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27 コスプレ??(紫綺視点)
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「これはなんだ?」
暁から渡された紙袋。中身を確認すると、フワッとしたフリルが視界に入る。どう見ても男物ではない。白と黒で落ち着いた色合いだが、どう斜めに見ても女物だ。
「忍に着せてみて」
「は?!」
「雪兎用に作ったんだけど、一回着せたし満足したから。それで、そのサイズに合う体型の知り合いって忍くらいなんだよね」
ユキ君用って。待てよ。これって……。
「一度、雪兎にコスプレさせてみたかったんだ」
満面の笑みで言い切ったな。それに、よくユキ君が素直に着用してくれたな。
「言わせてもらうが、忍は頑として着ないと主張するぞ」
「そこはシィ兄が上手いことやらないと」
「別にコスプレさせたいとは思ってないが?」
「折角、作った服が一回だけ使って終わりは可哀想でしょう? ここは是非、忍に着せてみて」
暁にこんな趣味があるとは思わなかった。それにこれ、高いんじゃないか? 畳まれたままでも、手間がかかってるのが分かるぞ。
「雪兎も忍が着てくれると嬉しいって」
本当かよ。その害のない笑みが曲者だな。笑みだけじゃなくて、全てが曲者だが。
「キョウ君と言う案はなかったのか?」
「それ、キョウは多分無理。胴回りが細いから」
……確かに、キョウ君はしっかりした体付きをしているが。
「それにキョウは洋物ってより、和物の方が似合うよ。兄さんがウキウキしながら、ネット注文してたから」
待て……。二人して何考えてるんだ。
「シィ兄も細いし多分着れると思うから、忍が無理ならシィ兄が着てもいいけど」
それは勘弁してくれないか。流石に女装の趣味はない。
「如何するかはシィ兄が考えて。渡したからね」
暁が強引に袋を押し付けて行った。おい、俺の意見はガン無視なのか。仕方なくリビングで袋の中身を出してみた。出てきたのはテレビや、それなりの場所に行くとよく目にする服。俺の記憶に間違いがなければ、ゴスロリと呼ばれるものだろう。
しかも、恐ろしく手が込んでるうえに、サイズが完全に男物だ。普通は女性の胸の形に立体裁断されている部分はほぼ平面。見た瞬間に察したことは、オーダー品だという事実だ。
「紫綺さん。何固まってるの?」
ひょっこり顔を出したのは忍。鍵は渡しているし、勝手に入ってくるのはいつものことだが、今は流石にまずくないか。いろんな意味で。
「何でそんな物持ってるの? まさか、女装が趣味なの?!」
「そんな訳があるか。アカに押し付けられたんだ」
「アカ?」
もう、ヤケだ。忍の体にその服を押し当ててみた。思った以上に似合ってる。
「如何いうつもり?」
忍の気配が若干、冷たくなったな。
「アカは忍に着せてみろって持ってきたんだよ」
「はあ?! 何言ってんだよ!」
「ユキ君に着せて満足したから、忍に着せてみてだと」
「訳分かんないし!」
俺は着たくないしな。服をビーズクッションの上に置いて、有無を言わせずに制服を脱がせた。抵抗してきたが、問題無い。本来なら足の方から上げるんだろうが、頭からスッポリ被せて無理矢理着せてみた。
「嫌だ!」
「似合ってるぞ」
「似合う訳無いだろう?!」
「そうでも無いぞ」
強引に寝室に連れて行って、姿見の鏡の前に立たせた。想像以上に似合ってるな。変な女より色気があるし。
「俺、女じゃ無い」
「女より似合ってるが」
「あんたの目はおかしいよ」
「失礼だな」
少し長めのスカート。多分、ユキ君サイズだからほんの少し長くなったんだな。スカートは短くなく膝下辺り。着せると脱がせたくなるのは気のせいか? 嫌、気のせいじゃないな。暁、何が目的か分かったぞ。本当に如何しようもないな。人のことは言えないが。
