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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
242 明日に向かって
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気怠い感覚で目覚めた。いつもならルイの方が先に起きだしてるのに、隣に視線を移すと、そこにはまだ姿があった。いつ見ても整った顔してるし、睫毛は長いし。
出会いはある意味、衝撃的で。誕生日当日に、いきなり教室から連れ出されて告白されるなんて思ってなかった。その関係がずっと続くと、当然ながら考えてなかったんだよな。
高校三年間なんて、怒濤のように時間が流れていって。気が付けば魔法使いの中じゃかなりの有名人になってた。
体は怠くても、不快感がねぇから清めてくれたんだよな。まあ、ベッドを整えたのは妖精二人だろうけどさ。ルイの髪に触れる。オレの髪と違って細くてサラサラしてる。日に透かすとキラキラ輝いて綺麗なんだよな。肌は仕事で外を歩く機会が多いのに日に焼けてねぇし。シミもないから綺麗なもんだ。
オレが遠慮なく撫で回していたせいか、ルイの体が小刻みに震えてる。ってこれ、絶対、起きてたよな? 面白くなくて、思いっきり鼻を摘まんでやった。
「酷っ!」
直ぐ飛び起きたルイ。ほらな。普通なら、起きがけに、こんなに素早い反応はしねぇよ。
「酷くねぇだろ? 起きてたくせに、人の反応見て楽しんでただろうが」
「気が付いて……」
しきりに鼻をさすってるな。まあ、容赦なく摘まんでやったからな。
「最初は寝てると思ったに決まってんだろ。だいたい、寝てる奴が体震わせるような笑い方はしねぇよ」
「あ……、失敗」
「失敗じゃねぇって」
ルイは観念したように体を伸ばした。すっきりした顔しやがって。オレはあらぬところと、身体のあちこちが怠いっての。まあ、慣れた感覚になったけどさ。
「とりあえず、昼はクチバさんの店に寄ってお昼を食べよう」
「ツバキは?」
休みの日にはツバキの相手をしてることが多いからさ。
「今日は仕方ないし。連れて行くのもね。もう少ししたら、学校入学に必要な物を買わなきゃならないけど。まだ早いから留守番していてもらうよ」
「納得するのかよ?」
両親の言うことは聞くけどさ、オレとルイには結構我が儘なお姫様だからさ。
「してもらうしかないでしょう? レオは残していくし、精霊と妖精に相手を頼もう。ツバキはいつでも一人じゃないんだし」
まあ、オレ達の影響でこの館にも大量に精霊と妖精がいるんだけどさ。それに、ツバキには守護する火の精霊が常時側にいるし。
「なににしようか?」
「オレさ。実は食べたいものがあるんだけど」
「なに?」
「チョコレート」
「チョコレート? どうして?」
実は魔法使いの世界に飛び込んでから、食べてねぇんだって。前ならある意味、高級品だったからな。滅多に口にはできなかったしさ。
「ずっと口にしてねぇから」
「サクヤって甘いもの好きな割に太らないから不思議だよ」
「それはルイもだろう?」
「私は別に甘い物が好きなわけじゃないよ。あれば食べるけど」
そうだったのか。知らなかった。
「そうだね。魔法使いのショコラティエがいるから、その店に行こうか。普通では手に入らないし」
……そりゃ、手に入らないだろうよ。魔法使いの、それもルイが行く店って全部が高級店だもんな。そんなお高いもの、一般人の魔力を持たない奴らには高嶺の花だよ。
「お義母さんとお義父さんにも買って贈ろうか。美味しいって評判だしね」
金銭感覚が破壊してるな。そう言うオレも値札見なくなったもんな。大抵買えちゃうしさ。
「ツバキには?」
「ツバキはクチバさんところのケーキでいいんじゃない?」
