魔法あるこの世界

夢見

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第一章

新たな決まりPart8

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「最近はどうじゃ?楽しく生活しているかな?」
「うん。理玖と同じなおかげで毎日楽しいよ。」
「確かに、蒼と一緒でよかったと思っています。正直、ここまで大きな家だと話しかけてくる人はほとんどいないので。」
「そうかそうか。わしは、もう身を引く予定だが何かあったときは何でも言いなさい。とは、言っても2人いて何かあるということはほとんどないだろうけど。」
じいちゃんは、笑いながらそう言った。それから、学校のこととか勉強のこととかいろいろ話をした。

「2人が楽しいならそれでいいよ。2人は明日も学校だから帰らないといけないな。」
「うん。」
「わしは、今から仕事をするから見送りは出来んが気を付けて帰るんじゃぞ。」
「南園もいるし、大丈夫だよ。」
「はい。御馳走様でした。」
蒼と寛臣は理玖の真面目な答えに笑いを洩らした。相変わらずだなと思う2人だった。
理玖と蒼はご飯を食べていた部屋を出て帰るために外に向かった。
「さてと、わしも最後の仕事をするかの。」
寛臣もそうつぶやいて自分の書斎へと向かったのだった。

「猿島家へ連絡をしてくれ。内容はこっちで話すからつながり次第持ってくるように。他国などに盗聴されないよう細心の注意を払え。」
「かしこまりました。」
執事の男は恭しく頭を下げ部屋を出ていった。
それから、数分たったか数十分たったのかは分からないが執事の男がノックをして入ってきた。
「お電話がつながりました。」
そう言って、電話を渡した。
「久しぶりだな。猿島よ。」
“なんだ。急にどうしたんだ?”
嫌味にも聞こえるその口調は猿島家の現当主猿島伸介(しんすけ)本人だった。
「いやいや、別に何かあったというわけじゃないんだが...と言いたいとこじゃが単刀直入に言う。あんまり家の周りをうろちょろしているとハエと間違えて叩き落してしまうかもしれんぞ。米山家から連絡がいっていると思うがお主派閥の連中が家の孫にちょっかいをかけたらしいな。」
“ふん、何のことかわからないな。そんなの米山の独断かもしれねえだろ?”
あくまでも米山家の独断で自分は関わっていないと白を切るが声色に少し焦りが見えた。それを簡単に見抜くほど寛臣には余裕があった。
「そうかそうか。それならいいんじゃ。ただ、一度忠告をしておこうと思ってな。明日、各ビッグネームたちには正式に発表するがわしは隠居することにしたんじゃ。」
“なんだと!?”
寛臣が平然と告げたことがとても重要で伸介は驚きを隠せなかった。それと同時にやっと猿島の時代になるという淡い希望が心の中に出てきた。それは、決して叶うことは無いのだが。
「それでじゃ、次の当主は何となく察していると思うがあまり怒らせないようにしてくれよ。武力で言えば単体で国と争えるレベルじゃ。それに加え、今の段階でも家の中じゃ発言力はトップクラスじゃぞ。」
“あ、ああ”
伸介は理解するのに精一杯であった。次の当主として考えられるのは小鳥遊蒼と金糸雀理玖の二人であるのは確実だと報告を受けていた。しかし、まだ高校生であり鳳凰財閥を継ぐのは最低でも高校卒業後だと思っていた。そのため、高校の三年間でいろいろ弱みなどを握れるようにしようと考えていたのだ。それがどうだ。大げさに言っているのかもしれないが国とタメをはれるほどの武力、鳳凰という世界有数の財閥家内の発言力、そのすべてに驚かされていた。
「そういうことじゃから、気を付けてくれ。あと、本当にこれ以上嗅ぎ周っていると痛い目に合うのはそっちじゃからな?」
そうしめくくり、電話を切った。
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