召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ

文字の大きさ
232 / 248

第232話

しおりを挟む
 十四階層で初遭遇したコボルトケンプファーの群れをシェーレが倒してから、もう一度コボルトケンプファーの群れと遭遇してから次に遭遇したのは、これまた初遭遇のモンスターだった。

 鑑定魔法をした結果、遭遇したモンスターは岩トカゲというモンスターだった。

 岩トカゲの皮膚や鱗は岩のように硬くゴツゴツしているのが特徴のモンスターだ。

 「次は俺の番だな。」

 『行ってらっしゃいです!』

 『頑張ってください。あるじ様。』

 『……がんば。』

 召喚獣三匹、それぞれに見られながらアルはゆっくりと六匹の岩トカゲに向かって歩いて行く。

 舌をペロペロと出し入れしている岩トカゲに先制の火魔法を食らわす。

 纏う闘気の強さと岩の皮膚や鱗の固さを考えて、これぐらいなら貫通するだろうというくらいの魔力で発動した火魔法は岩トカゲの頭を焼失させた。

 「ちょっと威力が高かったかな?これくらいか?」

 一匹目に放った火魔法より威力を落とした火魔法が放たれると、岩トカゲの頭付近に火の玉が発生して、岩トカゲの頭部が発火する。

 「このくらいで岩トカゲは倒せるのか。次は近接戦で固さを確かめないとな。」

 鞘からクリスタルウォータースネークの素材で作った剣を取り出して、迫って来る岩トカゲの攻撃を回避すると同時に剣を振るう。

 剣を振るう瞬間に、岩トカゲが纏う闘気と皮膚と鱗の固さを考えて、闘気を剣に纏わせた一撃は、岩トカゲを簡単に両断する。

 更にもう一匹が噛み付こうとして来た。その為、噛み付こうとして来た足を軸にして蹴りを岩トカゲに繰り出す。

 蹴りを受けた岩トカゲは吹き飛んでダンジョンの壁に叩き付けられる。

 「今度は加減し過ぎたみたいだな。」

 蹴りの瞬間に纏った闘気の量が少なく、ダンジョンの壁に叩き付けられた岩トカゲは、まだ生きていた。

 だが、岩トカゲに近寄ると、どうやら岩トカゲは虫の息の状態でトドメを刺さなくてもこのまま放置していても死ぬだろう。

 それでもイタチの最後っ屁を警戒してアルは岩トカゲにトドメを刺した。

 「もう来ても良いぞ!」

 岩トカゲとの戦闘が終わり、ユキたちを呼ぶと魔石とドロップアイテムを拾って、アルたちはダンジョン探索を続ける。

 『宝箱です!』

 「あっ、待て。ユキ!」

 通路の行き止まりに銀色に輝く宝箱を発見したアルたちだったが、ユキが一足先に宝箱に向かってしまった。

 アルが止めるのが間に合わなく、宝箱の前の床に設置されていた罠が起動した。

 ブワッと紫色のガスが噴出して、罠を踏んだユキを包み込んでいく。

 「お前たちは、そこで待ってろよ!」

 『あるじ様、気を付けてくださいね。』

 「ああ!」

 紫色のガスに接近して鑑定を行なうと、この紫色のガスは猛毒ガスで闘気を侵食する効果もある危険な物だと分かった。

 (この罠は危険過ぎるだろう!?ユキは闘気を纏っていたし、これは猛毒が効いたな。)

 猛毒ガスに包まれたユキを助けにアルは全身に魔力を纏い、更にその上から風魔法を付与して風を纏うと、猛毒ガスに突っ込んで行く。

 「見つけた!」

 『う、うぅ。苦しいのです。』

 ユキは猛毒ガスが噴出した場所に倒れており、グッタリとしている。

 「大丈夫か!今から助かるからな!」

 『うぅ……うぅぅ…………。』

 ユキを抱きかかえると、アルはその場から去って、シェーレたちの元に合流しに向かう。

 『あるじ様!ユキ先輩は大丈夫何ですか!』

 『……心配。』

 「止まって、ユキは大丈夫だから。毒に侵されているだけよ。解毒の魔法を使えば大丈夫。今から使うから少し離れて。」

 ユキのことをシェーレもサフィも心配しているのか、猛毒ガスから出て来たユキを抱えたアルに近付いて来るのを止めると、猛毒ガスから離れる。

 そして、猛毒に侵されているユキに、アルは解毒魔法を掛けて回復させて行った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

無自覚に世界最強だった俺、追放後にチートがバレて全員ざまぁされる件

fuwamofu
ファンタジー
冒険者団から「役立たず」と追放された青年リオ。 実は彼のスキル《創造》は、世界の理を作り替える最強の能力だった。 追放後、孤独な旅に出るリオは、自身の無自覚な力で人々を救い、国を救い、やがて世界の中心に立つ。 そんな彼の元には、かつて彼を見下していた美少女たちが次々と跪いていく──。 これは、無自覚に世界を変えてしまう青年の、ざまぁと覇道の物語。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

処理中です...