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第230話
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十階層のボス部屋の前に着いたのはお昼前だった為、昼食を食べてからアルたちは冒険者たちの列を並んでボス部屋の中に入って行った。
十階層のボス部屋にはアイアンガーゴイルと取り巻きのガーゴイルが居た。
「ボスだけど俺の番だから、何があっても手を出すなよ。」
一言、ユキたちに告げると、闘気を纏ってアイアンガーゴイルたちに向かって走る。
一気にアイアンガーゴイルとの距離を詰めると剣を振り抜いて一閃する。
アイアンガーゴイルに当たる瞬間、剣に纏わせている闘気の量を増やしての一閃でアイアンガーゴイルは二つに両断することが出来た。
ボスのアイアンガーゴイルを一撃で倒したアルは、残りの取り巻きであるガーゴイルを始末して行き、ボス部屋にはアルと召喚獣の三匹、そして幾つもの灰の山と宝箱だけになっていた。
『余裕でしたね。あるじ様。』
「レッサーキッズドラゴンよりは強くなかったからな。ドロップアイテムの回収をしてくれ。」
シェーレの言う通り、余裕を持って一撃でボスのアイアンガーゴイルと取り巻きのガーゴイルを倒したアルは、ドロップアイテムを拾うのをユキたちに任せると、宝箱に罠が仕掛けられていないのかを確認してから宝箱を開けた。
『ドロップアイテム、持って来たです!それで宝箱には何が入っていたのです?』
「ハズレだった。鉄のインゴットだったよ。」
今回のボス部屋で得られた宝箱には鉄のインゴットが二十個ほど入っており、アルとしてはハズレだった。
「生産で作れるから、まあ良いか。ドロップアイテム、落ちていたか?」
『私のところは魔石しか落ちていなかったです!』
『あるじ様、魔像の心臓が落ちていました。』
『……ぼくの方も……落ちてた……魔像の心臓。』
「これで魔像の心臓も五つ集まったな。このダンジョンの攻略が終わったら、これを使って作ってみるか。」
鉄のインゴットを魔法の収納空間に仕舞って行き、ユキたちが集めた魔石や魔像の心臓を収納していく。
そして、アルは魔像の心臓を使ってゴーレム馬車やゴーレム、ガーゴイルを作ってみようと思いながら十一階層に向かった。
「ここからは階層を全部回って進むぞ。現れるモンスターに気を付けろよ。」
『はい、気を付けてぶっ殺すです!』
『数が多くてもレッサーキッズドラゴンよりは強くないでしょうから、油断しなければ大丈夫ですよ。』
『……一発で……倒す。』
三匹共、やる気が十分なようで張り切っている。これなら一匹だけで数の多いモンスターと戦っても勝てるだろう。
そう思いながら十一階層を進んで行くと、初遭遇のモンスターを発見した。
「あれはロックワーム。消化液噴射と土魔法を使うから気を付けろ。ユキ。」
『分かったです!』
魔法でモンスターを鑑定すると、ロックワームという全身が岩のように硬い皮膚をしたミミズのようなモンスターだ。
アルたちの前に出たユキはまだ離れている六匹のロックワームを狙い、角に溜めた闘気を放って狙撃を行なっていく。
角状の闘気弾は回転してドリルのように進んで行き、ロックワームの皮膚を削り取って穴を開ける。
流石に角状の闘気弾の大きさが、それほど大きくはなかった為、ロックワームは痛みに悶えてクネクネとしているが生きている。
その場で悶えているロックワームにユキは一気に距離を詰めると、ロックワームに蹴り技を放ち、角で突きを行ない、至近距離から闘気弾を撃って倒して行った。
「もうそろそろ終わるな。ユキのところに行くよ。」
『はい、あるじ様。』
『……分かった。』
アルたちは、最後のロックワームを踏み付けて倒したユキの元に向かって移動すると、途中で灰の山から魔石とドロップアイテムを拾っていく。
