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第3章【火曜の火山《燎煉》】
自分同士の違い
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あれからしばらく何事もなく時間が経ち、他人を……いや、主に私をいぢくる事すら忘れてお湯にどっぷりと浸かってリラックスしている智美を見ると、どうにももう私はストレス解消のお払い箱扱いだと思うがそれはそれでこれ以上何をされる訳でもないから安心できるから別に良い。
けど改めてこうして考えてみると不思議なもの、彼女にこうやって構って貰うともっともっとって気持ちが湧いてきて……こんなのおかしい感情だとわかってて否定したいのに、まるで構われた私自身が犬のように興奮して次に何をしてくれるのか楽しみで仕方なくなり求めちゃいそうな気持ちになる。
一応全員の固有の能力がどんなものかを理解してるはずだが智美にこんな隠された力があるとは思ってもいなかった、あとでメモ書きに付け加えておくとしよう。
そう思うとこの力はもしかしたら発電所の従業員を従える上で非常に役に立つのじゃないかと思うも、もちろん考えの予想は彼女いわくおおむね合っいるのだそうだ。
元から人を狂わす紅い瞳と言いその術をかけられた人を構ってちゃんにするスキルと言い……それもしかして、いや……もしかしなくても洗脳だよね?
洗脳系の能力は最強の部類に入るチート、そうでなくても素の力が強い智美に取ってはこの2つがあるだけで鬼に金棒以上、頼もしいことこの上ないよ。
ガチで怒らせると人であっても殺すの躊躇わない性格してるのがタマにキズなんだけどさ。
「ちょっとぉ、洗脳だなんて人聞き悪いこと言わないでくれるー? 私が指示すれば従順に従ってくれるだけよ。」
その指示に従業員はイキイキしてたのか? それとも震えながら無茶な指示を強制されていたのか……どっちでも想像できる辺り怖いと思うんだけど。
けど私は難しい仕事はやむを得ない場合は断る時もあるが、智美に関しては【出来ないじゃなくて、やれ】ともはやパワハラしてても性格上おかしくはなさそうだと思わない?
そんな暴君な彼女と言えど根っから人にあれこれ無責任に仕事を丸投げするような性格じゃない、仮にそうだとしても内容が難しすぎて困っている従業員を見ると自分で無茶な仕事押し付けても手取り足取りわかるまで何度でも教えてあげるのが智美流。
わからないことを何度聞き直したって……まぁ、さすがに限度はあるがちょっとやそっとじゃ怒らないからわからないままにして恥にするよりかはこういう上司って素敵だし羨ましいかも。
「はぁ~、人を動かすって本当に肩が凝っちゃうわぁ。」
肩をグルグルと動かすもチラチラ見てくる辺り察してるよね? あれ絶対わかってやってることだ。
大きいからって態度までデカくして……でも小さい方が凝らなくてけっこうなんだよなぁ。
それに仕事の邪魔になるし、走るとき辛いし……小さいのは正義だ、これは絶対に負け惜しみなんかじゃない!!
「ねーねー、何食べたらおっぱいって大きくなるの? 私小さいから大きくしたいっ。」
分かりやすい挑発に乗るのは結愛……とはいえそれを挑発ととらえずにアドバイスが欲しいって意味で食いついた辺りは気にしてたんだなぁって思うかもしれない、だが酷な話だと思うかもしれないけど今の結愛じゃ大きくならない。
そもそも小さい以前に【無】に等しいからな?
「んー、私は結愛から分割されたときには元からこの姿だったし。 と言うか元の姿に戻ったら別にほどよくあるから気にすることはないと思うけど。」
「それでも私今小さいもん!!」
今は訳合って身体がバラバラの分割になってそれが原因で小さくなってるから、また皆を吸収して1人に戻れば天音サイズにはなれるのだ。
元の結愛も豊かなサイズなのだが、どうしても女の子な以上は胸の話に持ち込まれるとどうにも嫉妬しちゃうのが現実。
かといって元に戻ると皆居なくなるから寂しいってことで彼女なりにも深い悩みがあるわけだ。
そんな七曜神は身体のサイズが固定されてるので基本胸が大きくなったり背丈が延びたりするわけはない、そこがデメリットだが逆に返せばいくらドカ食いしたとしても体重は増えず病気にもならない。
仮に肉体が激しく損傷しても翌日にはきれいサッパリ治って生き返るほど、だからこの身体がどんなに貧相であろうが感謝しなくてはな……結愛。
「まー、いつでも元の姿に戻れるって余裕が心にあれば元々豊かだから別に小さな身体でも良いわっ。 なぁんだ、気にするほどでもなかった。」
「まぁ、大きくしたいって言うなら瑞穂は普通の人間だから大豆や鶏肉を摂取することね。 効果は個人差なので文句は受け付けないけど。」
さすが食べることに関してと栄養学の知識については智美は頼れる。
いくら身体が固定されてる私といえどもそういうことを言われると試したくなるものだ、万が一の可能性に賭けて……かな。
「いやぁ、私は小さなままでも別にねぇ。」
そういえば聞いたことがあって、現代の男の人は小さい胸を好む人が多いって聞くからただ単に大きければ良いって訳じゃないのをネットで聞いたことがあったな。
そう思えば私も別に気にするほどでもないとは言える。
私は智美でもあれば冥綾でもあるし、モノは考えようってこういうことなんだなぁって自問自答で納得する私であった。
けど改めてこうして考えてみると不思議なもの、彼女にこうやって構って貰うともっともっとって気持ちが湧いてきて……こんなのおかしい感情だとわかってて否定したいのに、まるで構われた私自身が犬のように興奮して次に何をしてくれるのか楽しみで仕方なくなり求めちゃいそうな気持ちになる。
一応全員の固有の能力がどんなものかを理解してるはずだが智美にこんな隠された力があるとは思ってもいなかった、あとでメモ書きに付け加えておくとしよう。
そう思うとこの力はもしかしたら発電所の従業員を従える上で非常に役に立つのじゃないかと思うも、もちろん考えの予想は彼女いわくおおむね合っいるのだそうだ。
元から人を狂わす紅い瞳と言いその術をかけられた人を構ってちゃんにするスキルと言い……それもしかして、いや……もしかしなくても洗脳だよね?
