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第一章・臼箕電工
森の中で
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――意外と言えば意外。
よく思えば揃物は見た目の年齢に合わず車を運転いているようなものになってしまっていると気がつく浅葱。
でも神様だし常識は通用しないとなると考えるだけ無駄で、何よりも心地よい運転には普段の口調の荒ぶりとは正反対で驚く。
昨日は昨日で乗っていたが、その時は揃物の事をよく知らなかった為に今一度根はいい人なんだと実感させられる。
「ねぇ、これからどこに行くの?」
車は南へと走らせては生い茂る暗い森を突き進む。
窓辺からは木々しか見えないもので退屈してたのだから、この森を出るのかと考えると少しだけワクワクしてならないのだ。
「街に行くんだ、臼箕電工って会社に今月の電気代を払いにね。」
ここの世界にもコンビニは昨日見かけたことでこの付近は周知の上だけど、そこで電気代を払えば良いんじゃないかと思うのだが、あいにくここは昨日の今日来たばかりであるためシステム上はよくわからない。
「知り合いが運営してるからな、たまには顔見せしてみるのも乙なものだ。」
「それって社長さん!? すごい偉い人じゃ……うげっ!!」
興奮を隠せない浅葱はついシートベルトがロックされるくらい勢いよく動いたものだからえづいてしまうも、そんなに偉い人が揃物の知り合いなら顔は広いのだと揃物の顔を見る。
揃物はたしかにイケメンだけど、あまり直視はできないためほんの一瞬だけ。
「この神様の世界で一番の強さを誇る人だ。 神様は神位と呼ばれるランクがあって臼箕は一位なんだぞ。 まあ、俺は七十二位だけど。」
「え、最強じゃんそのウスミって人! いや、神様!?」
これからここで一番強いやつに会いに行くとなると緊張するけど、何故かワクワクする。
「揃物は微妙だね。」
声のトーンがガックリ下がってしまうも、何かを察したのか反論する。
「神位は八百万位まであるんだよ、その内の七十二位っていうのは俺だって相当強いんだけど……、おーい浅葱ぃ。」
「そりゃそうかもしれないけど、何か微妙すぎるから。」
けど、そう思うと自分自身が何位なのか気になって仕方がなくなるが、仮にも神だけどランクはきっとあるはずだと確信してる。
「そういえば私って何位だろ?」
「さぁ? それも調べてみるか。」
現段階ではまだわからないようだが、神様としては新入りだしせいぜい百万単位の位だろうとは思うが五百万位くらいかなと勝手に想像を膨らませる。
後に大変な順位であることと、臼箕に会うことも。
――森を抜けて。
木々の葉が遮っていた陽光がフロントガラス越しから伝わってくるのがわかると驚きが隠せず、興奮気味の浅葱。
やっぱり新鮮な風景は麻木をドキドキさせるのには充分だし、見るものすべてが新しいのだから無理はないが、そんな無邪気な姿の彼女を見ては頬笑む揃物を浅葱は知らない。
よく思えば揃物は見た目の年齢に合わず車を運転いているようなものになってしまっていると気がつく浅葱。
でも神様だし常識は通用しないとなると考えるだけ無駄で、何よりも心地よい運転には普段の口調の荒ぶりとは正反対で驚く。
昨日は昨日で乗っていたが、その時は揃物の事をよく知らなかった為に今一度根はいい人なんだと実感させられる。
「ねぇ、これからどこに行くの?」
車は南へと走らせては生い茂る暗い森を突き進む。
窓辺からは木々しか見えないもので退屈してたのだから、この森を出るのかと考えると少しだけワクワクしてならないのだ。
「街に行くんだ、臼箕電工って会社に今月の電気代を払いにね。」
ここの世界にもコンビニは昨日見かけたことでこの付近は周知の上だけど、そこで電気代を払えば良いんじゃないかと思うのだが、あいにくここは昨日の今日来たばかりであるためシステム上はよくわからない。
「知り合いが運営してるからな、たまには顔見せしてみるのも乙なものだ。」
「それって社長さん!? すごい偉い人じゃ……うげっ!!」
興奮を隠せない浅葱はついシートベルトがロックされるくらい勢いよく動いたものだからえづいてしまうも、そんなに偉い人が揃物の知り合いなら顔は広いのだと揃物の顔を見る。
揃物はたしかにイケメンだけど、あまり直視はできないためほんの一瞬だけ。
「この神様の世界で一番の強さを誇る人だ。 神様は神位と呼ばれるランクがあって臼箕は一位なんだぞ。 まあ、俺は七十二位だけど。」
「え、最強じゃんそのウスミって人! いや、神様!?」
これからここで一番強いやつに会いに行くとなると緊張するけど、何故かワクワクする。
「揃物は微妙だね。」
声のトーンがガックリ下がってしまうも、何かを察したのか反論する。
「神位は八百万位まであるんだよ、その内の七十二位っていうのは俺だって相当強いんだけど……、おーい浅葱ぃ。」
「そりゃそうかもしれないけど、何か微妙すぎるから。」
けど、そう思うと自分自身が何位なのか気になって仕方がなくなるが、仮にも神だけどランクはきっとあるはずだと確信してる。
「そういえば私って何位だろ?」
「さぁ? それも調べてみるか。」
現段階ではまだわからないようだが、神様としては新入りだしせいぜい百万単位の位だろうとは思うが五百万位くらいかなと勝手に想像を膨らませる。
後に大変な順位であることと、臼箕に会うことも。
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