天羽桜は世界を救う

天羽睦月

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第19話 入院中の出来事Ⅰ

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「ほら、リンゴでも食べで元気出して!」

茉莉は剥き終わって、ウサギカットをしたリンゴを皿に置いて桜に渡す。 桜は一つ手に取って可愛いと言いながら食べる。

「このリンゴ美味しい! 水分多めで最高!」

そのまま剥かれた全てのリンゴを全て平らげた。 その後は茉莉と談笑していると、石動が部屋に入ってきた。

「一人で戦わせてすまなかった!」

石動は入ってくると共に頭を下げて謝り、それに対して桜はそんなことしなくて大丈夫ですと返答した。

「君は救援隊と共に新種の能面の怪人を倒したじゃないか! 大手柄だ!」

桜に近寄って背中を叩く石動だったが、桜は叩かれた背中が痛くて涙目になりそうであった。

「そういや、桜君の学校には午後は公欠扱いにしてくれと言っておいたから安心してくれ。 もし生徒達に何をしていたのか聞かれたら、国家機関でアルバイトしてるとでも言うといいさ!」

石動は胸を張って言うが、そんなこと言ったら騒ぎになると思って言わずにおこうと決めた。 

「そう言えば今日はこのまま入院なんですか?」

桜は個室にいると言うことは入院なのかと不安になるが、石動がこのまま検査入院をしてくれと頼んできた。

「あれだけ攻撃を受けて、気絶までしていたんだ。 身体だって尋常じゃないくらいダメージを受けているよ」

腕を組んで桜の目を見る石動は、そのまま今日は安静にしてくれと言って部屋を出ていった。

「今日はこのままかー。 色々検査するのは明日かな?」

テレビを見て側にある椅子に座る茉莉と話していると、楓が部屋に入ってきた。

「大丈夫!? 入院したって連絡があって飛んできたわよ!」

部屋に入ってきた楓は額に汗を流していたので、どれだけ桜のことが心配であったかが見て取れた。

「お母さん、そんなに心配しなくても大丈夫だよ。 この通り元気だし!」

そう言いつつ両腕を上にあげると、突然痛みに襲われて顔が歪む。 その顔を見た茉莉と楓は桜に近寄って大丈夫と声をかけた。

「ちょっと痛かっただけだから大丈夫……それより服とか持ってきてくれてありがとう……」

腕を摩りながら楓に感謝を言うと、これも持ってきたわよとスマートフォンの充電器を桜に渡す。 

「ありがとう! そろそろ充電したかったの!」

桜はスマートフォンを充電すると、桜は疲れたと呟いて横になった。 すると、楓がこちらの人はどなたなのと聞いてきたのでバイト先の友達だよと桜は答えた。

「バイト先の友達だったのね! 初めまして桜の母の楓です、よろしくお願いしますね」

頭を下げて自己紹介をすると、茉莉も自己紹介をした。 楓は桜のバイト先のことを聞こうと茉莉に質問をすると、桜は頑張り屋で良い刺激になっていますと返答した。

「アルバイト頑張ってるのね、安心したわ……でも、今回のようなことはもうなしにしてほしいな。 こっちが倒れちゃうわよ……」

顔を曇らせる楓に、桜はこのアルバイトは凄い人のためになるから今回みたいにまた入院するかもしれないけど続けさせてと、楓の目を真っすぐ見て思っていることを言った。

桜の返答を聞いた楓はそこまで言うなら最後までやり通しなさいと笑顔で答えていた。 茉莉はその二人のやり取りを聞いて、仲が良い親子で羨ましいと感じている様子であった。 
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