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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
090 杖の融合
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ルイと向かい合うように立った。ルイは小さく息を吐き出すと、諦めたような表情になった。
「この魔法は一度使うと呪文を忘れるようになってるね」
「そうみてぇ。多分、無闇に使ったら駄目なんだろう」
「でも、今は認められたってこと」
オレは頷いた。
「いつかは教えてもらえるの?」
「全てが終わったら。でも、今は駄目だ」
ルイは目をスッと細めた。
「それはさっき寮で言っていた言葉と関係あるの?」
「ある」
「分かったよ」
ルイは目を一度閉じると再び開き、オレを凝視した。二人で頷きあって、同時に呪文の詠唱を始める。元々あった魔法陣の上に、オレとルイの魔法陣が重なる。古代語だからだ。それも、特殊で一人の魔法使いが一生に一度しか使えない魔法。それも、条件を満たし、世界が認めた者だけだ。杖には核となる魔力を制御するものが埋め込まれてる。その核を複数持つ杖ができるからだ。それは、絶大な力を誇るが、扱う魔法使いの能力も求められる。非常に危険な行為だからだ。
オレの三本の杖と、ルイの三本の杖が光り出す。手に持っている杖が白く霞んだ。目の前の二本の杖が強い光を発し、霞んでいる杖に飛び込んできた。交わるように姿を解き、渦を巻くように絡まり合う。強烈な光を発し、部屋の中が白く染まる。咄嗟に光から目を庇うためにきつく瞑った。
「初めて見るわね」
黒猫は何事もなかったかのように呟く。下に視線を向ければ足元まで近付いていた。
「三本の杖が象徴するものは?」
黒猫はオレにそう、問い掛けてきた。
「過去、現在、未来だ」
「でしょうね。貴方達は私の解放を少しだけ早めてくれたわ。感謝しないとね」
黒猫はそう微笑んで見せた。オレとルイの手にある杖は、見た目はそれほど変わっていない。黒猫の言い方だと同じ製作者の杖だ。
「その六本の杖の核は同じ物よ。あの人が強すぎるからって六に割ったの」
黒猫は感慨深げに目を細める。
「兄弟杖ってところかしら。だから、反発はしないでしょう。私は本当に眠るわ。次は貴方達の子供の時に目覚めたいわね」
黒猫はそう言いおくと、スッと姿を消した。
「サクヤ」
「なんだよ?」
「いや、なんでもないよ。目的は達したの?」
「達したけどさ、代金」
そう言うと二人で同時に店主に視線を向けた。店主はと言うと、驚き過ぎたのかポカンと口を開けていた。オレ達の視線に気が付いて一つ咳払いをする。
「いただかない、と言いたいのですが、私にも生活がございます。二本分追加で料金をいただきましょう」
「それではっ」
「見守り手が認めたのです。それに、緊急事態なのでしょう。でしたら、今見たことを杖の関係者に話すことを承諾ください。それで十分です」
店主はそう言った。
「認めるけど、全てが終わったあとが条件だけど」
オレはそう店主に告げた。
「いつ頃終わりますか?」
「近いうちに。このまま無為に時間を潰す気なんかねぇよ」
あいつと妖魔の好き勝手にさせるか! それにルイが人質になってるようなもんだ。あいつの目的はルイを自分の人形にすることだ。その人形を潰さないためにオレを手に入れようとしてる。目的は全てを壊すこと。それは自分と同じ者を作り出すためだ。
そのために、自分の全ての記録を魔法省から奪い、抹消したんだ。知られれば、魔法省からなにかしらの対応をされただろうからな。ルイに視線を向けて、改めて決意を新たにする。多分、オレはただじゃ済まないダメージを受ける。それでも、やめる気はなかった。
「この魔法は一度使うと呪文を忘れるようになってるね」
「そうみてぇ。多分、無闇に使ったら駄目なんだろう」
「でも、今は認められたってこと」
オレは頷いた。
「いつかは教えてもらえるの?」
「全てが終わったら。でも、今は駄目だ」
ルイは目をスッと細めた。
「それはさっき寮で言っていた言葉と関係あるの?」
「ある」
「分かったよ」
ルイは目を一度閉じると再び開き、オレを凝視した。二人で頷きあって、同時に呪文の詠唱を始める。元々あった魔法陣の上に、オレとルイの魔法陣が重なる。古代語だからだ。それも、特殊で一人の魔法使いが一生に一度しか使えない魔法。それも、条件を満たし、世界が認めた者だけだ。杖には核となる魔力を制御するものが埋め込まれてる。その核を複数持つ杖ができるからだ。それは、絶大な力を誇るが、扱う魔法使いの能力も求められる。非常に危険な行為だからだ。
オレの三本の杖と、ルイの三本の杖が光り出す。手に持っている杖が白く霞んだ。目の前の二本の杖が強い光を発し、霞んでいる杖に飛び込んできた。交わるように姿を解き、渦を巻くように絡まり合う。強烈な光を発し、部屋の中が白く染まる。咄嗟に光から目を庇うためにきつく瞑った。
「初めて見るわね」
黒猫は何事もなかったかのように呟く。下に視線を向ければ足元まで近付いていた。
「三本の杖が象徴するものは?」
黒猫はオレにそう、問い掛けてきた。
「過去、現在、未来だ」
「でしょうね。貴方達は私の解放を少しだけ早めてくれたわ。感謝しないとね」
黒猫はそう微笑んで見せた。オレとルイの手にある杖は、見た目はそれほど変わっていない。黒猫の言い方だと同じ製作者の杖だ。
「その六本の杖の核は同じ物よ。あの人が強すぎるからって六に割ったの」
黒猫は感慨深げに目を細める。
「兄弟杖ってところかしら。だから、反発はしないでしょう。私は本当に眠るわ。次は貴方達の子供の時に目覚めたいわね」
黒猫はそう言いおくと、スッと姿を消した。
「サクヤ」
「なんだよ?」
「いや、なんでもないよ。目的は達したの?」
「達したけどさ、代金」
そう言うと二人で同時に店主に視線を向けた。店主はと言うと、驚き過ぎたのかポカンと口を開けていた。オレ達の視線に気が付いて一つ咳払いをする。
「いただかない、と言いたいのですが、私にも生活がございます。二本分追加で料金をいただきましょう」
「それではっ」
「見守り手が認めたのです。それに、緊急事態なのでしょう。でしたら、今見たことを杖の関係者に話すことを承諾ください。それで十分です」
店主はそう言った。
「認めるけど、全てが終わったあとが条件だけど」
オレはそう店主に告げた。
「いつ頃終わりますか?」
「近いうちに。このまま無為に時間を潰す気なんかねぇよ」
あいつと妖魔の好き勝手にさせるか! それにルイが人質になってるようなもんだ。あいつの目的はルイを自分の人形にすることだ。その人形を潰さないためにオレを手に入れようとしてる。目的は全てを壊すこと。それは自分と同じ者を作り出すためだ。
そのために、自分の全ての記録を魔法省から奪い、抹消したんだ。知られれば、魔法省からなにかしらの対応をされただろうからな。ルイに視線を向けて、改めて決意を新たにする。多分、オレはただじゃ済まないダメージを受ける。それでも、やめる気はなかった。
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