確かに高級チョコレートはまだ、早いよな。二人で笑いながら、喧嘩もするんだろうけど年を重ねていく。きっと、周りは賑やかになって、悲しいことも寂しいことも沢山あるんだろうけど、二人で乗り越えていく。そんな思いを噛み締めた。
ルイ&サクヤ編 終わり。
出会いはある意味、衝撃的で。誕生日当日に、いきなり教室から連れ出されて告白されるなんて思ってなかった。その関係がずっと続くと、当然ながら考えてなかったんだよな。
高校三年間なんて、怒濤のように時間が流れていって。気が付けば魔法使いの中じゃかなりの有名人になってた。
体は怠くても、不快感がねぇから清めてくれたんだよな。まあ、ベッドを整えたのは妖精二人だろうけどさ。ルイの髪に触れる。オレの髪と違って細くてサラサラしてる。日に透かすとキラキラ輝いて綺麗なんだよな。肌は仕事で外を歩く機会が多いのに日に焼けてねぇし。シミもないから綺麗なもんだ。
オレが遠慮なく撫で回していたせいか、ルイの体が小刻みに震えてる。ってこれ、絶対、起きてたよな? 面白くなくて、思いっきり鼻を摘まんでやった。
「酷っ!」
直ぐ飛び起きたルイ。ほらな。普通なら、起きがけに、こんなに素早い反応はしねぇよ。
「酷くねぇだろ? 起きてたくせに、人の反応見て楽しんでただろうが」
「気が付いて……」
しきりに鼻をさすってるな。まあ、容赦なく摘まんでやったからな。
「最初は寝てると思ったに決まってんだろ。だいたい、寝てる奴が体震わせるような笑い方はしねぇよ」
「あ……、失敗」
「失敗じゃねぇって」
ルイは観念したように体を伸ばした。すっきりした顔しやがって。オレはあらぬところと、身体のあちこちが怠いっての。まあ、慣れた感覚になったけどさ。
「とりあえず、昼はクチバさんの店に寄ってお昼を食べよう」
「ツバキは?」
休みの日にはツバキの相手をしてることが多いからさ。
「今日は仕方ないし。連れて行くのもね。もう少ししたら、学校入学に必要な物を買わなきゃならないけど。まだ早いから留守番していてもらうよ」
「納得するのかよ?」
両親の言うことは聞くけどさ、オレとルイには結構我が儘なお姫様だからさ。
「してもらうしかないでしょう? レオは残していくし、精霊と妖精に相手を頼もう。ツバキはいつでも一人じゃないんだし」
まあ、オレ達の影響でこの館にも大量に精霊と妖精がいるんだけどさ。それに、ツバキには守護する火の精霊が常時側にいるし。
「なににしようか?」
「オレさ。実は食べたいものがあるんだけど」
「なに?」
「チョコレート」
「チョコレート? どうして?」
実は魔法使いの世界に飛び込んでから、食べてねぇんだって。前ならある意味、高級品だったからな。滅多に口にはできなかったしさ。
「ずっと口にしてねぇから」
「サクヤって甘いもの好きな割に太らないから不思議だよ」
「それはルイもだろう?」
「私は別に甘い物が好きなわけじゃないよ。あれば食べるけど」
そうだったのか。知らなかった。
「そうだね。魔法使いのショコラティエがいるから、その店に行こうか。普通では手に入らないし」
……そりゃ、手に入らないだろうよ。魔法使いの、それもルイが行く店って全部が高級店だもんな。そんなお高いもの、一般人の魔力を持たない奴らには高嶺の花だよ。
「お義母さんとお義父さんにも買って贈ろうか。美味しいって評判だしね」
金銭感覚が破壊してるな。そう言うオレも値札見なくなったもんな。大抵買えちゃうしさ。
「ツバキには?」
「ツバキはクチバさんところのケーキでいいんじゃない?」
確かに高級チョコレートはまだ、早いよな。二人で笑いながら、喧嘩もするんだろうけど年を重ねていく。きっと、周りは賑やかになって、悲しいことも寂しいことも沢山あるんだろうけど、二人で乗り越えていく。そんな思いを噛み締めた。
ルイ&サクヤ編 終わり。
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