召喚魔法使いの旅

第104話

　アルが生徒会に所属してから二週間経ち、アルもだいぶ生徒会の仕事にも慣れてきた

　そして生徒会に入る際のメリットの一つにある、生徒会に所属しないと閲覧が出来ない本を何冊も読むことが出来た

　その本の内、モンスター関連の本にはジュエルモンスターのことが詳しく載っている本だった

　ジュエルモンスター事態が載っている本は図書室の一組のみが閲覧できる区画でも読むことが出来たが、生徒会で閲覧できる物には生息分布や素材の活用方法などが書かれていた

　ジュエルモンスターは神使としての役割があるモンスターで、余程のことがあると土地を守る為に現れるモンスターの様だ

　そしてジュエルモンスターは、一つの国には、最低一種族はジュエルモンスターがいるようでこのクリスタル王国では、クリスタルキングクラブがジュエルモンスターだと言われている

　そしてジュエルモンスターは試練を与えることもあり、その試練を突破すると何かを貰える様だ

　それが何なのかは本には、書かれていなかったが試練を受けられる場所のことは書かれていた

　他のジュエルモンスターの試練に関しての場所などは、他国の秘密なのか書かれてはいなかったが、クリスタルキングクラブから受けられる試練に関してはいずれは行ってみようと思う

　その他にも魔道具関連の本、クリスタル王国の貴重な植物鉱物の分布している場所が書かれている本、魔法関連の本、魔闘気関連の本、武器術の本、召喚魔法の本など様々な本を読むことが出来た

　他の本もかなり役に立ったが召喚魔法の本に書かれていた事は特に気になった。それは召喚玉に関してのものと召喚獣に関してのものだ

　召喚玉の方は、召喚玉をパーツごとに作りそして最後に一つに合わせて召喚玉を完成させる方法だ

　その方法で作る召喚玉は簡単そうに見えるが、最後の作ったパーツを合わせて球体の召喚玉を作成する方法がかなりの難易度の様だ

　パーツ同士をくっ付ける際に魔力だけではなく、闘気も使わないといけず、更にその闘気と魔力を使いくっ付けて球体にした召喚玉に魔闘気を流し込むことで、ようやく完成する召喚玉だ

　これで作られる召喚玉はかなりの量の魔力や闘気、魔闘気を使って作られるからか、ジュエルモンスター級の強さを持つモンスターでも召喚契約をすることが出来ると本には書かれていた

　他にも召喚者と召喚獣の融合などの事も書かれていたが、これも魔闘気を使えるようにならないと意味がないものだった

　そしてメリットの一つの銀級冒険者への推薦は得られたが、銀級冒険者になるには下級ダンジョンの完全攻略と中級ダンジョンの三十階層ボスの討伐、冒険者ギルドでの依頼達成数100を超えることが銀級冒険者になる条件のようだった

　アルは銀級冒険者への条件の一つである、依頼達成数を増やす為に、週末の土日は冒険者育成校の中にある冒険者ギルドの出張所で依頼を受けて、下級ダンジョンのモンスターからのドロップアイテムを納品して依頼達成数を増やしていった

　そうして日々を過ごしていきながら、六月の後半になると、七月に行なわれる行事の為に生徒会の仕事も増え始めた

　それは九月に行なわれるクリスタル王国トーナメント大会の為の、選手を選出する為に行なわれるトーナメントの準備の為だ

　「アル、生徒会メンバーは原則的にトーナメントに出ないといけない。そしてクリスタル王国トーナメント大会に出てほしい」

　アスラン生徒会長からそう言われたアルはトーナメントに出ることを了承する

　「私たちもこのクリスタル王国トーナメント大会には出るからねぇ……アルの頑張ってね」

　「そうだな。アルは序列一位なのだから大丈夫だろう。気を抜かずに頑張れよ」

　それから生徒会メンバーたちは冒険者育成第三校で行なわれる選手を選出する為のトーナメントの準備を始めていった