オーバードライブ ・エロス〜性技カンストの俺が魔王をイカせるまで帰れない世界〜

ぽせいどん

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第18話 ー影の王女ー ~闇に潜む玉座~

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 王宮広間を赤黒い霧が包み込む中、その奥から現れたのは影の王の使徒と名乗る異形の存在だった。全身が揺らめく影で構成され、人型を保ちながらも人外の気配を纏っている。だが、その瞳だけは艶やかな深紅に輝いていた。

「さすがだな、王国の客人。ルクレシアを倒しただけはある。」

 使徒はじっとレイジを見据え、妖しい笑みを浮かべる。「さすが我が王が認めているだけの実力がある。」

「俺を知ってる……?」

「当然だ。我が王は、お前が異世界から来た瞬間から見ていたのだからな。」

 そう告げると、影の使徒は黒革の封筒を床に落とした。それは艶やかで、どこか甘美な魔力を帯びた招待状だった。

「王が待っている。影の王の城でな。」

 その言葉を残し、影の使徒は赤黒い霧と共に消えた。


 ー数日後ー

 
 レイジ、双姫、リリアは親衛隊の一部と共に影の王の城へ向かった。その城は夜の帳の中に浮かぶ要塞のようで、入り口には異様なほど多種多様な人種や生物が集っていた。魔族、獣人、異形の冒険者たち──まさに闇の祝祭の場。

「歓迎するわ、新参者ども。」

 場内に響いたのは艶やかな声。広間には巨大な魔法陣が描かれ、その上で各地から集った戦士たちが睨み合っていた。

「影の王に謁見したければ、この宴を生き延びろ。これはバトルロワイアルだ。」

 そう告げるや否や、混沌が始まった。魔法が飛び交い、剣戟が響き、悲鳴と笑い声が交錯する。レイジは双姫と背中合わせになり、敵の群れを次々と切り伏せていった。リュミエルの氷魔法が敵を凍らせ、カリーネが獣のような速さで首筋を打ち抜く。リリアは援護呪文で彼らを守り抜いた。数時間に及ぶ死闘の末、血と汗と魔力にまみれた彼らは最後まで立っていた。広間は静まり返り、勝者の息遣いだけが残った。

「よくぞ、生き残ったわね。」

 奥の扉が開かれた。そこに現れたのは──絶世の美女。漆黒のドレスに身を包み、金色の髪を夜風に揺らすその女は、王の威厳と女の色香を兼ね備えていた。

「私は影の王……いえ、影の王女と呼ばれているわ。」

 女王のような艶笑を浮かべ、彼女はレイジの前に歩み寄る。「あなたがレイジね。異世界の来訪者……初めからあなたの存在は知っていた。」

「知っていた?」レイジは剣を構える。

「ええ。私は世界の影を支配する者。あなたの魂がこの世界に落ちた瞬間、すべてを見ていたのよ。」

 その言葉の意味を問う暇もなく、影の王女は指を鳴らした。広間が暗転し、世界そのものが闇に沈む。気づけばレイジたちは影の王女の魔界結界に閉じ込められていた。

「さあ、私を満たして見せて。」

 王女の声が甘く響くと同時に、彼女の分身が無数に現れ、レイジに絡みつく。影が舌のように首筋を舐め、耳元で淫らな囁きを繰り返す。分身たちが指先で胸板を撫で、背中を這い、理性を削ぐ動きで彼の反応を楽しむ。

(これは……精神干渉か……くそ、気を抜いたら飲まれる!)

 レイジは全魔力を集中させ、幻影を切り裂いて突進する。しかし、王女は影の糸でレイジの体を拘束し、熱い吐息を耳に吹きかけた。「その体……もっと震わせて。」

 彼女は拘束の中で体を絡め、彼の腕に唇を落とす。熱と快楽が理性を奪い、視界が白む。だが、レイジは踏みとどまると逆に彼女の影の拘束を引きちぎり、剣を突きつけた。「お前の思い通りにはならない!」

 王女は艶やかに微笑む。「ならば、力で証明して。」

 二人の戦いは肉体と精神を削る極限のものだった。王女は分身と幻影を駆使して快楽と恐怖を混ぜ合わせ、レイジを理性の限界まで追い詰める。舌打ちしながらも、レイジは本能で剣を振るい続けた。影の壁を破り、王女の本体を捕らえたとき、彼女は逆に自ら身を寄せ、胸元を晒して挑発する。「さあ、もっと深く……私を征服して。」

 レイジは全魔力を剣に込め、最後の一撃を放った。衝撃が結界を揺るがし、影の王女の防壁が砕け散る。地に伏した王女は荒い息を吐きながらも、恍惚の笑みを浮かべた。「はぁ……はぁ……これが、あなたの力……完敗ね。」

 彼女はレイジの手を取り、恭しく頭を下げた。「あなたこそ、私が認めた王にふさわしい存在……ようこそ、影の玉座へ。」

 

 その日を境に、世界の勢力図が大きく塗り替えられた。影の王女は自らの配下と闇の領域をレイジに開放し、双姫の王宮と同盟を結んだ。表の王国と裏の影界が繋がり、これまで敵対してきた魔族や傭兵団までもがレイジの旗の下に集い始めたのだ。

「これであなたは表と裏、両方の王よ。」

 影の王女はベッドの上で微笑み、艶やかに囁いた。「だからこそ、私のすべてを捧げるわ。」

 こうしてレイジは影の王女の信頼を得、闇の勢力すら従える存在となった。だが、その均衡は新たな火種を孕んでいた。彼のもとに集った者たちの中には、まだ牙を隠す獣が潜んでいたのだ。
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