死神と僕と

笹井ひなか

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第一章

商人

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「おやおや?貴方様はどちら様でしょ?」

背後から声をかけられた。全く気付かなかった。そこにいたのはあの時の商人だ。丸眼鏡に細い目、ワークキャップを被った男はこちらを見てニコリと笑う。

「あぁ、あなたも騙された口ですか?」

騙された?何か関係してるのか?

「いいえ、僕は街に来たばかりで案内して頂こうかと思って」

「おかしいですねぇ?あなたは生まれも育ちもこの街では…?」

バレた……?え、なにか失敗した?

「カマをかけましたがそうですか!!この屋敷は危ないですよ。案内なら私がいたしましょう?あなたが案内してほしいのは街ではないですよね?私はクレイ・ニールセン。お見知り置きを」

案内…屋敷の詳細がわかるのかもしれない。僕は頭を下げて帰ることにした。僕にすがりついた影が不安そうにしている。大丈夫、なんとかする。いや、なんとかしなきゃいけないんだ……。



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