洗脳系の能力は最強の部類に入るチート、そうでなくても素の力が強い智美に取ってはこの2つがあるだけで鬼に金棒以上、頼もしいことこの上ないよ。
ガチで怒らせると人であっても殺すの躊躇わない性格してるのがタマにキズなんだけどさ。
「ちょっとぉ、洗脳だなんて人聞き悪いこと言わないでくれるー? 私が指示すれば従順に従ってくれるだけよ。」
その指示に従業員はイキイキしてたのか? それとも震えながら無茶な指示を強制されていたのか……どっちでも想像できる辺り怖いと思うんだけど。
けど私は難しい仕事はやむを得ない場合は断る時もあるが、智美に関しては【出来ないじゃなくて、やれ】ともはやパワハラしてても性格上おかしくはなさそうだと思わない?
そんな暴君な彼女と言えど根っから人にあれこれ無責任に仕事を丸投げするような性格じゃない、仮にそうだとしても内容が難しすぎて困っている従業員を見ると自分で無茶な仕事押し付けても手取り足取りわかるまで何度でも教えてあげるのが智美流。
わからないことを何度聞き直したって……まぁ、さすがに限度はあるがちょっとやそっとじゃ怒らないからわからないままにして恥にするよりかはこういう上司って素敵だし羨ましいかも。
「はぁ~、人を動かすって本当に肩が凝っちゃうわぁ。」
肩をグルグルと動かすもチラチラ見てくる辺り察してるよね? あれ絶対わかってやってることだ。
大きいからって態度までデカくして……でも小さい方が凝らなくてけっこうなんだよなぁ。
それに仕事の邪魔になるし、走るとき辛いし……小さいのは正義だ、これは絶対に負け惜しみなんかじゃない!!
「ねーねー、何食べたらおっぱいって大きくなるの? 私小さいから大きくしたいっ。」
分かりやすい挑発に乗るのは結愛……とはいえそれを挑発ととらえずにアドバイスが欲しいって意味で食いついた辺りは気にしてたんだなぁって思うかもしれない、だが酷な話だと思うかもしれないけど今の結愛じゃ大きくならない。
そもそも小さい以前に【無】に等しいからな?
「んー、私は結愛から分割されたときには元からこの姿だったし。 と言うか元の姿に戻ったら別にほどよくあるから気にすることはないと思うけど。」
「それでも私今小さいもん!!」
今は訳合って身体がバラバラの分割になってそれが原因で小さくなってるから、また皆を吸収して1人に戻れば天音サイズにはなれるのだ。
元の結愛も豊かなサイズなのだが、どうしても女の子な以上は胸の話に持ち込まれるとどうにも嫉妬しちゃうのが現実。
かといって元に戻ると皆居なくなるから寂しいってことで彼女なりにも深い悩みがあるわけだ。
そんな七曜神は身体のサイズが固定されてるので基本胸が大きくなったり背丈が延びたりするわけはない、そこがデメリットだが逆に返せばいくらドカ食いしたとしても体重は増えず病気にもならない。
仮に肉体が激しく損傷しても翌日にはきれいサッパリ治って生き返るほど、だからこの身体がどんなに貧相であろうが感謝しなくてはな……結愛。
「まー、いつでも元の姿に戻れるって余裕が心にあれば元々豊かだから別に小さな身体でも良いわっ。 なぁんだ、気にするほどでもなかった。」
「まぁ、大きくしたいって言うなら瑞穂は普通の人間だから大豆や鶏肉を摂取することね。 効果は個人差なので文句は受け付けないけど。」
さすが食べることに関してと栄養学の知識については智美は頼れる。
いくら身体が固定されてる私といえどもそういうことを言われると試したくなるものだ、万が一の可能性に賭けて……かな。
「いやぁ、私は小さなままでも別にねぇ。」
そういえば聞いたことがあって、現代の男の人は小さい胸を好む人が多いって聞くからただ単に大きければ良いって訳じゃないのをネットで聞いたことがあったな。
そう思えば私も別に気にするほどでもないとは言える。
私は智美でもあれば冥綾でもあるし、モノは考えようってこういうことなんだなぁって自問自答で納得する私であった。
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