6 / 22
第三章・都市部
再出発と福引きチケット
しおりを挟む
――眩しい朝日に起こされて……。
ものの四時間しか眠ってないアルマには昨晩の疲れは相当堪えたのか、筋肉痛らしき右手をプラプラさせながらリンゴを左手で持ちながらかじりつく。
倦怠感こそあれど心と体は満たされて、じんわりと暖かかったため、リンゴを持つ分には苦にもない。
「はぁ……俺としたことがな、まさかあんなことになるなんて。」
思い出す分には構わないが、思い出そうとするとボーッとした熱っぽさが込み上げてきては下半身が反応したり、リディアの事が頭から離れなくなったりと複雑な気分に陥ってしまいそうで怖かった。
それはアルマさん以上にリディアのことを好きになってしまったら、どうすればいいのかわからなくなってしまうためだ。
それでもやはりリディアの事が頭から離れないのは明確で、寝起き早々の気だるさと同時に放心状態はしばらくは続いた。
「さてと、もうそろそろなはずだよな。」
アルマは宿屋の目の前でソワソワしながら待つこと数分、荷馬車がやって来る。
この荷馬車で一気に都市部まで移動しては本来チュートリアルは終了であり、一旦は戦闘においてのイロハを学んだことからゲームの本当の始まりだと言える。
「よっと……都市部までお願いできるかな?」
「あぁ、良いぜ……乗りな。」
小柄なおじさんは馬を指揮すると荷馬車はゆっくりと走り出すもその数秒後、不思議な寂しさが湧いては後ろを振り向く。
その不思議な寂しさの原因はイベントのねじ曲げに存在していることにはすぐに気がつくも、アルマが意図しないときに発動することもあるようなのだから仕方ないとはいえ、本来は村の皆が見送りをしてくれるはずなのだ。
「……はぁ。」
一日しか滞在していなくても村の人の事は愛着があるし、前回のアカウントの時よりずっと特別な存在になったボム爺やリディアとの別れは辛いものだが、今はストーリーを進めてまたあとでサブクエストの時に会いに来ればいいと妥協する。
荷馬車の揺れはとても心地よいもので、舗装されてない地面だけの道を力強く走る車輪の揺れは、バスのような感覚に似てはいないものの自然と睡眠に落ちることができる良き体験であった。
「着いたぞ、さぁ……起きた起きた。」
「ん? ん……。」
おじさんの声で起こされたのは太陽が少し傾いた頃の出来事であり、大体昼の二時と言えるような時間帯だが無事に都市部まで到着したことに安堵し胸を撫で下ろすアルマ。
「おじさん、ありがとう。」
「なんのなんの、人間助け合いが一番だ。 それに目的地が都市部までなら利害の一致ってヤツだよ。」
野菜を積んだ荷馬車はアルマを下ろすとそのまま都市部の内部の方へと走り出すと、心地のよい馬蹄の足音と共に瞬く間の間に小さくなっては見えなくなってゆく。
アルマも道草は食えないであろうからさっさと都市部に入っては、やるべきことをやって急ごうとする。
しかし、ここまで来ればさすがのオンラインの人をようやく発見できたのか、サーバーの繋がりがあることに少しだけホッとしては完璧な孤独じゃないことに安心する。
「さてと……、あ……あ、あぁああああぁぁっ!?」
都市部の人の多さと賑やかさに浮かれていた直後である、とても大切なものを思い出しては頭を抱えて青ざめるアルマ。
いったい何があったと言うのだろう?
本来のルートではスライムの襲撃から町を救った主人公は村長から御礼の印として、都市部の武器屋で使える福引きチケットを貰えるはずなのだが、そのイベントすらねじ曲げられているため大抵のゲームの醍醐味、通称【リセマラ】と呼ばれる試練が存在しないのだ。
リセマラと言うのはリセットマラソンの略称であり、ゲームをスタートさせてはチュートリアル等をクリアすると冒険の始まりとして大抵はガチャを無償で引かせてくれる。
そこから冒険がスタートするのだが、いかんせんガチャなのだからレア度の低いものを引き当てたり気に入らないものが当たったりするとデーターをリセットしては、お目当ての武器などが当たるまでリセットし、それを繰り返すマラソンが始まるのだ。
「あ……あぁ……、福引きチケット。」
武器屋には常に行列が絶え間なく見えており、強い武器やお目当ての武器をゲットできたユーザーは歓喜し、気に入らない……もしくは弱い武器を当てたものはその場でログアウトしてはアカウントを一からやり直す作業がここでは良くみられる。
「おおっと、【命刈鎌・ライフハーヴェスト】が大当たりぃいいっ!!」
武器屋のお姉さんはカランカランと軽快にベルを鳴らすとカッコいい大きな鎌が当選したユーザーに贈られ、早速装備してはどこかへと駆け足で走ってゆく。
もちろん、オンラインなのだから頭上の電工掲示板にはとてもレア度の高い武器や装備などの当選者は発表される仕組みであり、一時的に注目の対象とされる。
「うわぁ、俺の狙いの武器が目の前で当てられてる……こりゃ、乱数の調整が失敗かな。」
「俺はカルヴァドス当てるまで諦めんよ! まぁ……リセマラ百十四週目なのだがな。」
「はー……ぶっ壊れとか、マジ人権だわ。」
色々なユーザーのチャットは駄々漏れであるが、デジタル抽選のガチャは残酷ながらもお金を搾り取るのだから、初めは無償で引かせてくれることに誰も文句は言わないだろう。
まぁ、排出率についてはたいていは甘くないようだが。
先程の【命刈鎌・ライフハーヴェスト】と言うのもやはり相当なレア度を誇る武器であり、植物系統のモンスターに追加ダメージの【キラー】という特性を持ち、さらには体力を吸収する【ドレイン】の効果も自動で付与されるみんなの憧れの武器である。
一番の見所は名前の通り、命を刈り取る鎌、命の収穫などの意味合いが込められた武器なのであるために、会心の一撃が出やすい特性も魅力なのだ。
この武器欲しさに、ピックアップ時に搾り取られ爆死したユーザーも数知れず、まさに命を刈り取る鎌の名前は伊達じゃない。
「俺だけ木の剣と言うのも恥ずかしいな。」
辺りを見渡すと当然の事ながらガチャを引き終わった人達が集う場所なので、レアでも妥協して進めている人や普通に強い武器の人、ぶっ壊れの武器を持つラッキーな初心者マークのユーザーがたくさんいる。
その中で木の剣を持っているのはアルマ一人だけなのだから、逃げたくなるのは当たり前だろう。
「と、とりあえずイベントの地点まで逃げるしかない。」
トボトボとガチャを引けない恨みのオーラを出しながら、イベントの地点の路地裏まで行くことに。
路地裏にもたくさんの人が居ており、初めてのクエストをしようとみんな必死である。
「あっ……と、そこの君にも頼もうかな?」
これまたオッサンがアルマに話しかけてくるも、本来はこちらから話しかけなきゃ何も始まらないはずなのだが、相手はエヌ・ピー・シーであろうがアルマにだけは心を持つ存在。
他のユーザーの画面には普通に写ってるかもしれないが、アルマのユーザーからはきっと変に思えてるのかもしれない。
とはいえ、アルマのユーザー自体がアルマとしてここにいるのだから別に深くは気にしなくても良いと、心に言い聞かせる。
「あー、薬草三つだよね? 了解。」
「なっ、なぜ言わなくても解ったんだ!?」
オッサンは不思議そうな表情をしているも、アルマにとっては二週目と言っても過言じゃないし大抵のストーリーはわかる。
ねじ曲がった予期しないストーリー以外なら魔王までの道のりは暗記しているはずだから、あっさりと了解を得ると薬草を採取するために一旦は都市部の外に行こうとするのだった。
ものの四時間しか眠ってないアルマには昨晩の疲れは相当堪えたのか、筋肉痛らしき右手をプラプラさせながらリンゴを左手で持ちながらかじりつく。
倦怠感こそあれど心と体は満たされて、じんわりと暖かかったため、リンゴを持つ分には苦にもない。
「はぁ……俺としたことがな、まさかあんなことになるなんて。」
思い出す分には構わないが、思い出そうとするとボーッとした熱っぽさが込み上げてきては下半身が反応したり、リディアの事が頭から離れなくなったりと複雑な気分に陥ってしまいそうで怖かった。
それはアルマさん以上にリディアのことを好きになってしまったら、どうすればいいのかわからなくなってしまうためだ。
それでもやはりリディアの事が頭から離れないのは明確で、寝起き早々の気だるさと同時に放心状態はしばらくは続いた。
「さてと、もうそろそろなはずだよな。」
アルマは宿屋の目の前でソワソワしながら待つこと数分、荷馬車がやって来る。
この荷馬車で一気に都市部まで移動しては本来チュートリアルは終了であり、一旦は戦闘においてのイロハを学んだことからゲームの本当の始まりだと言える。
「よっと……都市部までお願いできるかな?」
「あぁ、良いぜ……乗りな。」
小柄なおじさんは馬を指揮すると荷馬車はゆっくりと走り出すもその数秒後、不思議な寂しさが湧いては後ろを振り向く。
その不思議な寂しさの原因はイベントのねじ曲げに存在していることにはすぐに気がつくも、アルマが意図しないときに発動することもあるようなのだから仕方ないとはいえ、本来は村の皆が見送りをしてくれるはずなのだ。
「……はぁ。」
一日しか滞在していなくても村の人の事は愛着があるし、前回のアカウントの時よりずっと特別な存在になったボム爺やリディアとの別れは辛いものだが、今はストーリーを進めてまたあとでサブクエストの時に会いに来ればいいと妥協する。
荷馬車の揺れはとても心地よいもので、舗装されてない地面だけの道を力強く走る車輪の揺れは、バスのような感覚に似てはいないものの自然と睡眠に落ちることができる良き体験であった。
「着いたぞ、さぁ……起きた起きた。」
「ん? ん……。」
おじさんの声で起こされたのは太陽が少し傾いた頃の出来事であり、大体昼の二時と言えるような時間帯だが無事に都市部まで到着したことに安堵し胸を撫で下ろすアルマ。
「おじさん、ありがとう。」
「なんのなんの、人間助け合いが一番だ。 それに目的地が都市部までなら利害の一致ってヤツだよ。」
野菜を積んだ荷馬車はアルマを下ろすとそのまま都市部の内部の方へと走り出すと、心地のよい馬蹄の足音と共に瞬く間の間に小さくなっては見えなくなってゆく。
アルマも道草は食えないであろうからさっさと都市部に入っては、やるべきことをやって急ごうとする。
しかし、ここまで来ればさすがのオンラインの人をようやく発見できたのか、サーバーの繋がりがあることに少しだけホッとしては完璧な孤独じゃないことに安心する。
「さてと……、あ……あ、あぁああああぁぁっ!?」
都市部の人の多さと賑やかさに浮かれていた直後である、とても大切なものを思い出しては頭を抱えて青ざめるアルマ。
いったい何があったと言うのだろう?
