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母の本性大爆発
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「……さて、今日も状況の整理をいたしましょうか。」
私は机の上に広げた地図の上に、小さなピンを次々と打ち込みながら呟いた。
あれから毎日のように、我が家は襲撃を受けている。
今朝は城からの追っ手が三手に分かれてこちらへ向かっていた。
予想どおりの動きだ。
「まったく……我が家に刺客を送るとは、命知らずにもほどがありますわ。」
そのとき、周囲を囲むように羽音が鳴った。
金の小蜂――〈見守ルンルン〉たちである。
「皆、ご苦労様。今日も一日、よろしくね。」
ブゥン!(へい!姐さん!任せときな!)
元気のいい返事と共に、ルンルンたちは一斉に飛び立った。
机の上に静寂が戻ると同時に、水鏡が淡く光を放つ。
そこに映るのは、息子と令嬢が過ごす温室の映像。
ガラス越しの陽光が差し込み、薔薇の香りが満ちる中、二人は向かい合って紅茶を嗜んでいた。
(まあ……まあまあまあっ!この距離感!尊いですわ!ムスコたん、ガンバ!)
私は両手を握りしめ、こっそり机の下で足をばたつかせる。
興奮気味に水鏡を再度覗けば、令嬢を見たファザードが、ふと表情を曇らせた。
『……すみません。あの、少し休まれた方がよいかと。』
ファザードがそっと立ち上がると、彼女は首を振った。
『お気遣いありがとうございます。大丈夫ですよ。』
確かに。
心なしか、無理して笑っているような……。
『いえ、無理をしてはなりません。』
そう言うや否や、息子はひょいと彼女を抱き上げた。
(む、ムスコたん?いつの間にそんな流れるように……?)
『っ!? ファザード様!?』
『どうかなさいましたか?』
『……え? あ、あの……』
『父がいつも母にしているのですが……違いましたか?』
『え?あの……ありがとうございます……。』
エリーゼ嬢は、真っ赤になってうつむいてしまった。
ファザードを見れば、そんな令嬢を不思議そうに眺めている。
(ムスコたん~~~!?ちょっと待って!それ、あなたのお父様限定行動ですのよ!?それにしても。父が母にするのを参考にしてくれたの~!うれし~い!素敵~!かっこいい~!尊い~!)
私は胸を押さえ、机の下で足をバタバタさせながら、どうにか声を殺して転げ回る。
「ルンルン!今の映像は──永久保存といたしますわ!!」
ルンルンが羽を鳴らす。
ブゥン!(へいへい、こりゃ永久保存モノだな!尊死フォルダ入りっと!)
しばらくして、息子は令嬢をベッドに優しく下ろし、毛布をかけている。
その慎重で不器用な動きに、母としての誇りと愛しさが入り混じる。
(ああ……あなたは本当に、あの人の子ですわね……。誠実で、真っ直ぐで、少し不器用で……尊すぎて母は息ができませんわぁ~!)
しかし、その感動も束の間。
執務机の端に赤い光が灯る。
〈警告灯〉だ。
「……追っ手、来ましたわね」
表情を一瞬で引き締め。
優雅な所作のまま、手を振る。
「侯爵家に手を出すなど、命知らずにも程がありますわ。」
「――迎撃なさい。ただし致命傷は避けて。」
ブゥン!(あいよ、姐さん!今日も華麗にやってやらぁ!)
――数分後、屋敷の外では黒装束たちが泡を吹いて倒れていた。
ルンルンの針に仕込んだ麻痺毒が、少々強かったらしい。
「……母は、強いのです。」
(刺客が三人だなんて、今回は少なすぎません?もしかして、バカ王子と妹、今度は十人単位で送り込むつもりとか!?……やめて!我が家が刺客で、満員御礼になってしまいますわぁぁっ!)
そして予感は的中する。
その後も、城から何度も送り込まれる刺客。
そのたびに。
「また刺客ですか。――捕らえなさい。無駄な殺生は不要です。」
私は冷徹に命じた。
だが胸の奥では悲鳴をあげていた。
(もう、三桁行きそうな勢いですわよ!? 我が家は刺客でお腹いっぱいですわぁぁ! )
「――今夜も捕虜部屋が不足しますわね。寝具と食糧を今すぐ増やしなさい。経費は私の決裁で。」
「記録と尋問は順次、抜かりなく。皆様、よろしくて?」
しかし、それに伴う収穫も多々あり。
飴と鞭を微妙に使い分け、捕らえた刺客を計画的に懐柔し、証言を残していく。
「雇い主は……第二王子殿下と妹君、そして時々、ご両親と。」
「すべてを記録なさい。」
ブゥン!(へいへい、証拠、完了っと!)
