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2章 魔法学園編
女神の雫
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「君はどうやら自信があるようだけど、果たして僕と僕のレイピアに勝てるかな?」
距離を詰めたレイスは何度も刺突してくる。
俺はそれを無駄な動きをせずに難なく躱してみせる。
「ふぅ~んやるね!じゃあこれはどう?」
突きは更にスピードを上げて無数の刺突が俺に襲いかかる。
後方に大きく回避すると、もう一度拳を固めた。
「合成魔法【陽炎】」
蜃気楼の影響で相手に幻影を見せる魔法。
「水と火の合成魔法かぁ。あの人も似たような技をよく使ってたなぁ・・・と言ってもあの人の技は五感の全てを誤認させるもっとすごい技だったけどね」
「アイスクロー!!」
俺は氷の爪を右手に生成し、真正面から斬りかかる。奴からは離れた距離にしか見えないはずだ!
「・・・よっと」
しかし、奴はまるで見えているかのように回避した。
「な、んで・・・」
「なんでって、見えるからに決まってるでしょ?」
初見なのにこの技の対象方法を知っている。なら、もうこの技は使えない。
「ぶっつけ本番だけど試してみるか」
火属性と、新しく覚えた風属性の合成魔法。俺にできるのかは分からない。だが、やるしかない!
俺は奴に向けて指を構えた。
「いくぜ、【魔弾】!」
指先から射出されたのは学園長であるユリウスが愛用する魔法、魔弾。
しかし、学園長の魔弾とは違い、玉のスピードも安定性もない。威力重視の技となってしまった。
だが、レイスはこの魔法をあえて受けた。
「あはは!これが君の切り札かい?効かないなぁ!」
現時点最強の魔法を放っても奴には傷1つつかないのか。
「お返しだよ!」
超再生のスキルの弱点は核である心臓を破壊すること、俺のスキルを知らないレイスは迷う事なく俺の心臓を突き刺した。
「どんなスキルがあるか分からない以上、安全に攻撃できる箇所は限りがあるからね」
そう説明しながら何度も同じ箇所を刺し続ける。
やがて意識は遠くなり、俺は目を閉じた。
「あ~らら。もう死んじゃったの?つまんないなぁ」
パリンッ!
不快な声のすぐあとに、ガラスが割れるような音が聞こえた
「・・・あれ?いき、てる?」
俺は心臓を突かれて確かに死んだはずだ。
なのに、生きてる。
「・・・女神の・・・雫」
レイスはつまらないものを見たかのようにその言葉を吐き捨てた。
「まさか、あの女の加護を受けているとはね」
「【エスソシズム】!」
レイスの背後に回り込んでいたシャロットは、光属性の悪魔祓い
の魔法によりレイスを覆っていた黒い雲を剥ぎ取った。
「今だよ!リーエン君!」
「あぁ!1の型【鬼殺し】」
シャロットに気を取られたレイスはリーエンの存在に気づかずに鬼殺しの技をもろにくらう。
「ぐっ!・・・なぜ、お前は立ち上がれるんだ!」
「私の光魔法【回復聖域】で体力と気絶状態を回復したの」
・・・シャロットいたのか。
距離を詰めたレイスは何度も刺突してくる。
俺はそれを無駄な動きをせずに難なく躱してみせる。
「ふぅ~んやるね!じゃあこれはどう?」
突きは更にスピードを上げて無数の刺突が俺に襲いかかる。
後方に大きく回避すると、もう一度拳を固めた。
「合成魔法【陽炎】」
蜃気楼の影響で相手に幻影を見せる魔法。
「水と火の合成魔法かぁ。あの人も似たような技をよく使ってたなぁ・・・と言ってもあの人の技は五感の全てを誤認させるもっとすごい技だったけどね」
「アイスクロー!!」
俺は氷の爪を右手に生成し、真正面から斬りかかる。奴からは離れた距離にしか見えないはずだ!
「・・・よっと」
しかし、奴はまるで見えているかのように回避した。
「な、んで・・・」
「なんでって、見えるからに決まってるでしょ?」
初見なのにこの技の対象方法を知っている。なら、もうこの技は使えない。
「ぶっつけ本番だけど試してみるか」
火属性と、新しく覚えた風属性の合成魔法。俺にできるのかは分からない。だが、やるしかない!
俺は奴に向けて指を構えた。
「いくぜ、【魔弾】!」
指先から射出されたのは学園長であるユリウスが愛用する魔法、魔弾。
しかし、学園長の魔弾とは違い、玉のスピードも安定性もない。威力重視の技となってしまった。
だが、レイスはこの魔法をあえて受けた。
「あはは!これが君の切り札かい?効かないなぁ!」
現時点最強の魔法を放っても奴には傷1つつかないのか。
「お返しだよ!」
超再生のスキルの弱点は核である心臓を破壊すること、俺のスキルを知らないレイスは迷う事なく俺の心臓を突き刺した。
「どんなスキルがあるか分からない以上、安全に攻撃できる箇所は限りがあるからね」
そう説明しながら何度も同じ箇所を刺し続ける。
やがて意識は遠くなり、俺は目を閉じた。
「あ~らら。もう死んじゃったの?つまんないなぁ」
パリンッ!
不快な声のすぐあとに、ガラスが割れるような音が聞こえた
「・・・あれ?いき、てる?」
俺は心臓を突かれて確かに死んだはずだ。
なのに、生きてる。
「・・・女神の・・・雫」
レイスはつまらないものを見たかのようにその言葉を吐き捨てた。
「まさか、あの女の加護を受けているとはね」
「【エスソシズム】!」
レイスの背後に回り込んでいたシャロットは、光属性の悪魔祓い
の魔法によりレイスを覆っていた黒い雲を剥ぎ取った。
「今だよ!リーエン君!」
「あぁ!1の型【鬼殺し】」
シャロットに気を取られたレイスはリーエンの存在に気づかずに鬼殺しの技をもろにくらう。
「ぐっ!・・・なぜ、お前は立ち上がれるんだ!」
「私の光魔法【回復聖域】で体力と気絶状態を回復したの」
・・・シャロットいたのか。
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