32 / 52
2章 魔法学園編
神族会議2
しおりを挟む
「みなさん集まりましたね」
円卓に集められた神々は、それぞれの椅子に鎮座している。
「ほんに、最近はよう集まるなぁ」
「仕方なかろう。あの小僧はあやつの生まれ変わりなのだからな」
「なんじゃ、お主も興味を持ったのか?猿獅子よ」
「私語はそれくらいで。今日は、悠真さんの事ともう1つ、先代の最高神ディアナスの失われた遺品の1つ"闇の衣"についてです。ってクレアさん?いつまで泣いているんですか!」
円卓に突っ伏しているクレア。
「だって、だってぇぇ!悠真が、悠真がぁぁぁ!」
「はぁ・・・クレアさんはこの状態だし、
エルミナさんとステラさんは欠席だし。神族ってなんでこう身勝手なのかしら」
「はよう話を進めぬかアリアよ。此奴は弟子を失うて落ち込んでおるだけじゃ。気にするのもバカらしい」
「・・・分かりました。まずは悠真さんの話です。魔法学園で暮らし始めた悠真さんは灰色の騎士隊から学生を守る事を決意したようです。」
「ほう、それで?」
「はい。守ろうにも今の悠真さんの力ではあの騎士隊を退けるのは難しいでしょう。なので、悠真さんの力の解放をしたいと思います。もちろん、第1段階のみですが」
「まどろっこしいな。解放するなら全て解放すれば良かろう」
「猿獅子さん、そういう訳にはいかないんですよ。彼の精神はまだ未発達なので全世界を破壊しかねません」
「ぬぅ」
「して、第1段階はどのような力を解放するのかえ?」
「第1段階は固有スキルの千里眼と超再生です。力の解放に伴い、身体能力も強化されるはずです」
「ほぅ。しかし、それほどまでのスキルを手に入れるとお主のいう成長は見込めぬのではないか?」
「一理ありますね。では、私の貸し与えていたスキル、パーフェクトコピーを返してもらいましょう」
「まぁ、妥当じゃろうな」
一息つき、アリアはもう1つの話題に入った。
「今回、灰色の騎士隊を裏で動かしているのは闇の衣だということが分かりました」
一同が顔を見合わせる。
「あいつの持ち物は強力すぎて魂を持つからな。闇の衣の性質は確か"惑い"だったっけ?」
「はい。あれは民衆を惑わし、争いを生ませる闇に偏った性質です」
「先代も厄介なものを作りおったのぅ!」
カッカッカ!と高らかに笑う猿獅子
「もぅ!猿獅子さん!笑い事ではないのですよ?」
「分かっておる。して、それをどうするのだ?我々神は世界に深く干渉できぬのはお主も知っておるだろう」
「この件に関しても、悠真さんを頼るのはどうでしょうか?」
ドン!と勢いよく机を叩いたのはクレアだ。
「アリア!お前、悠真を殺す気か?」
「じゃがクレアよ。他に方法がないのもまた事実。これは、任せるべきではないのかえ?」
クレアは凄まじい殺気を九尾狐に向けた。
「・・・黙れ女狐。闘神クリスティア・ヘイトの力、知らぬわけでもあるまい」
だが九尾狐はそれに対し、部屋全体が凍てつくほどの冷ややかな目を向けた。
「ほぅ。妾と殺りあうのかえ?」
「2人とも落ち着いてください!」
仲介したのはアリアだ。
「悠真さんには特別な道具を授けますからそれで良いですよね?」
「まぁ、それで良かろう」
「・・・ちっ!」
「これで、今回の会議は終了です。スキルについては私が後ほど譲渡しておきますので」
アリア以外の3人は同時にその場から消えた。
「・・・・・死なないですよね?悠真さん」
円卓に集められた神々は、それぞれの椅子に鎮座している。
「ほんに、最近はよう集まるなぁ」
「仕方なかろう。あの小僧はあやつの生まれ変わりなのだからな」
「なんじゃ、お主も興味を持ったのか?猿獅子よ」
「私語はそれくらいで。今日は、悠真さんの事ともう1つ、先代の最高神ディアナスの失われた遺品の1つ"闇の衣"についてです。ってクレアさん?いつまで泣いているんですか!」
円卓に突っ伏しているクレア。
「だって、だってぇぇ!悠真が、悠真がぁぁぁ!」
「はぁ・・・クレアさんはこの状態だし、
エルミナさんとステラさんは欠席だし。神族ってなんでこう身勝手なのかしら」
「はよう話を進めぬかアリアよ。此奴は弟子を失うて落ち込んでおるだけじゃ。気にするのもバカらしい」
「・・・分かりました。まずは悠真さんの話です。魔法学園で暮らし始めた悠真さんは灰色の騎士隊から学生を守る事を決意したようです。」
「ほう、それで?」
「はい。守ろうにも今の悠真さんの力ではあの騎士隊を退けるのは難しいでしょう。なので、悠真さんの力の解放をしたいと思います。もちろん、第1段階のみですが」
「まどろっこしいな。解放するなら全て解放すれば良かろう」
「猿獅子さん、そういう訳にはいかないんですよ。彼の精神はまだ未発達なので全世界を破壊しかねません」
「ぬぅ」
「して、第1段階はどのような力を解放するのかえ?」
「第1段階は固有スキルの千里眼と超再生です。力の解放に伴い、身体能力も強化されるはずです」
「ほぅ。しかし、それほどまでのスキルを手に入れるとお主のいう成長は見込めぬのではないか?」
「一理ありますね。では、私の貸し与えていたスキル、パーフェクトコピーを返してもらいましょう」
「まぁ、妥当じゃろうな」
一息つき、アリアはもう1つの話題に入った。
「今回、灰色の騎士隊を裏で動かしているのは闇の衣だということが分かりました」
一同が顔を見合わせる。
「あいつの持ち物は強力すぎて魂を持つからな。闇の衣の性質は確か"惑い"だったっけ?」
「はい。あれは民衆を惑わし、争いを生ませる闇に偏った性質です」
「先代も厄介なものを作りおったのぅ!」
カッカッカ!と高らかに笑う猿獅子
「もぅ!猿獅子さん!笑い事ではないのですよ?」
「分かっておる。して、それをどうするのだ?我々神は世界に深く干渉できぬのはお主も知っておるだろう」
「この件に関しても、悠真さんを頼るのはどうでしょうか?」
ドン!と勢いよく机を叩いたのはクレアだ。
「アリア!お前、悠真を殺す気か?」
「じゃがクレアよ。他に方法がないのもまた事実。これは、任せるべきではないのかえ?」
クレアは凄まじい殺気を九尾狐に向けた。
「・・・黙れ女狐。闘神クリスティア・ヘイトの力、知らぬわけでもあるまい」
だが九尾狐はそれに対し、部屋全体が凍てつくほどの冷ややかな目を向けた。
「ほぅ。妾と殺りあうのかえ?」
「2人とも落ち着いてください!」
仲介したのはアリアだ。
「悠真さんには特別な道具を授けますからそれで良いですよね?」
「まぁ、それで良かろう」
「・・・ちっ!」
「これで、今回の会議は終了です。スキルについては私が後ほど譲渡しておきますので」
アリア以外の3人は同時にその場から消えた。
「・・・・・死なないですよね?悠真さん」
0
あなたにおすすめの小説
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~
専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。
ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる