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星海から訪れる侵略者
再展開
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『シールド発生装置の破壊に成功した。繰り返し、発生装置の破壊に成功した』
「やったぁ!」
発生装置破壊部隊がやってくれたみたいだ。
かなりの戦力が投入されてはいたけど、あの守りを突破するのは
まだシールド発生装置が一機残っているけど、たった一機じゃ広範囲にエネルギーシールドを展開できないはず。
フェイズ2は成功だ。
「えっ?」
残された一機からエネルギーが放出。
エネルギーシールドが構築されていく。
『一体何が起こってるの?』
「今調べます」
たった一機でこの規模のエネルギーシールドが展開できるわけがない。
どこかにもう一機あるはずだ。しかし、どこにもそれらしい反応が見当たらない。
「何を見落としてるんだ?……クッ、うざいなぁ」
思案したいのに、マザーからのエネルギー弾で邪魔されてしまう。
エネルギー弾の対応にもだいぶ慣れてきた。
発射する前にマザーから高エネルギー反応が現れる。
事前に回避や防御の準備を整えておけば、対応可能だ。
「ん?もしかして」
シーカーズにマザーを重点的に調べさせる。
「あった」
もう一つのシールド発生装置、それがあったのはマザー本体だった。
装置の大部分がマザーの体内に埋もれていて気付かなかった。
シールド発生装置特有のエネルギー反応に気付けなかったのにも理由がある。
エネルギー弾だ。
あれには攻撃のほかにも目くらましの意味があったみたいだ。
こんな単純な手に引っ掛かるなんて。
Zの知能を甘く見ていた。絶対に侮ってはいけなかったのに。
「このままじゃ!」
エネルギーシールドが展開が完了し、後衛と分断されたら、完全にアウト。
援護砲撃も受けれなくなる上、司令部との交信も断絶され、討伐軍は統制を失ってしまう。
統制を失った軍隊なんて烏合の衆にすぎない。
今までZと渡り合えたのは個々の意思を統一してきたからだ。
『落ち着きなさい!』
アウラさんから叱責で我に返った。
『まだ猶予はあるでしょ。計算をお願い』
「ラジャー」
すぐに計算を始める。
たった二機でエネルギーシールドの生成を行っているためか、展開速度はかなり遅い。
「五分、いや四分が限度だと思います」
実際に全域がエネルギーシールドに覆われるにはもう少しだけ猶予がある。
だけど、完全に展開された後に装置を破壊するのは危ない。
不完全なエネルギーシールド技術は危険なのだ。
計算だと周囲に影響を及ぼさずに破壊できるのはそれが限度。
それ以上時間が掛かってしまうと、シールド崩壊によって、討伐軍に壊滅的な被害が出るだろう。
そうなれば、マザー討伐どころではなくなる。
装置は二つ、マザーの物ともう一つ。
どちらを狙えばいいのか。その判断は上に任せる。
『マザーは切り捨てましょう。総司令に具申します』
まあ、そうなるよね。
マザーの物を狙うのは難しすぎる。
現在、討伐軍の戦力は総司令の命令で北西に集中してしまっている。
総司令の判断ミスじゃない。
結果的にこんな状況を生み出してしまったけど、戦力を集中しなければ北西の装置を破壊できなかったと思う。
それに僕も他人の失敗をとやかく言える立場じゃない。
シールド発生装置を一機見逃してたのは重大な過失だ。
合流までは待てない。
敵の妨害を潜り抜けて、こちらと合流するには五分では足りないだろう。
装置破壊は今、ここに集まっている戦力でやらなくてはならない。
最も機動力がある僕ら空中戦力は発生装置破壊に動くことはできない。
エネルギー弾による攻撃はまだ止んでいない。
僕らにはマザーの攻撃を引き付けるという重要な役目がある。
装置に一番近いのは双竜だ。
シールド発生装置の守りはこれまでよりもずっと少ない。
こちらが戦力を集中させていることに気付いたZが北西に向かったからだ。
少なくなってはいるけど、あくまでこれまでと比較したらの話。
いくら双竜がパオペイを持っていたとしても、あの守りを突破するのは難しい。
「誰か援護を!」
『俺が行く!ニック、ユニゾンアタックで行くぞ!』
ニックは飛行可能だけど、それをせずに地上を駆けていく。
今の状況なら地上から行く方が都合が良いのだ。
空からだと地上のZの対空砲撃、飛行個体の妨害。
それに加えて、拡散エネルギー弾の流れ弾があるからだ。
それに地上からなら仲間の援護も受けやすい。