本来のルートではスライムの襲撃から町を救った主人公は村長から御礼の印として、都市部の武器屋で使える福引きチケットを貰えるはずなのだが、そのイベントすらねじ曲げられているため大抵のゲームの醍醐味、通称【リセマラ】と呼ばれる試練が存在しないのだ。
リセマラと言うのはリセットマラソンの略称であり、ゲームをスタートさせてはチュートリアル等をクリアすると冒険の始まりとして大抵はガチャを無償で引かせてくれる。
そこから冒険がスタートするのだが、いかんせんガチャなのだからレア度の低いものを引き当てたり気に入らないものが当たったりするとデーターをリセットしては、お目当ての武器などが当たるまでリセットし、それを繰り返すマラソンが始まるのだ。
「あ……あぁ……、福引きチケット。」
武器屋には常に行列が絶え間なく見えており、強い武器やお目当ての武器をゲットできたユーザーは歓喜し、気に入らない……もしくは弱い武器を当てたものはその場でログアウトしてはアカウントを一からやり直す作業がここでは良くみられる。
「おおっと、【命刈鎌・ライフハーヴェスト】が大当たりぃいいっ!!」
武器屋のお姉さんはカランカランと軽快にベルを鳴らすとカッコいい大きな鎌が当選したユーザーに贈られ、早速装備してはどこかへと駆け足で走ってゆく。
もちろん、オンラインなのだから頭上の電工掲示板にはとてもレア度の高い武器や装備などの当選者は発表される仕組みであり、一時的に注目の対象とされる。
「うわぁ、俺の狙いの武器が目の前で当てられてる……こりゃ、乱数の調整が失敗かな。」
「俺はカルヴァドス当てるまで諦めんよ! まぁ……リセマラ百十四週目なのだがな。」
「はー……ぶっ壊れとか、マジ人権だわ。」
色々なユーザーのチャットは駄々漏れであるが、デジタル抽選のガチャは残酷ながらもお金を搾り取るのだから、初めは無償で引かせてくれることに誰も文句は言わないだろう。
まぁ、排出率についてはたいていは甘くないようだが。
先程の【命刈鎌・ライフハーヴェスト】と言うのもやはり相当なレア度を誇る武器であり、植物系統のモンスターに追加ダメージの【キラー】という特性を持ち、さらには体力を吸収する【ドレイン】の効果も自動で付与されるみんなの憧れの武器である。
一番の見所は名前の通り、命を刈り取る鎌、命の収穫などの意味合いが込められた武器なのであるために、会心の一撃が出やすい特性も魅力なのだ。
この武器欲しさに、ピックアップ時に搾り取られ爆死したユーザーも数知れず、まさに命を刈り取る鎌の名前は伊達じゃない。
「俺だけ木の剣と言うのも恥ずかしいな。」
辺りを見渡すと当然の事ながらガチャを引き終わった人達が集う場所なので、レアでも妥協して進めている人や普通に強い武器の人、ぶっ壊れの武器を持つラッキーな初心者マークのユーザーがたくさんいる。
その中で木の剣を持っているのはアルマ一人だけなのだから、逃げたくなるのは当たり前だろう。
「と、とりあえずイベントの地点まで逃げるしかない。」
トボトボとガチャを引けない恨みのオーラを出しながら、イベントの地点の路地裏まで行くことに。
路地裏にもたくさんの人が居ており、初めてのクエストをしようとみんな必死である。
「あっ……と、そこの君にも頼もうかな?」
これまたオッサンがアルマに話しかけてくるも、本来はこちらから話しかけなきゃ何も始まらないはずなのだが、相手はエヌ・ピー・シーであろうがアルマにだけは心を持つ存在。
他のユーザーの画面には普通に写ってるかもしれないが、アルマのユーザーからはきっと変に思えてるのかもしれない。
とはいえ、アルマのユーザー自体がアルマとしてここにいるのだから別に深くは気にしなくても良いと、心に言い聞かせる。
「あー、薬草三つだよね? 了解。」
「なっ、なぜ言わなくても解ったんだ!?」
オッサンは不思議そうな表情をしているも、アルマにとっては二週目と言っても過言じゃないし大抵のストーリーはわかる。
ねじ曲がった予期しないストーリー以外なら魔王までの道のりは暗記しているはずだから、あっさりと了解を得ると薬草を採取するために一旦は都市部の外に行こうとするのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる