48 / 52
2章 魔法学園編
殺意を持って敬意を喰らう
しおりを挟む
「あなたはいつの時代でも変わらぬようですね。自分の所有物を脅かそうとする全てのものを排除する・・・私はあなたのそんな所に惹かれたのです」
「・・・・・」
「その銀色の髪と金色の瞳、見間違うことはあり得ません。あなたは・・・ディアナス様でございますね」
「・・・遠い昔に、聞いたことがある・・・だが、関係ない。貴様はこれから俺が殺して殺して殺しつくすからな」
これが・・・俺。まるで別人じゃないか・・・。
「それでこそ我が君。私も本気で相手をするとしましょう」
闇の衣は剣を手元に生成すると、一直線に俺に向かって剣を突き出した。
心臓を直撃したかに思えた突きは、空を切った。
「残像・・・。まさか!五感の全てを錯覚させる力"鏡花水月"!」
「これはそういう名前なのか、今思いついたスキルなんだがな。まさか先駆者がいたとは」
次々に作り出されていく幻影。その全てが本物と区別できない。
「俺も、武器を作るとしようか。名前は、そうだな。"武装錬金"といったところか」
俺は掌をコンクリートの地面につけると、剣を創り出した。そしてその地面は、剣を中心に吸い上げられたように窪んでいた。
「このスキルは・・・触れた物質を武具に変換するスキルのようですね?」
「その通りだ。今あるものでは、この石の剣が限界のようだがな」
そう言うと、剣を持った俺達が四方から敵に突進する。
「神器もないというのにあなたはこんなにもお強いのですね・・・」
闇の衣は体全体を高速回転させて竜巻を創り出した。
幻影は次々と消え、本体は剣を持っていた右腕ごと切り落とされていた。
「・・・もう少し、遊ぼうかと思ったんだがな」
「もっとです!もっとあなたを私に見せてください!」
「残念だが、一瞬で終わる」
「・・・!!」
言い終わると目に止まらぬ速さで接近し、手刀で鎧を切り刻む。
「ぐはぁぁぁ!」
「お前は俺の中で生きていけ」
俺は鎧をグシャグシャに潰し圧縮すると、大口を開けて食べ始めた。
「・・・この身、喜んであなた様に差し出しましょうぞ」
ゴキ!バキ!と噛み砕いて食べてしまう俺は、恐ろしいまでにシュールだった。
丁度そこへ、学園長がやってきた。
「君・・・なのか?」
「・・・ふぅ、今得たこの力。貴様で試すとしようか」
学園長は距離をとり魔弾を構える。
「君は、悠真君には見えないな・・・。お前は一体何者だ!」
「問答など、不要だ。貴様は私の力の実験台として選ばれたただのデクなのだからな」
「ならば、私も教師として答えるしかないようだね。"魔心丸"」
複数放たれた魔弾は、1度散開し俺にめがけて飛んでいく。
「呪装 "ダーククロス"」
複数の魔弾は俺に直撃。 普通なら即死は免れないが、なぜか傷一つ付かなかった。
きっと、纏った黒いマフラーが、飲み込んだあいつの力がそれを防いだのだろう。
「それで、終わりか?軟弱なのだな」
「・・・っ!」
突然、学園長が動きを止めるとノイズが走り記憶の回想はここで終わった。
「・・・・・」
「その銀色の髪と金色の瞳、見間違うことはあり得ません。あなたは・・・ディアナス様でございますね」
「・・・遠い昔に、聞いたことがある・・・だが、関係ない。貴様はこれから俺が殺して殺して殺しつくすからな」
これが・・・俺。まるで別人じゃないか・・・。
「それでこそ我が君。私も本気で相手をするとしましょう」
闇の衣は剣を手元に生成すると、一直線に俺に向かって剣を突き出した。
心臓を直撃したかに思えた突きは、空を切った。
「残像・・・。まさか!五感の全てを錯覚させる力"鏡花水月"!」
「これはそういう名前なのか、今思いついたスキルなんだがな。まさか先駆者がいたとは」
次々に作り出されていく幻影。その全てが本物と区別できない。
「俺も、武器を作るとしようか。名前は、そうだな。"武装錬金"といったところか」
俺は掌をコンクリートの地面につけると、剣を創り出した。そしてその地面は、剣を中心に吸い上げられたように窪んでいた。
「このスキルは・・・触れた物質を武具に変換するスキルのようですね?」
「その通りだ。今あるものでは、この石の剣が限界のようだがな」
そう言うと、剣を持った俺達が四方から敵に突進する。
「神器もないというのにあなたはこんなにもお強いのですね・・・」
闇の衣は体全体を高速回転させて竜巻を創り出した。
幻影は次々と消え、本体は剣を持っていた右腕ごと切り落とされていた。
「・・・もう少し、遊ぼうかと思ったんだがな」
「もっとです!もっとあなたを私に見せてください!」
「残念だが、一瞬で終わる」
「・・・!!」
言い終わると目に止まらぬ速さで接近し、手刀で鎧を切り刻む。
「ぐはぁぁぁ!」
「お前は俺の中で生きていけ」
俺は鎧をグシャグシャに潰し圧縮すると、大口を開けて食べ始めた。
「・・・この身、喜んであなた様に差し出しましょうぞ」
ゴキ!バキ!と噛み砕いて食べてしまう俺は、恐ろしいまでにシュールだった。
丁度そこへ、学園長がやってきた。
「君・・・なのか?」
「・・・ふぅ、今得たこの力。貴様で試すとしようか」
学園長は距離をとり魔弾を構える。
「君は、悠真君には見えないな・・・。お前は一体何者だ!」
「問答など、不要だ。貴様は私の力の実験台として選ばれたただのデクなのだからな」
「ならば、私も教師として答えるしかないようだね。"魔心丸"」
複数放たれた魔弾は、1度散開し俺にめがけて飛んでいく。
「呪装 "ダーククロス"」
複数の魔弾は俺に直撃。 普通なら即死は免れないが、なぜか傷一つ付かなかった。
きっと、纏った黒いマフラーが、飲み込んだあいつの力がそれを防いだのだろう。
「それで、終わりか?軟弱なのだな」
「・・・っ!」
突然、学園長が動きを止めるとノイズが走り記憶の回想はここで終わった。
0
あなたにおすすめの小説
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる