女殺し油煙の地獄(二十五周年カップ参加作品のハードコア版)

中井春一郎

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第十三章

SEXアンドロイド ~メフィストフェレス社長の野望~

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   仕事の様子を覗いてみたいという美久を、聖良と共に初めて研究室に入れた。

 極秘開発中の映像ソフトは絶対に見せる訳にはいかないが・・・・・

 「お兄ちゃん、どうして『AI緑子』も『AI麗華』も裸なの?社員研修や、自己

啓発のソフトなら、秘書やアテンダントらしい服装姿の方が良いと思うけど」

 「秘書やアテンダントの動きを正確にするためだよ。着衣姿だと体の動きがルーズ

になりやすいからね。先ず裸のままの『AI緑子』と『AI麗華』をきちんと育てて

から衣装を着させる方が、正確無比なソフトが創れるからね」

 「ふう~ん、美久がタッチパネルを触ってもいい?」

 「いいよ」

 たちまち緑子が紺の秘書服姿に変わった。

 麗華はミニのスカートで人気を呼んだJAL客室乗務員の五代目制服姿になる。

 お兄ちゃんに教わりながら美久がパネルを操作すると、その服が一瞬にして消え

また着衣姿となり、再び全裸にとクルクル変わる。

 「・・・ふふ、まるで着せ替え人形で遊ぶみたいだわ」

 「でもタケシ、乳首は無いし、女を女にしているところにも、少し切れ込みがある

だけだと少し気持ちが悪いわね・・・」

 「ええ、その辺りのディテールは必要が無いから」

 「それはそうだけど、有るものが無いと不気味よ」

 「でもママ、羨ましいくらいに綺麗なカラダだわ」

 「でもねえ・・・」

 原『AI緑子』原『AI麗華』のヒップもバストも、女性美の頂点といえる二十代

ならではの曲線を描いてはいるが、乳輪も無ければ、乳首も付いていないのは確かに

不気味といえば不気味である。

 恥骨結合部、すなわちヴィナスの丘の膨らみは生身の緑子と麗華のカーブを忠実に

再現しているが、その小高い丘の中心を走る切れ込みは幼女そのもの。

 ロリコン男がヨダレを垂らしそうな瑞々しい青い果実とも言えるが。

 
 タケシが完成に向けて魔改造している極秘映像は、これとは全く異なっている。

 微調整した乳輪や乳首は、生身の緑子と麗華以上に美しい乳輪と乳首。

 オメコに茂る若草に至っては、その縮れ具合も、太さや長さも細心の注意を払い

植え付けている。

 美久と聖良に見せた画像と極秘映像の最大の違いは当然ながらオメコである。

 緑子と麗華の陰唇・陰核・膣口・尿道口の計測は出来ていないので、AV女優の

画像データを基に各パーツを取り付けている段階だが・・・・・


 しかし、タケシが見せた表向きの映像でも、義母の聖良にはかなりの衝撃。

 息子はどこに向かっているのか?心の中を微かな不安がよぎる・・・

 「タケシ、あんまり頑張り過ぎないのよ」

 「はい」

         *     *     *     *

 緑子と麗華は、それぞれ週に一度は長時間、タケシと密室で過ごしてきた。

 肌にピッチリした、ほとんど裸といっていい姿で・・・・

 社長の強力な磁力に引き寄せられ、支配されていると言ってもいい二人だが、頭は

天才的でも純朴そのもののタケシにも、日に日に魅かれていった。

 いつ押し倒されても不思議ではないのに手を出してこないタケシに戸惑いながら。


            <これ、きっと麗華のもの>

            <これ、きっと緑子のもの>

 
 全自動洗濯機の中でパンティがタケシのパンツに絡み付くのを見るのもしばしば。

 しかし、それが週末をタケシと過ごす美久のパンティだとは二人はまだ知らない。

 顔を合わすことは無くても、緑子と麗華は嫉妬の火花を散らしていた。

          *     *     *     *

 「肝心要な方の進捗はどうだ?」

 緑子と麗華も人体計測室に入ることの無い日を選び社長が研究室を訪れた。

 「秘蔵版『AI緑子』『AI麗華』の改造は順調です。では、御覧下さい」

 乳首もあれば陰毛も生えている緑子と麗華がモニター画面で千変万化する。

 「・・・・これは面白い。女を転がし回して検分できるとはな」

 「ええ、真下から眺め上げることは痴漢でもまず無理ですからね」

 「・・・・ふ~む。緑子と麗華を眺め上げると二人のオメコはこんな按配なのか」

 「二人とも性器の計測はまだなので、緑子にはAV女優の北条冴子のアソコを付け

麗華には冴子と共演した女子大生AV嬢のアソコを取り付けています」

 「ということは、二人のオメコを自在にチェンジ出来るということだな?」

 「今後はクレオパトラや楊貴妃などのアンドロイドも創ることを考えると、多様な

アソコが必要で、AV女優のアソコのデータをまず三十種類ほど取り揃えています」

 「うむ、御苦労」

 「女のアソコは大陰唇および小陰唇、陰核および陰核包皮、それに、膣口や尿道口

など各パーツの集合体ですが、大陰唇はA嬢、小陰唇はB嬢、陰核はC嬢という風に

寄せ集めて珍奇な外性器の女子に魔改造することも可能です。また処女幕が破れても

再生措置で直ぐ処女に戻すことも簡単です。僕と社長が目指すSEXアンドロイドは

最高のテクニシャンにして永遠の処女という、摩訶不思議な存在になりますね」

 「・・・処女にして男誑しか。『AIクレオパトラ』や『AI楊貴妃』の御尊顔と

オメコを早く拝みたいものだな」

 「乳房も三十種類ですが、乳首や乳輪の変更も可能ですから乳房の種類は無尽蔵と

言っても過言ではありません」

 「それはすごい」
 
 「肛門が汚い素材は除外しましたので、お尻は今のところ十二種類です」

 「うむ。オメコの毛に至るや、やはり無尽蔵だろうね?」

 「ええ、色や艶、生え具合や縮れ具合が多様ですから、好みの陰毛を生やせます。

麗華で試してみましょうか?」

 「うん、やってくれ」

 「・・・・・・・ひとまず二十歳のAV女子大生の陰毛を生やしたものです」

 「麗華のオメコの毛はもっと濃いぞ・・・うん、うん・・・・縮れは少し弱めろ」

 「了解です。では・・・・・」

 「・・・・・うん、うん。それでいい。だいぶ本物に近づいた」

 「金髪にも出来ますよ」

 「よし、やってくれ・・・・・・ふ~む。麗華はやっぱり黒毛がいいな」

 「本物の麗華の生え具合がお気に入りのようですが、剃って形を変えることも可能

ですよ、ご自分で剃ってみますか?操作は簡単です」

 「どれ、どれ・・・・・あ、いかん、剃り過ぎたぞ。もう少し生やしてみるかな。

・・・・・・おお、なかなかエロな生え具合になったぞ。こんど本物の麗華もこんな

具合にオメコの毛を剃ってみるか・・・」

 「もう一体の『AI緑子』も剃ってみますか?」

 「同じようなことだから、今はいい」

 「では、もうひとつの試みを御覧いただけますか?」

 「何かね?」

 「スリーサイズの可変領域を限定していましたが、限界領域を大きく拡げました。

見たことも無い超巨乳と性交できるのも生成AIならではです。身長197・バスト

116の、アマゾネス型の麗華をお目にかけます。

 「・・・・・・おう、これはすごいが、ちょっと怖いね」

 「可愛いミニタンク型をお好みの方もいるかと思います。麗華を身長は148で、

バスト82のお人形さんタイプにしてみましょうか?」

 「どちらかというと、僕の好みはそちらの方だが、今はいい」

 「了解しました。では、今後の重点研究領域について、御指示をお願いします」

 「うむ。これは僕の根本思想に関わることだ。詳しく話す」

 「はい。承ります」

 社長は威儀を正し、正面からタケシを見詰めた。

       *     *     *      *

 「美は乱調にありという」

 「はあ~?」

 「今のタケシでも『ミスワールド』クラスの開発は容易だろうが、『AI楊貴妃』

『AIクレオパトラ』の開発は、発想を根本から変えなくては夢の夢である」

 「どういうことでしょうか?」

 「例えて言う。化学合成の純粋塩と、岩塩や海水塩では、どちらが美味か?」

 「少なくとも味わい深さでは岩塩や海水塩と思いますが・・・・」

 「うむ。海藻に由来するものなど、不純物が混じっているからだ」

 「そうですね・・・・」

 「完全無欠な美女も、それだけでは趣が無い。腐敗や発酵もある女の方が、遥かに

男を魅了する。女から見た男も同様だ。男を惑わす妖気が漂う『クレオパトラ』や、

女を惑わす妖気が漂う『カエサル』を目指すのだ。美と醜、善と悪。この両者を併せ

持つ、美女にして醜女、善女にして悪女、SEXのプロにして永遠の処女だ。これは

難しいぞ。西田哲学で言うところの、絶対矛盾の自己同一だ」

 「はあ~?」

 「純情可憐にして好色な、美女であり、悪女であり、醜女でもある、二律背反とも

言える『AI楊貴妃』や『AIクレオパトラ』を完全な技術制御のもとに誕生させる

訳だからな・・・・」

 「いま一つ判りませんが、現代科学の壁を突き破れということでしょうか?」

 「そういうことだ」

 「ゾクゾクします」

         *     *     *     *

 壺中庵淫斎を居眠りさせてしまったSEXの哲学的考察とやらいうものの長広舌を

社長がふるい始める。

 「これは着手する余裕はまだ無いが、男性の『AIアンドロイド』は当面は無視を

していい。どちらが上で、どちらが下ということでは無いが、男女平等とは戯言だ。

特に我が日本国では、天皇陛下は男子と定められ、それが国民の総意であるとされて

いる。それでは反対の者は非国民ということになる。僕は共産主義には反対するが、

選挙で共産党に投票する人も百万人はいるだろう。その多くは天皇制に反対と考えて

いい。リベラリストを自称する人の中にも、この点では同意見の人もいるだろうな。

反対の人が百万人もいるのに総意とし、しかも、民主憲法とするのは論理矛盾も甚だ

しい。僕は天皇制に反対するものでは無いがね・・・・」

 「はあ~・・・・」

 「我が国は平和憲法という表看板の裏で、男尊女卑を国是とする全体主義国家だと

言えるであろう・・・・」

 「はあ~・・・・」

 「うむ。よく判らないようだな。取り敢えずの重要ポイントは、いくら頑張っても

女性は年に一度しか子供を産めないことだ。よって、子供を産み育てるのに都合いい

男を独り占めするのが女の基本戦略である」
 
 「そうかもしれませんねえ・・・・」

 「うむ。ろくでなしに引っ掛かると女は酷い目に会う。男は女が色目を使えば直ぐ

乗ってしまうが、女は男の選り好みする。特定のホストに入れあげる若い娘も少なく

無いようだが、それも女の本性の現れであり、その奇形的現象といえるだろう」

 「・・・・そうですねえ~・・・男は卵子に精子を突入させるだけですが、女性は

十月十日の中で四十憶年の生命進化の歴史を再現し、我が子を得る訳ですからね」

 「ん?僕は進化論には絶対反対だ。ダーウィンが『変化論』と名付けるべきものを

『進化論』としたことが、今日の人類の悲惨な状況をもたらした」

 「はあ~?」

 「人類が生命進化の頂点だと己惚れているが、それが虚妄なことは最近の感染症の

猖獗で判ったはずだがな。地球内生命の最大・最強の勢力は、我々が『バイキン』と

称しているものだ。農業革命によって、人類は大きく進歩したと考えるのも大いなる

誤解である。栽培植物や家畜動物は『バイキン』諸君の生息領域を飛躍的に拡大した

のだ。人類が『バイキン』大帝国を作ってしまったのである」

 「はあ~・・・・」

 「それを更に悲惨なものにしたのが産業革命であり、その背景にある社会進化論で

ある。人類社会はこれからも進化し、進歩すると考える資本主義も共産主義も、社会

進化論という同根から生まれた。優性思想という点では、ヒトラーと自由主義思想の

元祖たちは大変なお友だちということもある。進化と称するものが退化であったり、

進歩と考えたものが退歩であったことは少なくない。まあ、進化と退化は背中合わせ

とするのが妥当だろうな。人類は変化せざるを得ないというのが、僕の根本思想だ」

 「はあ~・・・・」

 「まあ、面倒な話はこれくらいにするか。ひとまずのポイントは、男は年に何十人

でも子供を作ることができ、女なら取り敢えず誰でもいいということだ」

 「・・・・いい加減な男と女の間に産まれたので身に染みます・・・」

 「御両親が挨拶に見え、君の出生の秘密は聞いている。苦労したな」

 「はい・・・・・でも養父母が大切に育ててくれましたから」

  「うん。しかし君の出生の秘密は、君が生成AI世界の巨星となって、男と女の

世界を大きく変える力となるだろう。僕に出来るのは財力と嗅覚で君をバックアップ

することだけだが・・・・健闘を祈る」

 「恐れ多いことですが、頑張ります」

 「うん、少し話を戻そう。今後の具体的な方策だ」

 「はい。お願いします」

 「僕の短期的な見通しでは、女性向けの『アンドロイド』の需要はさほどはない。

私は『AIロッキー』が好きよ、私は『AI義経』だわ、とはなっても、ロッキーの

チンボはもう喰らったから、次は義経のチンボで射抜かれたいわと言う女はさほどは

いない。男は違う。俺は『AIミスワールド』を総舐めにする。『AIマリリン』は

もうハメてやったから、こんどは『AIダイアナ』の穴に突っ込んでやるというのが

大抵の男だ。男の需要の方が遥かに多い訳だ。しかし、すでに始まっているSEXの

レジャー化が更に急速に進む。予想より早く、女性用『AIアンドロイド』の需要が

拡大する可能性もある。SEX消費社会の神話と構造は大きく変わるだろう。しかし

生成AIは進化でも進歩でも無いことは頭にしっかり置いておけ。ホモサピエンスは

否応なく変化せざるを得ないからな。僕と君の使命は、生殖と性交の乖離が甚だしく

なる現実への適応をより望ましいものにするということだ・・・」

 「・・・何となく判るような、判らないような気がしますが・・・・」

 「うむ。じっくり考えてくれ。また、生成AIは古代ギリシャのような民主奴隷制

を産むという面もあり、その是非は難題だが・・・。ソクラテスもそういう社会から

出現したのだからなあ・・・・しかし、AI奴隷の反乱も大いにありうるし、奴隷の

はずの生成AIが、いつの間にか神の座に鎮座する恐れもある・・・・」

 「はあ~・・・・」

 「さて、具体的懸案事項に入るとするか。美久という通い妻がいるね?」

 「はい。申し訳ありません」

 「いや、大変けっこう。御両親に伺ったが彼女が十四歳の時からだそうだね」

 「はい。美久が美容学校の専科を出ると、戸籍の上でも夫婦になります」

 「うん、実にめでたい話だ」

 「・・・ほっとしました」

 「僕の生き方とは全く違うが、オメコをするのは愛する妻とだけというのも一つの

人生だ。しかし、研究を進めるに当たっては別人格になる必用があるぞ」

 「御覧いただいたように、仮想上の『淫』と『乱』には酷いことをしていますが、

生きた二人とは仕事上のパートナーとして・・・・」

 「それでは駄目だ」

 「でも、美久は僕を信じ切っていて、僕以外の男を知らずに生涯を終えるに違いが

ありません。幼女のころの性的虐待の傷も負っていいる美久への裏切りは・・・・」

 「それも天才タケシの糧になる。いずれ話すが、些か思案している。では」

         *     *     *     *

 社長がタケシに託しているのは、単に女性SEXアンドロイドのクレオパトラや、

男性SEXアンドロイドのカエサルに止まらない。

 両性具有のSEXアンドロイドが、その視野の先にある。

 しかしタケシは生成AIに関しては天才的でも純朴なありふれた若者。美久への

愛をみても、両性具有に関しては不快感すら持っているかもしれない。

 社長はタケシを洗脳しつつあるが、両性具有のSEXアンドロイドへ話を進める

のはまだ得策ではないと考えている。

 社長はひとまず話を打ち切ろうとしたのだが話は思わぬ方向に進んでいく・・・
 


        











 

















 





 







 


 


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