も行う。詳しい数字は今は決めない。
バランスを崩さないように細心の注意を払う必要があるから。


「この中で今月が誕生日の者はいるか？」

　突然、会議の議長である総主任がそんな質問を投げかけた。
私も含め、何人かが手を挙げる。

「よし。イベント名は【運営チームお誕生日記念】にしよう」
「正気ですか？」
　
　お題目はなんでもいいが、それはさすがに……。誕生日を祝われて嬉しい歳じゃないし。
反対したけど、総主任と悪乗りした数人によって、可決されてしまった。許すまじ。