置き去りの恋

善奈美

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07 青と紫♦︎01(紫綺視点)

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■紫で繫がるモノで忍にピアスをつける事をお願いされた紫綺だったが……。


 俺は結局、忍の願いを聞き入れた。まあ、折れたって言ったほうがいい。何故なら、捨て犬みたいな顔で見上げてくるからだ。それほど身長差はないって言うのに、上目遣いは犯罪的な可愛さだろう。
 
「あれ? ピアスなんて何時開けたの?」
 
 貴羅、目聡過ぎだ。
 
「それに、最近、同じモノを見た気がするんだけど?」
 
 本当によく見てること。忍は見せびらかしたりしてないもんな。どっちかっていうと、隠してるもんな。
 
「そりゃあ、見てるだろうな」
「どこで見たかな?」
「忍だろう」
 
 貴羅が軽く目を見開いた。
 
「あれ、紫綺の仕業なの?」
「姿くらませようとしたから、鎖付けたんだよ」
 
 あのまま手放したら、今頃、人身売買だ。想像もしたくない。忍から詳しく聞いて、背筋が冷たくなったね。
 
「通りで。あれ、ダイヤモンドでしょう?」
「よく分かるな」
「カラーダイヤは結構、見たからね」
 
 やっぱり、侮れないな。
 
「よく、そんなモノ持ってたね」
「売りつけられたんだよ。何年か前に。使い道もないし、箪笥の肥やしになってたんだ。でも、貴羅がキョウ君捕獲に使ってるの見たからな」
「真似してみたの?」
「そんなとこ。でも、俺自身は開ける気なかったんだよ」
 
 まさか、開けて欲しいと言われるとは思ってなかった。まあ、後から考えると、理解も出来るが。
 
「忍にお願いでもされたの?」
 
 貴羅、楽しそうだな。目が輝いてるわ。
 
「まあ、認めると甘くなる」
「分かるなぁ。俺も響也には甘くなるし」
 
 まあ、突き詰めるとそういうことだろう?
 
「パープル? バイオレット?」
「バイオレット。青っぽい方だ」
「へぇ。あんまり出回らないからね」
「貴羅のそのブルーも出回らないんじゃないか? 綺麗だし、そこそこ、大きさはあるし」
「そうかもね。俺の場合は青の石が好きだからなんだけどね」
「単純だな」
「そんなもんでしょう」
 
 まあ、理由なんてそんなもんだよな。
 
「暁が暴れなきゃいいけど」
「如何してだ?」
 
 貴羅が面白そうな笑みを見せた。
 
「俺達が相手にマーキングしてるのに、自分はしてないって。結構、負けん気が強いからねぇ」
 
 そういう事ね。まあ、その時は貴羅がなんとかしてくれればいいんじゃないか? 建物、土地はキョウ君名義だろうけど、オーナーは貴羅なんだろう? 金銭的に裕福なんだろうし。
 
 
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