「ロックワームはどうだった?」
『よわよわです!』
ユキとしては、ロックワームは物足りなかったようだった。
十階層のボス部屋にはアイアンガーゴイルと取り巻きのガーゴイルが居た。
「ボスだけど俺の番だから、何があっても手を出すなよ。」
一言、ユキたちに告げると、闘気を纏ってアイアンガーゴイルたちに向かって走る。
一気にアイアンガーゴイルとの距離を詰めると剣を振り抜いて一閃する。
アイアンガーゴイルに当たる瞬間、剣に纏わせている闘気の量を増やしての一閃でアイアンガーゴイルは二つに両断することが出来た。
ボスのアイアンガーゴイルを一撃で倒したアルは、残りの取り巻きであるガーゴイルを始末して行き、ボス部屋にはアルと召喚獣の三匹、そして幾つもの灰の山と宝箱だけになっていた。
『余裕でしたね。あるじ様。』
「レッサーキッズドラゴンよりは強くなかったからな。ドロップアイテムの回収をしてくれ。」
シェーレの言う通り、余裕を持って一撃でボスのアイアンガーゴイルと取り巻きのガーゴイルを倒したアルは、ドロップアイテムを拾うのをユキたちに任せると、宝箱に罠が仕掛けられていないのかを確認してから宝箱を開けた。
『ドロップアイテム、持って来たです!それで宝箱には何が入っていたのです?』
「ハズレだった。鉄のインゴットだったよ。」
今回のボス部屋で得られた宝箱には鉄のインゴットが二十個ほど入っており、アルとしてはハズレだった。
「生産で作れるから、まあ良いか。ドロップアイテム、落ちていたか?」
『私のところは魔石しか落ちていなかったです!』
『あるじ様、魔像の心臓が落ちていました。』
『……ぼくの方も……落ちてた……魔像の心臓。』
「これで魔像の心臓も五つ集まったな。このダンジョンの攻略が終わったら、これを使って作ってみるか。」
鉄のインゴットを魔法の収納空間に仕舞って行き、ユキたちが集めた魔石や魔像の心臓を収納していく。
そして、アルは魔像の心臓を使ってゴーレム馬車やゴーレム、ガーゴイルを作ってみようと思いながら十一階層に向かった。
「ここからは階層を全部回って進むぞ。現れるモンスターに気を付けろよ。」
『はい、気を付けてぶっ殺すです!』
『数が多くてもレッサーキッズドラゴンよりは強くないでしょうから、油断しなければ大丈夫ですよ。』
『……一発で……倒す。』
三匹共、やる気が十分なようで張り切っている。これなら一匹だけで数の多いモンスターと戦っても勝てるだろう。
そう思いながら十一階層を進んで行くと、初遭遇のモンスターを発見した。
「あれはロックワーム。消化液噴射と土魔法を使うから気を付けろ。ユキ。」
『分かったです!』
魔法でモンスターを鑑定すると、ロックワームという全身が岩のように硬い皮膚をしたミミズのようなモンスターだ。
アルたちの前に出たユキはまだ離れている六匹のロックワームを狙い、角に溜めた闘気を放って狙撃を行なっていく。
角状の闘気弾は回転してドリルのように進んで行き、ロックワームの皮膚を削り取って穴を開ける。
流石に角状の闘気弾の大きさが、それほど大きくはなかった為、ロックワームは痛みに悶えてクネクネとしているが生きている。
その場で悶えているロックワームにユキは一気に距離を詰めると、ロックワームに蹴り技を放ち、角で突きを行ない、至近距離から闘気弾を撃って倒して行った。
「もうそろそろ終わるな。ユキのところに行くよ。」
『はい、あるじ様。』
『……分かった。』
アルたちは、最後のロックワームを踏み付けて倒したユキの元に向かって移動すると、途中で灰の山から魔石とドロップアイテムを拾っていく。
「ロックワームはどうだった?」
『よわよわです!』
ユキとしては、ロックワームは物足りなかったようだった。
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