獣王貴族の姉が怖すぎる

笹井ひなか

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その情報は古い

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姉さんがゆっくり話し始める。獣王貴族、ファクスの話。

「ファクス家は狐の家ですわ。ファントムフォックス。幻影魔法を得意とする獣王でしたがファクス家は昨年、当主候補が亡くなりました。私は獣王化を知らなかった、いいえ知らされていなかった。獣王化を知らされていれば私達は獣王化に怯えて過ごさなくてはならないからあえて知らされていなかったのだとわかりましたわ」

絶対違うと思う。

でも確かにアルバート様がいなかったら私達は何も知らないまま獣王化してたかもしれない。獣王の素質が高かったのが姉だっただけ。にしても酷くない?姉が獣魔化したらロネムでなんとかするつもりだったのか?

「おそらく新しい当主候補は獣魔化し、人間の意識を保ったまま自由のきかない体と意志で幻影を産み続けていますわ」

「姉さんはなんでそんな事知ってるの?」

「空の散歩で見てきましたわ」

さすが姉さん!とか言わないからね。

「何やらうようよ街をさまよい歩いていましたわ」

その話を黙って聞いていたリビアがカタカタ震え始めた。

「そのさまよい歩いてるのが幻影なのか幻影で精神をやられた領民かでコチラの対応も変わる…ふ、ふふふ楽しみだぞ!うようよに色々試せる!!」

うようよで確定なんだ。フレド様がゆっくり手を挙げて話し始めた。

「でも……ロネムの収穫はまだ先だよ……?多分どこにも出回ってないと思うけど……」

「………他の対策を考えたほうがいいですわね」

「姉さん他なんてあるの?!」

「1つ2つはあるはずですわ」

「ロネムに近い果実を探して研究したりもいいかもね、フフフフ」

リビアは研究したいだけだろう。すると扉が勢いよく開いた。アルバート様が鉄球をぶら下げたまま入ってくる。姉さんの言いつけ守ってるんだ。

「アリス、狐だ!!狐が動いてるよ!」

「その情報は古いですわ、アルバート様」

ニッコリ綺麗に笑う姉さんと鉄球ぶら下げたアルバート様にびっくりするフレド様。なんなんだろうこの状況。

「そうですわ、アルバート様。ロネムの実を探してくださらない?」

「姉さん、フレド様が出回ってないと言ったばかりなのに?」

「アリスが言うなら探すよ、待っててアリス!」

「ロネムが見つかったらアルバート様のお願い聞いて差し上げますわ」

「任せてアリス!!」

アルバート様が楽しそうで何よりです。







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