銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠SS

001 日向ぼっこ■

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■108多大なる希望後のお話です。
 
 
 お昼を食べて、本当だったら絶対、室内から出ないんだけどさ。珍しく太陽が出てて、久々に太陽の光を浴びたくなった。だから、外出てくる、って言ったら、ルイのやつ、付いてきたんだよ。最近は一人でも黄色い声を浴びるからさ。ルイまでいると煩さが倍。でも、邪険にするといじけるし。
 
 ベンチに座ると当然のように隣に座るルイ。足元にはキンとギン。こいつらもなぜか頭にいるベニ同様に、一緒に学校に登校してんだよな。で、普通に受け入れられてたりする。
 
「誰も近づいてこねぇって言ってるだろう」
「分かってるけど心配」
 
 そう言って、どさくさに紛れて抱きついてくるな。太陽の光があったかいんだからさ。ポカポカしてて、ルイの体温もあったかくて、ウトウトしてくる。キンとギンは足元で二匹丸まって寝に入ったな。オレも瞼が重くなってくる。まあ、周りが、きゃあきゃあ、黄色い声を発してて、若干、煩さいんだけどさ。肩に重みが加わって、軽く視線を向けたら視界に綺麗な銀の髪。
 
「寝たのかよ」
 
 オレが寝るつもりだったんだけどな。瞼が重くなって、オレもルイに凭れ掛かる。今まで色々あったし、お互い疲れてるしさ。こう、柔らかい暖かさが心地よくて、眠気を誘う。小さく欠伸をして、オレも夢の国へ旅立った。
 
 
■おまけ■
 
「よくあんなところで寝れるよな」
「何が?」
 
 窓からある場所を眺めて一言。隣にいるライカが小首を傾げてくる。何って、あの二人だよ。完全に学校内最強カップル。魔力や魔法だけじゃなくてさ、もう、いろんな意味で。
 
「サクヤと会長。有名人だって自覚あるのかね?」
「あ……。まあ、誰も近づいてこないしね」
「でもさ。煩くないの? ここまで悲鳴が聞こえんだけど」
「慣れたんじゃない。完全に耳に入れないようになってんだと思うよ」
「それでもさ。あの二人、寝てるんだけど。日向ぼっこしてる場合かよ」
 
 頭にベニを乗っけて、足元までは見えないけど、キンとギンがいるんだろう。あの二人、本当に珍獣。しかも、あの事件のあとから、会長が幼稚化してさ。まあ、ライカに訊いたら、やっと人間らしくなってきたって言ってんだけど。サクヤにガッツリ甘えてんだよな。見てる分には和むんだけどさ。
 
「いいんじゃない。ほら、悲鳴もなくなったし」
「確かに」
 
 多分、周りの親衛隊。身悶えてるんだろうな。あの二人の寝顔見てさ。まあ、平和だからいいけど。
 
「でも、授業前に迎えに行かないと。流石に怒られるよね」
 
 そうだよな。ま、まだ、時間あるし、寝かせといてあげよう。
 
 
終わり。
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