(ふふっ、これで刺客返し準備万端ですわ! 母は全力で、ムスコたんとお義娘候補を守りますのわよぉ~。)
王城では、旦那様が虎視眈眈と証拠集めにいそしんでいらっしゃる。
すべてがそろう日も、そう遠くはないはず。
それまで、彼女には申し訳ないが、心を強く持っていて欲しいものである。
夜。
怯えて眠れぬ令嬢をルンルン越しに見かける度に、温かい飲み物を持って訪れた。
いつも謝る彼女に。
「謝る必要などございません。あなたはとても誠実なお方です。私が責任を持って、必ず証明してみせますわ。」
(昔の私も、この年の頃は不器用でしたもの。誰かが手を差し伸べてくれるだけで、どれほど救われたことか……。)
言葉をかけるたび、彼女は安心するのか、涙を流し始める。
そして、いつも。
「ありがとうございます。」
そう言って、微笑んでくれるのだ。
だが今日は、それだけではない。
「こちらこそ。いつもメイドたちのお手伝いをしてくれてありがとう。」
「お、お世話になってばかりですので、せめてもと……。」
「貴女は伯爵令嬢なのに、家事全般がとても手慣れているのね。メイド長が『お手本にしたい』と申しておりましたわ。」
「家ではいつも、私がしていましたので……。」
「家事全般がこなせて、教養もあり、所作も美しく完璧。貴女はどこに行っても恥じることのない、素敵なご令嬢よ?胸を張りなさい。」
「あり……がとうご……ざいま……す。」
震える声でそう言うと、ポロポロと大粒の涙をこぼした。
そんな姿を、表情を変えずに見守るのも、最近難しくなってきている。
(私の表情筋、ファイトですわ!それにしても尊い~~~っ……!もう我が家の嫁でよろしいのではなくて?)
七日間。
私は刺客を退け、証拠を集め、令嬢を守り続けた。
あとは旦那様と最終打ち合わせをし、最終決戦を残すのみとなった。
そしてその夜。
「やれやれ、相変わらず我が家の外は、賑やかですね。」
低く澄んだ声が、背後から響く。
振り返ると、そこには麗しの――私の旦那様。
「お、お帰りなさいませ、旦那様……!」
「息子のことは、うちの影経由で聞きました。……私の真似をしているようですね。」
そう言って、他人の前ではめったに崩さない表情を、いとも簡単にほころばせる。
「そ、それはっ!悪気はないんですの!純粋で、真面目で、ええと……。」
旦那様は、ふっと微笑んだ。
世の女性が、黄色い声を上げて気絶するという笑みを、私はいとも簡単に、しかも毎日見ることができる。
「――君が嬉しそうだったからでしょう。息子はよく見ています。」
旦那様は、とてもうれしそうだった。
「~~~~っ!?///」
私は耳まで真っ赤になる。
「やはり──私の妻は、誰より愛らしい。」
そう言って、旦那様は私の額に唇を落とした。
氷のように冷たいと周りに言われているその人の手も唇も、今日もとても温かい。
「……これからも、あの子の前でも、仲睦まじくしましょう。彼のいい手本になりますし。」
「……そ、そうですわね。」
(うううう、ムスコたんも将来、お嫁さんにこんなことをするのかしら?私以外の女性に?でも、お嫁さんだし……。でも、私のかわいいムスコたんだし……。)
私の中で、尊死と母性が渦を巻く。
そのとき窓辺で羽音が鳴る。
ブゥン!(姐さん!若旦那、今夜もお姫様抱っこ中!)
「今日も我が家は平和ですわね。」
(うちにはスパダリしかいないのかしら?)
そんなことを考えていると、
「ふふ、では――私たちも、負けてはいられませんね。」
旦那様が耳元でにこやかに、そして艶めいた甘い声で囁いた。
「え?」
次の瞬間、私は旦那様に抱き上げられていた。
「旦那様っ!?///」
「君が一番、尊いですよ。」
侯爵邸に、ルンルンたちの粋な歓声がこだまする。
こうして、夜は静かに更けていった――。
翌朝、王都はざわめいた。
――23時、宰相が、氷結の眼差しで玉座の前に立つ。
私は机の上に広げた地図の上に、小さなピンを次々と打ち込みながら呟いた。
あれから毎日のように、我が家は襲撃を受けている。
今朝は城からの追っ手が三手に分かれてこちらへ向かっていた。
予想どおりの動きだ。
「まったく……我が家に刺客を送るとは、命知らずにもほどがありますわ。」
そのとき、周囲を囲むように羽音が鳴った。
金の小蜂――〈見守ルンルン〉たちである。
「皆、ご苦労様。今日も一日、よろしくね。」
ブゥン!(へい!姐さん!任せときな!)
元気のいい返事と共に、ルンルンたちは一斉に飛び立った。
机の上に静寂が戻ると同時に、水鏡が淡く光を放つ。
そこに映るのは、息子と令嬢が過ごす温室の映像。
ガラス越しの陽光が差し込み、薔薇の香りが満ちる中、二人は向かい合って紅茶を嗜んでいた。
(まあ……まあまあまあっ!この距離感!尊いですわ!ムスコたん、ガンバ!)
私は両手を握りしめ、こっそり机の下で足をばたつかせる。
興奮気味に水鏡を再度覗けば、令嬢を見たファザードが、ふと表情を曇らせた。
『……すみません。あの、少し休まれた方がよいかと。』
ファザードがそっと立ち上がると、彼女は首を振った。
『お気遣いありがとうございます。大丈夫ですよ。』
確かに。
心なしか、無理して笑っているような……。
『いえ、無理をしてはなりません。』
そう言うや否や、息子はひょいと彼女を抱き上げた。
(む、ムスコたん?いつの間にそんな流れるように……?)
『っ!? ファザード様!?』
『どうかなさいましたか?』
『……え? あ、あの……』
『父がいつも母にしているのですが……違いましたか?』
『え?あの……ありがとうございます……。』
エリーゼ嬢は、真っ赤になってうつむいてしまった。
ファザードを見れば、そんな令嬢を不思議そうに眺めている。
(ムスコたん~~~!?ちょっと待って!それ、あなたのお父様限定行動ですのよ!?それにしても。父が母にするのを参考にしてくれたの~!うれし~い!素敵~!かっこいい~!尊い~!)
私は胸を押さえ、机の下で足をバタバタさせながら、どうにか声を殺して転げ回る。
「ルンルン!今の映像は──永久保存といたしますわ!!」
ルンルンが羽を鳴らす。
ブゥン!(へいへい、こりゃ永久保存モノだな!尊死フォルダ入りっと!)
しばらくして、息子は令嬢をベッドに優しく下ろし、毛布をかけている。
その慎重で不器用な動きに、母としての誇りと愛しさが入り混じる。
(ああ……あなたは本当に、あの人の子ですわね……。誠実で、真っ直ぐで、少し不器用で……尊すぎて母は息ができませんわぁ~!)
しかし、その感動も束の間。
執務机の端に赤い光が灯る。
〈警告灯〉だ。
「……追っ手、来ましたわね」
表情を一瞬で引き締め。
優雅な所作のまま、手を振る。
「侯爵家に手を出すなど、命知らずにも程がありますわ。」
「――迎撃なさい。ただし致命傷は避けて。」
ブゥン!(あいよ、姐さん!今日も華麗にやってやらぁ!)
――数分後、屋敷の外では黒装束たちが泡を吹いて倒れていた。
ルンルンの針に仕込んだ麻痺毒が、少々強かったらしい。
「……母は、強いのです。」
(刺客が三人だなんて、今回は少なすぎません?もしかして、バカ王子と妹、今度は十人単位で送り込むつもりとか!?……やめて!我が家が刺客で、満員御礼になってしまいますわぁぁっ!)
そして予感は的中する。
その後も、城から何度も送り込まれる刺客。
そのたびに。
「また刺客ですか。――捕らえなさい。無駄な殺生は不要です。」
私は冷徹に命じた。
だが胸の奥では悲鳴をあげていた。
(もう、三桁行きそうな勢いですわよ!? 我が家は刺客でお腹いっぱいですわぁぁ! )
「――今夜も捕虜部屋が不足しますわね。寝具と食糧を今すぐ増やしなさい。経費は私の決裁で。」
「記録と尋問は順次、抜かりなく。皆様、よろしくて?」
しかし、それに伴う収穫も多々あり。
飴と鞭を微妙に使い分け、捕らえた刺客を計画的に懐柔し、証言を残していく。
「雇い主は……第二王子殿下と妹君、そして時々、ご両親と。」
「すべてを記録なさい。」
ブゥン!(へいへい、証拠、完了っと!)
