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第九章
続・魔界の生成AI ~謀略の銀河世界・ギャラクシー~
しおりを挟むジャガーXJが皇居の緑も爽やかな内堀通りを滑るように走っている。
目的地は六本木、ギャラクシー。
「さすがにいい車に乗っているな」
「欧米でも日本でも急速に車社会になったのは、女を乗せて女に乗るためですよ。
ビデオがあっという間に普及したのも無修正のAVを見たいがためで、スマホだって
女を漁ったり、仕留めた女を自撮りしながら愉しむための小道具でもありますし」
「明治の初めに早くも芸者に股を開かせた写真が登場しているからな。文明開化は
緒芽弧に引っ張られて進んでいったと言ってもいいかもしれない」
「食欲促進産業は人間が生きていくための基本条件を満たすものですが、性欲促進
産業は、単に性交産業や性具産業であるだけではなく、異性あるいは同性を誘惑する
ための悩殺ランジェリーやメイク用品から、巨大自動車産業、大ホテルチェーンから
鄙びた温泉宿に至る宿泊産業・・・数え上げればきりのないジャンルとコラボ出来る
まさに二十一性器の基幹産業と呼ぶべきものです」
「相変わらずベラベラよく喋る奴だ。到着する前に打合せをするために車に乗せた
のではないのか?」
「ああ、そうでした・・・今日子ママに一肌脱いでもらう必要がありますが、何せ
生成AIアンドロイドに関するトップシークレットですからね、迂闊なことは決して
口にしないよう願いますよ」
「判っておるわい」
「・・・老先生の『ミルク飲み人形』に重大な欠陥があることに気付きましてね」
「文句があるなら小生を巻き込むな」
「ドーベルマン公爵夫人の獣姦という眼を見張る場面もありますが、それを例外と
して緒芽弧は男と女がするものという古臭い固定観念に囚われていますよ」
「まあ~、そうだなあ・・・・」
「いまやニューヨークや東京の目抜き通りを性的マイノリティーがパレードをして
喝采を浴びる世の中になりました」
「まあ~、そうだなあ・・・・」
「そこでです。SEXアンドロイドの楊貴妃やクレオパトラだけでなく両性具有の
スーパーSEXアンドロイドを華々しくデビューさせたいと・・・シリコンバレーで
極秘制作された両性具有の黒人が金髪美女を犯す映像は見たことがありますけれど、
バーチャルな映像に過ぎません。生身のボディーを持った両性具有のスーパーSEX
アンドロイドを何としてもアメリカ・中国に先駆けて完成に漕ぎつけたいのです」
「小生は女しか興味ないが、弓削道鏡の魔羅を持つ楊貴妃や、怪僧ラスプーチンの
チンチンを隠し持つクレオパトラも見てみたいものだな。お手合わせは御免被るが」
「僕もその方面はノーマルというか、凡人すぎるほどの凡人でして・・・・」
「おかま・・・・いかん、いかん。これは禁句だった。シスターボーイ、最近では
シーメイルというそうだが、極上のお・・・いかん、いかん。シーメイルを今日子に
紹介させ、ひとつ遊んでみたいということだな?」
「遊びではありません。業務上の重要調査です」
「どっちにしても同じことだが今日子は夜の世界の裏の裏まで知りつくしている。
お安い御用だろう・・・・・」
* * * *
ジャガーXJが昼下がりの六本木、閑散としたギャラクシーの前に滑り込んだ。
まだ開店の前である。
きらびやかなクラブの中に夜の蝶たちはまだ舞い飛んでない。
ママの今日子は銀河の裾模様の黒紋付で威儀を正していたが。
「とても官能的な仏様ですわね」
壺中庵淫斎の定席、カウンターの隅に置かれたのは双身歓喜天。
社長がタケシを洗脳しようとした際にも取り出した秘仏である。
淫斎がそっと手に取り、しげしげと眺める。
「ずいぶん磨き込まれているな。艶が何とも言えない」
「信者の善男善女が互いの淫液を混ぜ合い、それを塗り込めたものですからね」
互いの淫液を混ぜ合ったこともある淫斎と今日子が、またしげしげと眺める。
「さて、今日子。社長と共にお前を訪ねたのは他でもない。ちょっとやそっとでは
手に入らない飛び切りの美形を社長のために手配してもらおうと思ってな」
「そんなことでしょうとは思っていましたが、お安い御用ですわ。そうですわねえ
絵里や明日香はもう御賞味済みですし、そうですわねえ・・・・手に入れたばかりの
ミス純愛女学院でもある沙也加など宜しいかと・・・カラダとその美貌は申すまでも
ございませんが、ペルシャ貴族の血が四分の一入っておりましてね。何とも言えない
エキゾチックな雰囲気の二十歳でございますよ。男はさほど知らないようですので、
手に取り、足を取り、股も取って、仕込み上げていく歓びも味わっていただくのには
最適の女でございますわよ」
「女はいらん」
「さて?・・・・」
「アメリカのIT企業と、二十億ドルの大仕事を契約寸前にまで漕ぎつけることが
出来たが、敵さんの最高責任者が難物でね。攻略の糸口を探っていたところ、これだ
という弱みを見つけることが出来た訳だ」
「そのユダヤ人が両刀遣いで、男も女もいける口でな、しかも、髪の黒い東洋人が
大好物ということだ」
銀河の輝きを散りばめた黒紋付の袂から今日子マナの白い腕が伸びていく。
男と女の淫液で磨かれた秘仏を手にして見詰める。
今日子の頭の中で、これはというシーメイルが現れては消えているのだろう。
誰にも知られたくない実の父でもある淫斎から社長へ今日子が視線を移した。
「・・・・特上品のシーメイルも少なくはございませんが、いっそのことなら
カヲル、ナオミ、ヒトミの戸籍の上は三兄弟、見た目は美貌の三姉妹をまとめて
喰わせるというのは、いかがでしょう?」
「なかなかいいアイデアのようだが、社長、どうだ?」
「今日子ママの眼の光を見れば、これでお願いするのが一番でしょうね」
「承知いたしましたわ。今日子の指示には必ず従うはずですので早速、手配に
掛ることにいたしましょう。カヲルは三十前後のこの道では女の盛り、男の盛り
でもありますし、ナオミとヒトミは確かカヲルとは一回り下の美少女でもあり、
美少年でもございますから、ユダヤの商人を篭絡するのは間違いないですわ」
* * * *
ジャガーXJが壺中庵に向け疾走している。
「・・・・・両性具有のSEXアンドロイドの開発は、まだ僕の頭にあるだけで、
プロジェクトの中核であるタケシにもまだ話していません。頭脳は天才的ですけど、
純朴な好青年ですから、両性具有は刺激が強すぎるでしょう。おいおいと追い込んで
いきますが・・・極秘中の極秘だから老先生も機密保持をしっかりお願いしますよ」
「判っておるわい」
「しかし、ここまで老先生に関わっていただいた訳ですから、そろそろタケシにも
会っていただく方がいいでしょうね?」
「・・・・それは止めておこう。その好青年を罠に落すということでもあるから、
面識が出来ると悪知恵を捻り出す気力がしぼむかもしれぬでな・・・・・」
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