暁から渡された紙袋。中身を確認すると、フワッとしたフリルが視界に入る。どう見ても男物ではない。白と黒で落ち着いた色合いだが、どう斜めに見ても女物だ。
「忍に着せてみて」
「は?!」
「雪兎用に作ったんだけど、一回着せたし満足したから。それで、そのサイズに合う体型の知り合いって忍くらいなんだよね」
ユキ君用って。待てよ。これって……。
「一度、雪兎にコスプレさせてみたかったんだ」
満面の笑みで言い切ったな。それに、よくユキ君が素直に着用してくれたな。
「言わせてもらうが、忍は頑として着ないと主張するぞ」
「そこはシィ兄が上手いことやらないと」
「別にコスプレさせたいとは思ってないが?」
「折角、作った服が一回だけ使って終わりは可哀想でしょう? ここは是非、忍に着せてみて」
暁にこんな趣味があるとは思わなかった。それにこれ、高いんじゃないか? 畳まれたままでも、手間がかかってるのが分かるぞ。
「雪兎も忍が着てくれると嬉しいって」
本当かよ。その害のない笑みが曲者だな。笑みだけじゃなくて、全てが曲者だが。
「キョウ君と言う案はなかったのか?」
「それ、キョウは多分無理。胴回りが細いから」
……確かに、キョウ君はしっかりした体付きをしているが。
「それにキョウは洋物ってより、和物の方が似合うよ。兄さんがウキウキしながら、ネット注文してたから」
待て……。二人して何考えてるんだ。
「シィ兄も細いし多分着れると思うから、忍が無理ならシィ兄が着てもいいけど」
それは勘弁してくれないか。流石に女装の趣味はない。
「如何するかはシィ兄が考えて。渡したからね」
暁が強引に袋を押し付けて行った。おい、俺の意見はガン無視なのか。仕方なくリビングで袋の中身を出してみた。出てきたのはテレビや、それなりの場所に行くとよく目にする服。俺の記憶に間違いがなければ、ゴスロリと呼ばれるものだろう。
しかも、恐ろしく手が込んでるうえに、サイズが完全に男物だ。普通は女性の胸の形に立体裁断されている部分はほぼ平面。見た瞬間に察したことは、オーダー品だという事実だ。
「紫綺さん。何固まってるの?」
ひょっこり顔を出したのは忍。鍵は渡しているし、勝手に入ってくるのはいつものことだが、今は流石にまずくないか。いろんな意味で。
「何でそんな物持ってるの? まさか、女装が趣味なの?!」
「そんな訳があるか。アカに押し付けられたんだ」
「アカ?」
もう、ヤケだ。忍の体にその服を押し当ててみた。思った以上に似合ってる。
「如何いうつもり?」
忍の気配が若干、冷たくなったな。
「アカは忍に着せてみろって持ってきたんだよ」
「はあ?! 何言ってんだよ!」
「ユキ君に着せて満足したから、忍に着せてみてだと」
「訳分かんないし!」
俺は着たくないしな。服をビーズクッションの上に置いて、有無を言わせずに制服を脱がせた。抵抗してきたが、問題無い。本来なら足の方から上げるんだろうが、頭からスッポリ被せて無理矢理着せてみた。
「嫌だ!」
「似合ってるぞ」
「似合う訳無いだろう?!」
「そうでも無いぞ」
強引に寝室に連れて行って、姿見の鏡の前に立たせた。想像以上に似合ってるな。変な女より色気があるし。
「俺、女じゃ無い」
「女より似合ってるが」
「あんたの目はおかしいよ」
「失礼だな」
少し長めのスカート。多分、ユキ君サイズだからほんの少し長くなったんだな。スカートは短くなく膝下辺り。着せると脱がせたくなるのは気のせいか? 嫌、気のせいじゃないな。暁、何が目的か分かったぞ。本当に如何しようもないな。人のことは言えないが。
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