10 / 20
第零点九百九十九章・揃物商店へ
お菓子の朝食
しおりを挟む
――美味しいけど……。
浅葱は震える手でポテトチップをつまんでは少しずつ口に運ぶも思考がメチャメチャなのだ。
これはおやつではない、朝食なのだと思うとこれだと言うのを考えると胃が死にそうである。
あのあと、七時前には揃物は起き出しては朝食を勝手に食べ初めて居たようで、居眠りから起こされた形となって今に至るのだ。
「うん、美味しい!」
牛乳パックに押し潰されて平べったくなった雑巾のような菓子パンを揃物は食べ、ご機嫌なご様子だが、浅葱の顔は真っ暗である。
菓子パンなら許容範囲だが、そちらを提供して欲しかったけど居候の分際ではそんなことは言えない。
黙ってあらかた食べるのに十五分、満たされるわけでもないのに重たいお腹をさすって一日が始まろうとしていたこの頃。
――何やら書類を纏めているようだけど?
歯磨きをして洗顔を終えてさっぱりした浅葱は見渡すと、揃物が前日の書類をまとめているのがわかる。
自分の名前が記載されていたため、何かに使うようなのだが気になった浅葱は聞いてみることに。
「この書類って何?」
「あー、新しい神様の申請書だ。 一応浅葱は神だけどまだ仮だからな。 役所に提出して認可してもらうわけよ。」
仮と言われても神様の実感はわかないもののきちっとした書類なのだと思うと、なんだか揃物にも申し訳ないようだ。
けど、こればかりは自分には書くことはたぶん無理だろう。
一通り纏めたりしていると揃物はジャケットを着込む。
どうやら出掛けるみたいだ。
「さてと、電気代でも払いに行くかねぇ。 浅葱も来るんだぞ!」
あいにくセーラーの制服一張羅なもので防寒着などは無いと思っていたが、そこは揃物の防寒着を貸してくれたようだ。
男物の物なのでかなり大きいが包まれるような温かさ。
「布団に続いてこれも酸味があるのかよ。」
浅葱は脱ぎ捨ててはカッとなって目を見開くも、それがなきゃ今の朝は寒くて身震いしてしまうほどだ。
無くてもいいが肌寒いのには変わりはなくなるとなると嫌なのでしぶしぶ着込むことに。
けど、なぜか嫌じゃない不思議な気持ちの浅葱。
「行くぞ。 裏に車停めてあるからよ。」
「ま、待ってよ! チャックが噛んで……あぁもう。」
何とか着込みながら外に出ると顔には冷たい風が吹き付けては、冬の訪れを感じさせる冷たい空気。
少しだけ空を見上げては、胸一杯に空気を吸っては体に活を入れるのだった。
浅葱は震える手でポテトチップをつまんでは少しずつ口に運ぶも思考がメチャメチャなのだ。
これはおやつではない、朝食なのだと思うとこれだと言うのを考えると胃が死にそうである。
あのあと、七時前には揃物は起き出しては朝食を勝手に食べ初めて居たようで、居眠りから起こされた形となって今に至るのだ。
「うん、美味しい!」
牛乳パックに押し潰されて平べったくなった雑巾のような菓子パンを揃物は食べ、ご機嫌なご様子だが、浅葱の顔は真っ暗である。
菓子パンなら許容範囲だが、そちらを提供して欲しかったけど居候の分際ではそんなことは言えない。
黙ってあらかた食べるのに十五分、満たされるわけでもないのに重たいお腹をさすって一日が始まろうとしていたこの頃。
――何やら書類を纏めているようだけど?
歯磨きをして洗顔を終えてさっぱりした浅葱は見渡すと、揃物が前日の書類をまとめているのがわかる。
自分の名前が記載されていたため、何かに使うようなのだが気になった浅葱は聞いてみることに。
「この書類って何?」
「あー、新しい神様の申請書だ。 一応浅葱は神だけどまだ仮だからな。 役所に提出して認可してもらうわけよ。」
仮と言われても神様の実感はわかないもののきちっとした書類なのだと思うと、なんだか揃物にも申し訳ないようだ。
けど、こればかりは自分には書くことはたぶん無理だろう。
一通り纏めたりしていると揃物はジャケットを着込む。
どうやら出掛けるみたいだ。
「さてと、電気代でも払いに行くかねぇ。 浅葱も来るんだぞ!」
あいにくセーラーの制服一張羅なもので防寒着などは無いと思っていたが、そこは揃物の防寒着を貸してくれたようだ。
男物の物なのでかなり大きいが包まれるような温かさ。
「布団に続いてこれも酸味があるのかよ。」
浅葱は脱ぎ捨ててはカッとなって目を見開くも、それがなきゃ今の朝は寒くて身震いしてしまうほどだ。
無くてもいいが肌寒いのには変わりはなくなるとなると嫌なのでしぶしぶ着込むことに。
けど、なぜか嫌じゃない不思議な気持ちの浅葱。
「行くぞ。 裏に車停めてあるからよ。」
「ま、待ってよ! チャックが噛んで……あぁもう。」
何とか着込みながら外に出ると顔には冷たい風が吹き付けては、冬の訪れを感じさせる冷たい空気。
少しだけ空を見上げては、胸一杯に空気を吸っては体に活を入れるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる