草生やしながら異世界最強チーム目指します

一人目の入団希望者

その日の夜

「ピピピ」と俺のカード端末が光り出した。どうやら一人目の入団希望者が来たみたいだ。俺はどんな人かなぁ?少し胸に期待を抱いてギルド受付前の机に向かった。

ギルド受付の前に居たのは中肉中背の眼鏡をかけた人物だった。

「君がチームのリーダーかな? 」その人物は優しく確認してくる。

「は、はい。」少し緊張しながら俺は答えた。この状況だと一体どちらがリーダーなのかわかんないなｗそんなくだらないことを思っていると

「僕は入団希望者の音無カイト22歳だ。よろしく！実はどこのチームもステータスが低い、とかで断られてしまってねｗここに来たんですが。」

「はあ、大変ですね…」
異世界でもやっぱり格差はあるんだな。

「これが僕のステータスなんだけど…」そういって彼はカード端末を俺に見せてきた。


体力30　筋力30　魔力30
スキル　無し　特殊能力　情報解析＆能力模倣　
総合評価E

情報解析?　
能力模倣?
「なるほど…あの気になる点が一つ。情報解析＆能力模倣って何ですか?」

「ああ、それね～僕も良くわからないんだw信じて貰えないかも知れないけどね僕はこの世界に来る前別の世界に居てそこで死んでしまったみたいなんだ。その時与えられた能力みたいなんだけど…」

もしかしてこの人俺と同じような経緯で異世界に！？

「ぼ!僕も！僕もそうなんです！校舎の屋上から落ちてしまって死んでしまったと思ったらこの世界に来たんです！」安心感からつい声を張り上げてしまった。

「そうなの！？僕はストーブつけながらハッカー日本一の大会に向けて部屋閉めきって練習してたら寝落ちして一酸化中毒死をしてたらしいんだよｗマヌケだよねｗ」

お互いだいぶ悲しい死に方をしていたみたいだ。
「奇遇なのかな?でもカイトさんとなら楽しくチームやっていけそうです！これからよろしくお願いします！」そう俺が言うと

「こちらこそよろしくね。でもメンバーもう少し集めないと厳しそうだねｗ」とカイトさんは微笑んだ。

その日は朝まで二人で楽しく語り合った。