召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ

文字の大きさ
240 / 248

第240話

しおりを挟む
 アルが魔法薬を飲んで魔力の回復を行なっている時、ユキたち、召喚獣は三十階層ボスのコボルトの群れに向かっていく。

 一番足が速いユキがコボルトの群れの先頭と戦闘を始めた。

 『遅いのです!』

 巧みにステップを踏みながら振るわれる武器や爪を躱して行き、角から放たれる闘気弾や風魔法をコボルトたちに命中させて出来た隙を突き、角でコボルトたちの命を奪って行く。

 ユキにシェーレが追い付くと、戦闘は激しくなって行った。

 シェーレは分厚いハサミを盾に鋭いハサミを武器に使って、コボルトたちの数を減らして行った。

 サフィの方はと言うと、コボルトシャーマンたちに向かって、水魔法を使って作り出した二メートルサイズの小さめな水の龍を五匹作り出して、コボルトシャーマンの魔法障壁を攻撃して行く。

 コボルトシャーマンたちは自身の身とボスのコボルトソルジャーリーダー、取り巻きのコボルトソルジャーを守る為に、サフィの水龍からの攻撃が行なわれる度に、魔法障壁を作り直して、協力魔法を使うことが出来ない状態だ。

 魔法薬を使って魔力と体力の回復を終わらせたアルもユキとシェーレの二匹の戦闘に参戦すると、一気にコボルトたちを倒して行った。

 「おつかれ、サフィ。ここからは俺たちも参戦するからな。」

 『……やっと、来た……ぼく、ちょっと……疲れ、ちゃった。』

 「サフィ、水龍の数を減らして良いぞ。ユキ、シェーレ。ここからは俺たちが魔法障壁を破壊して、ボスを倒すぞ!」

 『ボスは私が倒すのです!!』

 『では、私はコボルトシャーマンを倒しましょう。』

 「よし、じゃあ行くぞ!」

 アルはユキとシェーレと共に多重に張られた魔法障壁に隠れたコボルトシャーマンとボスのコボルトソルジャーリーダーを倒す為に向かった。

 「はぁああああああ!!!!!!!!!」

 剣に火魔法の付与を行ない、攻撃の瞬間に自身が制御することが出来る量の闘気を纏わせた一撃で、コボルトシャーマンの張った魔法障壁を破壊して行く。

 アルに続くように、ユキが自身の身体をドリルのようにして突撃を行ない、シェーレは鋭いハサミを天に突き上げると、魔力の大剣を作り出して斬撃を放った。

 一人と二匹の強力な攻撃に加えて、サフィの水龍が形を変えて魔法障壁に当たり、全ての魔法障壁の破壊と、その内側に居るコボルトたちにも大きなダメージを与えた。

 そして、壊れた魔法障壁を突破したアルたちは、まず最初にコボルトシャーマンから倒して行く。

 近接能力はボスのコボルトソルジャーリーダーとコボルトソルジャーたちに比べて低いので、コボルトシャーマンはダメージもあって、ほとんど抵抗もされずに倒して行った。

 だが、ダメージを受けて怯みから復帰したコボルトソルジャーと、それを指揮するコボルトソルジャーリーダーがコボルトシャーマンを守るように戦い始めた結果、全てのコボルトシャーマンを倒すことは出来なかった。

 それでもコボルトシャーマンの数は減って協力魔法を行なっても、それほど高い威力の魔法は行えないだろう。

 ここからは、アルたちとコボルトソルジャーリーダーたちの乱戦が始まった。

 コボルトソルジャーリーダーが行なった遠吠えで身体能力が強化されていても、コボルトソルジャーの身体能力や闘気纏いの練度ではアルたちと互角に戦えないが、それでも連携されると倒すのに時間が掛かる。

 それでもアルたちは順調にコボルトソルジャーの数を減らして行き、コボルトの群れは片手で数えるほど少なくなった。

 そして、ボス部屋の中に居るモンスターはコボルトソルジャーリーダーのみになると、連携して何もさせずにコボルトソルジャーリーダーを倒して、三十階層のボス戦にアルたちは勝利することに成功した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。 転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。 - 週間最高ランキング:総合297位 - ゲス要素があります。 - この話はフィクションです。

SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~

草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。 レアらしくて、成長が異常に早いよ。 せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。 出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

処理中です...