神様project・異世界もチートも欲しくない! 欲しいのは女神様だけ!!

青衣

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七曜神の独尊な愛+火曜【87話~126話【~140話】

一緒にお出掛け!!

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   ――遅めな朝食を……。

   白いご飯にホウレン草の味噌汁、卵焼きに塩鮭と相変わらず毎日同じような朝食のメニュー。
   不思議と飽きず、死ぬまでこの朝食でも良いんじゃないかと思うほどでもある。

 「うーん……うまい。」

 「ちゃんとよく噛みなさいよっ! 五秒もしないで飲み込まな、ちょっと!?」

   基本的に翠は食事のペースは早く、結愛にとってはよく噛まないで食べていると認識されているものの、実際ものの五秒で味わって食べているのだから仕方ない。
   それにしても結愛の声というのは許容できるもので、普通の人から聞けばお節介のように聞こえたりするかもしれないが、翠にとってはダメージはほぼ無いといっても過言ではない。

 「俺にとってはよく噛んでるの。 男と女じゃ食事のペースは違うんだからよ。」

   左手の茶碗を置いては結愛の頭をポンポンと叩くと不思議と落ち着く結愛で、それ以上は何も言わなくなってしまう。
   頬を赤く染めならが納得したような表情で。

 「そっ、そう……なら仕方ないわね。」

   結愛は流し台にあるフライパンや浸け置きしていた食器を黙々と洗い始め、ちょっとだけ嬉しそうに微笑む。
   もちろん背を向けている翠にとっては知るよしもなく。



















   ――食べ終わって一息……。

   善行をしようにも食べたばかりで体が思うように動かず、畳の上でゴロンと横になっては端末をいじくって暇を潰している。

 「はぁー……昼から空き缶拾いでもやるかな。」

   のんびりしていると背中に掃除機がビシビシと小突かれる。
   
 「こんなところで寝そべらないっ! 邪魔よ!」

   翠は立ち上がるのも面倒なのかゴロゴロと部屋の角に転がって移動するも、軽く屁を放ってはまた端末をいじくってのんびりしているのだった。
   時おりあくびを噛ましては、本当にダメ人間の模範とも言えるほどに。

 「善行しなさいよっ!」

 「昼からする予定……ん?」

   翠は何かに気が付いたのかむっくり立ち上がり結愛に近づいては提案をする。
   昨日は頑張ったから今日は休日として休むのもアリかと思い、たまにはこう言うことも大事だと考える。
   
 「な、なぁ結愛……今日は暇か?」

 「何よ、突然。 まぁ……暇と言えば暇になるわよ?」

   翠は思惑通りに事が進んだのか指をパチンと鳴らしては結愛の頭をポンポンと叩く。
   女性がうっかりすると男性を叩くかのように、翠は嬉しいと女神様の頭をポンポンとするようで、結愛にまたもや顔を赤くしてしまう。

 「暇ならさ、デートでもしようぜ? 見られるのが嫌ならお家デートでも。」

 「い……行きたいなら、良いわよ? どこかに行く?」

   結愛の口から出たのは外でのデートOKのサイン。
   恵麻の時は見られるとマズイとは言ってたけど結愛には何か策があるのだろうか、嬉しすぎてさっきまでのゆっくりとした動きがエンジンを入れた車のように速くなる。

 「どこに行こうかなー、特に宛は無いな。」

 「なら、神様の世界……通称【神界】へ行きましょ!」

   結愛も何だか嬉しそうでイキイキとしてきたようだ。
   誰かを幸せに……笑顔にできるならそれもまた善行だと翠は納得し、これを狙っていたかのように微笑んでは支度をし、結愛も急いで掃除を終わらせるのであった。
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