(ふふっ、これで刺客返し準備万端ですわ! 母は全力で、ムスコたんとお義娘候補を守りますのわよぉ~。)
王城では、旦那様が虎視眈眈と証拠集めにいそしんでいらっしゃる。
すべてがそろう日も、そう遠くはないはず。
それまで、彼女には申し訳ないが、心を強く持っていて欲しいものである。
夜。
怯えて眠れぬ令嬢をルンルン越しに見かける度に、温かい飲み物を持って訪れた。
いつも謝る彼女に。
「謝る必要などございません。あなたはとても誠実なお方です。私が責任を持って、必ず証明してみせますわ。」
(昔の私も、この年の頃は不器用でしたもの。誰かが手を差し伸べてくれるだけで、どれほど救われたことか……。)
言葉をかけるたび、彼女は安心するのか、涙を流し始める。
そして、いつも。
「ありがとうございます。」
そう言って、微笑んでくれるのだ。
だが今日は、それだけではない。
「こちらこそ。いつもメイドたちのお手伝いをしてくれてありがとう。」
「お、お世話になってばかりですので、せめてもと……。」
「貴女は伯爵令嬢なのに、家事全般がとても手慣れているのね。メイド長が『お手本にしたい』と申しておりましたわ。」
「家ではいつも、私がしていましたので……。」
「家事全般がこなせて、教養もあり、所作も美しく完璧。貴女はどこに行っても恥じることのない、素敵なご令嬢よ?胸を張りなさい。」
「あり……がとうご……ざいま……す。」
震える声でそう言うと、ポロポロと大粒の涙をこぼした。
そんな姿を、表情を変えずに見守るのも、最近難しくなってきている。
(私の表情筋、ファイトですわ!それにしても尊い~~~っ……!もう我が家の嫁でよろしいのではなくて?)
七日間。
私は刺客を退け、証拠を集め、令嬢を守り続けた。
あとは旦那様と最終打ち合わせをし、最終決戦を残すのみとなった。
そしてその夜。
「やれやれ、相変わらず我が家の外は、賑やかですね。」
低く澄んだ声が、背後から響く。
振り返ると、そこには麗しの――私の旦那様。
「お、お帰りなさいませ、旦那様……!」
「息子のことは、うちの影経由で聞きました。……私の真似をしているようですね。」
そう言って、他人の前ではめったに崩さない表情を、いとも簡単にほころばせる。
「そ、それはっ!悪気はないんですの!純粋で、真面目で、ええと……。」
旦那様は、ふっと微笑んだ。
世の女性が、黄色い声を上げて気絶するという笑みを、私はいとも簡単に、しかも毎日見ることができる。
「――君が嬉しそうだったからでしょう。息子はよく見ています。」
旦那様は、とてもうれしそうだった。
「~~~~っ!?///」
私は耳まで真っ赤になる。
「やはり──私の妻は、誰より愛らしい。」
そう言って、旦那様は私の額に唇を落とした。
氷のように冷たいと周りに言われているその人の手も唇も、今日もとても温かい。
「……これからも、あの子の前でも、仲睦まじくしましょう。彼のいい手本になりますし。」
「……そ、そうですわね。」
(うううう、ムスコたんも将来、お嫁さんにこんなことをするのかしら?私以外の女性に?でも、お嫁さんだし……。でも、私のかわいいムスコたんだし……。)
私の中で、尊死と母性が渦を巻く。
そのとき窓辺で羽音が鳴る。
ブゥン!(姐さん!若旦那、今夜もお姫様抱っこ中!)
「今日も我が家は平和ですわね。」
(うちにはスパダリしかいないのかしら?)
そんなことを考えていると、
「ふふ、では――私たちも、負けてはいられませんね。」
旦那様が耳元でにこやかに、そして艶めいた甘い声で囁いた。
「え?」
次の瞬間、私は旦那様に抱き上げられていた。
「旦那様っ!?///」
「君が一番、尊いですよ。」
侯爵邸に、ルンルンたちの粋な歓声がこだまする。
こうして、夜は静かに更けていった――。
翌朝、王都はざわめいた。
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