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姫のお目覚めと
しおりを挟む「おや、フレド様おはようございます」
「だ、誰?」
イルガー家の来客用寝室。ベッド脇の椅子に座っていた褐色肌の女性がニコニコと僕を見ていた。
「私は獣王貴族ストウル家の薬学士でリビアと言います」
小さな医療箱を片付けてリビアさんはまたもニコニコと笑う。赤いフレームの大きなメガネがちょっと怖い。
「あの、無知で申し訳ないんですがストウル家ってどんな…」
「ああ、薬学をメインにした研究職の家ですよ。私は毒でも薬でも何でも承りますよ。私の知識欲が満たされるなら!」
か、顔が近い……!
「まぁ、そんなわけでアシュタールの果実を調べたんですけどね、いやはや素晴らしい果実でした」
「え、え!?ロネムのことわかったんですか?」
「はい、唐揚げにかけたら美味しい!!」
「いや、そうじゃなくて……」
扉がノックされセリーヌ達が入ってきた。心配かけたかな……。
「フレド様大丈夫ですか?」
「あ、うん大丈夫。情けなくてごめん」
「人間ですから仕方ありませんわ」
「何その獣王が当たり前みたいな」
「まぁフレド様は目覚めたばかりですし今日は安静にさせましょう」
リビアさんの提案にアリス達が頷いた。そういえばアルバート様がいない?
「あ、ねぇアルバート様は?」
「………」
ふいっと視線をそらすセリーヌ。
何かあったのかな……?どうしよう、僕の問題に巻き込んでしまったら……。
「狐が見てるらしいな。狐に注意しろ、そして動向探れたら探れ」
「承知しました」
諜報員に指示を出す。アシュタールの果実、ロネムの実。それ自体に価値は無い。だがイルガー家がいち早く気づいた。ロネムの重要性に。
「これを知ったらアリスは叱ってくれるかな」
笑いが込み上げてくる。早く叱って欲しいな。
「あの、それ外さないんですか?」
「事件解決まで外すなって言われたからね」
僕の手首に鉄球がぶら下がっている。動くたびに鉄球が体に当たって気持ちいい。僕がアーマーラビットだからこそできることだよ、ははっ。
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