彼らのユニゾンアタック、ニックアクセラレーションの超加速はZでも付いていけない。
進路上のZを蹴散らしながら、双竜のもとに向かっていた。
「やったぁ!」
発生装置破壊部隊がやってくれたみたいだ。
かなりの戦力が投入されてはいたけど、あの守りを突破するのは
まだシールド発生装置が一機残っているけど、たった一機じゃ広範囲にエネルギーシールドを展開できないはず。
フェイズ2は成功だ。
「えっ?」
残された一機からエネルギーが放出。
エネルギーシールドが構築されていく。
『一体何が起こってるの?』
「今調べます」
たった一機でこの規模のエネルギーシールドが展開できるわけがない。
どこかにもう一機あるはずだ。しかし、どこにもそれらしい反応が見当たらない。
「何を見落としてるんだ?……クッ、うざいなぁ」
思案したいのに、マザーからのエネルギー弾で邪魔されてしまう。
エネルギー弾の対応にもだいぶ慣れてきた。
発射する前にマザーから高エネルギー反応が現れる。
事前に回避や防御の準備を整えておけば、対応可能だ。
「ん?もしかして」
シーカーズにマザーを重点的に調べさせる。
「あった」
もう一つのシールド発生装置、それがあったのはマザー本体だった。
装置の大部分がマザーの体内に埋もれていて気付かなかった。
シールド発生装置特有のエネルギー反応に気付けなかったのにも理由がある。
エネルギー弾だ。
あれには攻撃のほかにも目くらましの意味があったみたいだ。
こんな単純な手に引っ掛かるなんて。
Zの知能を甘く見ていた。絶対に侮ってはいけなかったのに。
「このままじゃ!」
エネルギーシールドが展開が完了し、後衛と分断されたら、完全にアウト。
援護砲撃も受けれなくなる上、司令部との交信も断絶され、討伐軍は統制を失ってしまう。
統制を失った軍隊なんて烏合の衆にすぎない。
今までZと渡り合えたのは個々の意思を統一してきたからだ。
『落ち着きなさい!』
アウラさんから叱責で我に返った。
『まだ猶予はあるでしょ。計算をお願い』
「ラジャー」
すぐに計算を始める。
たった二機でエネルギーシールドの生成を行っているためか、展開速度はかなり遅い。
「五分、いや四分が限度だと思います」
実際に全域がエネルギーシールドに覆われるにはもう少しだけ猶予がある。
だけど、完全に展開された後に装置を破壊するのは危ない。
不完全なエネルギーシールド技術は危険なのだ。
計算だと周囲に影響を及ぼさずに破壊できるのはそれが限度。
それ以上時間が掛かってしまうと、シールド崩壊によって、討伐軍に壊滅的な被害が出るだろう。
そうなれば、マザー討伐どころではなくなる。
装置は二つ、マザーの物ともう一つ。
どちらを狙えばいいのか。その判断は上に任せる。
『マザーは切り捨てましょう。総司令に具申します』
まあ、そうなるよね。
マザーの物を狙うのは難しすぎる。
現在、討伐軍の戦力は総司令の命令で北西に集中してしまっている。
総司令の判断ミスじゃない。
結果的にこんな状況を生み出してしまったけど、戦力を集中しなければ北西の装置を破壊できなかったと思う。
それに僕も他人の失敗をとやかく言える立場じゃない。
シールド発生装置を一機見逃してたのは重大な過失だ。
合流までは待てない。
敵の妨害を潜り抜けて、こちらと合流するには五分では足りないだろう。
装置破壊は今、ここに集まっている戦力でやらなくてはならない。
最も機動力がある僕ら空中戦力は発生装置破壊に動くことはできない。
エネルギー弾による攻撃はまだ止んでいない。
僕らにはマザーの攻撃を引き付けるという重要な役目がある。
装置に一番近いのは双竜だ。
シールド発生装置の守りはこれまでよりもずっと少ない。
こちらが戦力を集中させていることに気付いたZが北西に向かったからだ。
少なくなってはいるけど、あくまでこれまでと比較したらの話。
いくら双竜がパオペイを持っていたとしても、あの守りを突破するのは難しい。
「誰か援護を!」
『俺が行く!ニック、ユニゾンアタックで行くぞ!』
ニックは飛行可能だけど、それをせずに地上を駆けていく。
今の状況なら地上から行く方が都合が良いのだ。
空からだと地上のZの対空砲撃、飛行個体の妨害。
それに加えて、拡散エネルギー弾の流れ弾があるからだ。
それに地上からなら仲間の援護も受けやすい。
彼らのユニゾンアタック、ニックアクセラレーションの超加速はZでも付いていけない。
進路上のZを蹴散らしながら、双竜のもとに向かっていた。
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